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2018.12.27 Thursday

モンブラン マイスターシュテュック149をペンクリニックで調整!

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    みなさんこんにちは。今年も残り数日となりました。今年最後の記事に何を書こうかと考えた結果、ずっと今まで書かずに暖めてきた記事、というか暖めてきた万年筆があるのでそれにしようと思います。しばしば万年筆比較の記事を書いてきましたが、その中でちょくちょく登場していた万年筆があります。そうです、モンブランマイスターシュテュック149

     

     

     

     

    なぜ暖めていたのかというと、私のブログは基本「何かと何かの比較ブログ」ですので、やはり年代の違う149同士を比較したかったのですが、二本目の149の入手がもう少し先になりそうなこと、そして149についてちょうど良いネタができたために、あえて今年最後の記事として書いてみようと思ったのです。

     

     

    今回レビューするのはモンブランマイスターシュテュックの最上位モデルである149149といえば製造年代による様々なバリエーションがある万年筆です。その中で私が所有するのは1970年代初頭〜80年代初頭のモデル。バリエーションで言うと、ニブは14C中白のエボナイト二段ペン芯。クリップは「なで肩おにぎり」から「いかり肩いなり」への移行期。陣笠タイプの胴軸一体型首軸のものになります。このマースターシュテュック149を詳しく見ていくとともに、今月できたちょうど良いネタ=ペンクリニックでの調整をレポートしていきたいと思います。

     

     

     

     

    7080年代マイスターシュテュック149の特徴】

    冒頭にも書きましたが、改めて7080年代の149の特徴を写真でまとめていきます。

    以下特徴です。

     

    ニブ:14C中白

    首軸:陣笠タイプ胴軸一体型

     

    ペン芯:エボナイトペン芯(段無しおよび2段)

     

    ピストン機構:樹脂製

     

    キャップリング刻印:細い字体「MEISTERSTUCK 149」のUのウムラウト記号に変則在り

     

    クリップ/クリップリング:なで肩おにぎりといかり肩いなりの移行期。画像はいかり肩いなりの149となで肩おにぎりのPIX 172を比較。

    クリップリングにGERMANYのみ刻印。

     

    手元にあるものはエボナイト2段ペン芯のいかり肩いなりクリップ。マイスターシュテュック149の場合、厳密に何年からはこの仕様!という風にパキッとモデルチェンジが行われているわけでは無いようで、特にこの年代は様々なバリエーションがあるようです。製造年代の特定で一番有力なのが「ニブとペン芯」であることには間違いなさそうですので、一つの判断基準にしていいと思います。例えば、14C中白のペン先に現行のプラスチックペン芯の組み合わせなどは本来あるはずが無いので、あったとしたらペン先改造など何らかの手が加えられている可能性があるわけですね。なぜ私がこの年代の149を求めたかというと、自分の生まれ年あたりのものが欲しかったためです(深い理由は無く、なんとなく)。

     

    すごくお気に入りの149なのですが二点どうしても気になることがあるのです。それは筆記時に線が安定しないこと、文字がかすれたと思ったら太くなるといったインクの出が安定しない症状が出ていること、もう一点は胴軸が軽いことです。

    インクの出についてはこれからレポートするペンクリニック等で調整していただくことで直るのですが、二点目の軸の重さ。これについてはどうしようもありません。いや、厳密に言うとユニットに使われるパーツの一部を金属製のもの(非純正)に自分で交換すればよいのですが、あまり弄りたくない部分でもあります。この胴軸の軽さはピストンユニットの素材による仕様で、1995年製くらいまではピストンユニットが樹脂製となっています。以降の18K白帯モデルからは金属のピストンユニットに変更されています。キャップを尻軸にはめずに筆記するスタイルのため、個人的にはこの金属製ピストンユニットの+2gの重みが重要になってくるのです。

    そうなると1990年代後半〜現行品の金属製ピストンユニットのモデルが気になってくる訳ですね。同じく70年〜80年代の146を手に入れた際、そのような理由から2000年代モデルの146(金属製ピストンユニットのモデル)を買い足していますので、149も時間の問題かもしれません()

     

     

    【行ってきましたペンクリニック!】

    去る20181215日〜16日。梅田のナガサワ文具センター茶屋町店にて川口ペンドクターによるペンクリニックが開催されました。土日の二日間で天気も良かったため足を運ばれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。まず参加した経緯ですが、私は滋賀在住ですのでペンクリニックというと「雲の上のイベント」という頭がありました。なかなか滋賀でペンクリニックが開催されることってないんですよね。というか今までで開催されたことがあったのでしょうか

    マイスターシュテュック149を手にした日から、使っていて何だかインクの出が悪い、書いててかすれるということがしばしばあったので書き味にモヤモヤしながら「ペンクリニックに行けるのなら直してもらいたい」という考えが頭の片隅に置かれるようになりました。しかし色々ペンクリニックについて調べているうちに、モンブランマイスターシュテュックを調整してもらえるペンドクターは限られているということに気がつきます。オークションにたまに出品されている調整済みのマイスターシュテュックの説明を読むと「川口ペンドクター」の名前が。どうやら川口ペンドクターにならこの149を直してもらえるかも知れない!

