2018.02.01 Thursday

話のネタになる名刺入れ 【Acru/ポルトド】 【イルブセット】

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    こんにちは。

     

    革製の小物がどんどん増えています。

    気軽に手元に置けて経年変化を楽しめるものだとペンケースがありますが、その他にビジネスマンにとって欠かせないアイテムが名刺入れではないでしょうか。

     

     

    職場の後輩の名刺入れを見せてもらうと、今までの経験上、一番多いのが無印のアルミ名刺ケースです。

    これはこれでソリッドなデザインがなかなかかっこいいのですが、私も昔つかっていたところ必ずと言っていいほどそのうち凹んできてフタが閉めにくくなったり、ポケットの中で名刺ケースの角がスーツの生地にひっかかったりするのです。

     

    そういう経緯もあり、お勧めの名刺入れは断然レザー製。

     

    有名ブランドの名刺ケースはブランドロゴが一面に入っていたり、レザーだけど表面がコーティングしてあるものも多く、革の風合いを感じることができません。

     

    現在は本革製の名刺ケースも様々なメーカーから出ていますが、私が使ってみた中で使いやすかったもの、先方に評判がよかったものを共有したいと思います。

     

    今回は今、手元にある名刺ケースから2種類。

    年末の手帳の記事でもとりあげたカメラアクセサリメーカー、「Acru」の名刺ケース「ポルトド」。

    もうひとつは独特な製法で作られた名刺ケース、「イル・ブセット」の名刺ケース。

     

    この2種類を比較を交えながらレポートしていきます。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    【Acru/ポルトド】

    カメラアクセサリメーカー「Acru」の名刺入れです。

    その形は他のどんな名刺入れより斬新で、それでいて機能的にできています。

     

    ※残念ながら今現在(2018.2)では製品ラインナップから消えているようですので、入手はオークションなどになりそうです。

     

    カラーは確かブラウンとネイビーがあったかと。

    私のものはネイビーで、内側がライトブラウンです。

    表面の革はラクダ革。内側の革は牛革だったと記憶しています。

     

     

    購入からはかなり年月が経っており(確か3〜4年)、色も少し濃いめに変化しています。

    今まででオイルケアは2度ほど行っていて、このラクダ革はオイルを塗ったときの潤いの変化が一番出やすい革質だと感じました。ツヤが出やすいです。

     

    特徴的な形を見ていきましょう。

     

     

    ポルトドは蝶番のような構造になっていて、閉じたり、開いたり、開いたまま立てたりが容易にできるようになっていいます。(開いたまま立てることはあんまりないですが…)

     

     

    360°開いた状態で2つのポケットが両面に現れ、自分の名刺・相手の名刺の出し入れがしやすくなっています。

    名刺交換の際は開いた状態で交換し、先方の名刺はそのまま名刺の上に置きます。

    商談が終わったらそのまま先方の名刺をポケットに入れ、パタンと閉じるだけ。

     

    普通の名刺入れによくある、開けたり閉じたりを何回も行うことなく名刺交換から収納までがスムースに行えます。

     

     

    それぞれのポケットに収納できる名刺の枚数は10枚ほどとなっています。

    私の名刺は紙質が厚いため、名刺の厚みによってはもう少し入るかも知れません。

     

    後ほどレポートするイル・ブセットの名刺入れと合わせて使っているわけですが、このポルトドを名刺交換用、イル・ブセットを名刺一時保管用として使い分けています。

     

     

     

     

     

    【細かな部分/ポルトド】

    各部を見ていきます。

     

     

    この名刺入れの一番のポイントである蝶番部分のディティールです。

    手帳カバーの時のように蝶番の両端がボタン状になっており、片方はAcruのロゴ、もう片方はロゴ+シリアルナンバーが刻印されています。

     

     

    私の持つポルトドのシリアルナンバーは90。

    たしかこれを買ったとき、というよりはAcruの製品を買ったときに作った職人さんのネームカードが入っていて、コメントが添えられていたと記憶しています。

    こういった細かな配慮から、製品への自信や誇りが感じられる粋なメーカーです。

     

     

    表面(ラクダ革)の表面拡大です。

    当然ですが牛革とは違った質感で大きめのシワが入っています。

    片方の面には手作りである証、「HAND WORK」の刻印が。

     