     

    と思いながらずるずる半年以上過ぎたわけですが、12月に入って何気なしにナガサワ文具センターのサイトを見ていると、今月1516日に梅田の茶屋町店でペンクリニックが開催されるそうな。そしてよく見ると川口ペンドクター?さらに自分のスケジュールを見ると15日はちょうど仕事が休みではないか

     

    休みの日は専ら子供と遊ぶのが私の役目なのですが、これを逃しては一生ペンクリニックを体験できない!と直感し、妻に経緯を正直に伝えて時間をもらえることに。(子供は両親に預け、妻と行く運びとなった)

    何だか大袈裟かもしれませんが、それほど自分のマイスターシュテュック149の書き味に納得できていなかったということ、滋賀県民(北部)にとってペンクリニックは千載一遇のチャンスであることから参加の決断に至ったのでした。

     

     

    【川口ペンドクターが仰っていたこと】

    そして当日、少し緊張しながらも無事に川口ペンドクターに調整していただいたペンクリニック。すごく気さくに話しかけてくださる方です。話しながらも手際よく2本の万年筆(マイスターシュテュック149とデルタSEAWOOD)を調整していただきました。数分間でしたが色々話が聞けて本当にいい体験ができました!

    マイスターシュテュックを調整していただいているときに川口ペンドクターが仰っていたのは、やはり7080年代のマイスターシュテュックは名作であるということ。ペンマイスターが手作業でペン先を仕上げているため、それがインクフローや細かなペン先の仕上がりに出ているのだとか。現行品は機械で製造されるため確かに個体差がなく均一な仕上がりになるが、製品としての仕上がりが手作業で作られたものとはまるで違うと仰っていました。調整していただいたマイスターシュテュックを試筆しながらなるほどと。

    現行品は買わん方が良い!と仰られていましたが、ここ(ナガサワ文具センター内)でそんなこと言って良いのだろうか…とはらはらしながら聞いていました()

    (でも現行品の格好良い白帯ニブと絶妙な重さも気になる…)

     

     

    調整前後のペン先で書いた文字の比較がこちら。インクフローが豊かになり、かすれることが無くなりました。調整前は左上から右下への線で高い確率でかすれが発生していました(斜め線や秋の九画目)が、調整後はどの方向への線でも発生しなくなっています。線の濃さもまったく違いますね。大きなペン先からヌラヌラと溢れ出るインク!これぞマイスターシュテュック本来の書き味!「俺のダンディズム」で段田さんが言っていたことは本当だったんだと感動する書き心地です。何本ものマイスターシュテュックを調整されてきた川口先生に調整して頂けたことで、購入後ずっと気になっていた149の書き味が解消されました。

     

     

    最後にペン先のアップ。この美しいペン先の形!調整前のペン先の写真を撮り忘れるという痛恨のミスをしましたが、調整前のペン先はまっすぐ尖っていた覚えがあります。ルーペとサンドペーパーと指先の感触だけでここまで美しく書きやすいペン先にされてしまう、まさに神業です。

     

     

    【まとめ】

    さて、今年最後の記事は言わずと知れた万年筆の王様、モンブランマイスターシュテュック149でした。大きなペン先と太軸の存在感は書く喜びと直結していて、それはそれはとても所有欲が満たされる一本となっています。現行品を買おうと思うと10万円近くの出費が必要ですが、ヴィンテージの149であれば状態の良いものでもその半分以下の額で手に入るのでぜひ一本押さえておきたいものです。しかしモンブラン149を一本買うということは、もう一本、さらにもう一本と増えていく可能性を十分に踏まえているので注意しないといけません。とりあえず私は1996年代以降の金属製ピストンユニットのモデルが二本目として欲しいので、来年の目標の一本としてリストアップしたいと思います。

     

    また、ナガサワ文具センターへペンクリニックに行ったことで、様々なインクやレアな万年筆など地元では見ることのできない文房具をたくさん発見でき、来年はこういった品揃えの良い店舗で試筆して最高の一本を買おうという決意も芽生えました。皆さんにとっても2019年が素晴らしい筆記具と出会える年になりますように。今年も一年、当ブログを読んでいただきありがとうございました。

     

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