     

    内面は見慣れた牛革。

    ラクダ革と牛革の異なった革質での構成という面白い作りをしています。

    片方にはAcruのロゴ。

     

     

    パタパタと閉じる機構が面白いAcruのポルトドでした。

    名刺入れ以外でショップのポイントカード入れにも使えそうです。

     

     

     

     

     

    【イル・ブセット/シームレス】

    こちらの名刺入れは珍しいかぶせ式となっています。

    フタが付いた名刺ケースはよくありますが、分離式はなかなかありません。使いやすいかどうかは別として丸い見た目と合わせてインパクト大の名刺入れです。

     

     

    シームレスの名の通り、この継ぎ目のない、見た目のつるんとした質感やツヤのあるブラウンのレザーが所有欲を満たしてくれます。

    カラーはブラック、ブラウン、レッド、ナチュラルの4種類。

     

     

    フタを開けると中にはレザーの仕切りが一枚。メインでこの名刺入れを使う場合、自分の名刺と先方の名刺を分けておくことができます。

    レザーの仕切りはナチュラルで、イル・ブセットのロゴ入り。

     

     

    フタにある丸い切り込みが名刺入れを開けやすくしており、いい仕事をしています。

     

     

    名刺の収納力は25枚〜30枚。

    角が丸いため厚みの分だけ名刺入れが入ると言うわけにはいきませんが、十分な収納力と言えるでしょう。

     

     

     

     

     

    【ポルトドとシームレスの比較】

    大きさを比較していきましょう。

    どちらも同じ名刺やカードを入れるものですが、大きさは結構違います。

     

     

    ポルトドは蝶番があるデザインのため、その分幅があります。

    一方、シームレスはころんとしたコンパクトさが目を引きますね。

     

    ポルトド:縦10.6cm、横8.7cm

    シームレス:縦10.2cm、横7cm

     

     

    続いて厚みです。

     

     

    こちらはポルトドに軍配が挙がります。

    マチがほぼないため、名刺入れとしてはかなり薄い方の部類に入ります。

     

    ポルトド:約1cm

    シームレス:1.6cm

     

    ポルトドはスーツの胸ポケットや内ポケットに入れても何ら差し支えなく、スリムに持ち歩けます。

    シームレスはスーツの腰ポケット用に適しています。

     

     

     

     

    【まとめ】

    さて、今回2つの名刺入れを比較してきました。

    どちらも個性的で名刺交換がしたくなるデザインと機能でした。

     

    取引先とやりとりを始める際、まず最初に出番があるものが名刺入れです。

    ここは少し拘って、オリジナリティを出したいところですね。

     

    名刺入れが話のネタになることもありますし、ぜひ自信がコレだ!と思う名刺れを探してみてください。

    その際はレザー製品をおすすめします。

     

    ではまた。

     

     

     

     

     

     

    2018.01.11 Thursday

    やはりペリカンはいい。【ペリカン M120】

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      あけましておめでとうございます。

      去年より始まったこのブログも手探りながら更新を続け、皆様のおかげで無事に年を越すことができました。

       

      本年も少しでも役に立つ情報が共有できたらと思います。

      どうぞよろしくお願い致します。

       

       

      新年一発目の記事は何にしようかしばらく考えていましたが、現在の物欲の大黒柱である万年筆にしようと思います。

      年賀状を万年筆で書いた、という方も最近は増えてきているようで。

      毎年、年賀状作成に否応なく追われているという方でも、万年筆を使うことで楽しんで書けるようになるのではないでしょうか。

       

      一本、また一本と欲しくなる万年筆。

      この小さな道具に宿る機能性・美しさは我々を魅了してやみません。

      書くことを欲する、書く道具を欲するのは、筆記文化を生んだ人間の性といえましょう。

       

      今回は最近手にしたペリカンの万年筆、ペリカンM120ブラックグリーン。

      こちらをペリカンの代名詞であるスーベレーンM400と比べながらレポートしていきたいと思います。

       

       

       

       

       

       

       

       

      【ペリカンM120とは】

       

      ペリカンといえば、代表的な万年筆はスーベレーンだと思います。

      ストライプ模様の美しい樹脂は、筆記具にあまり興味がないかたでも美しいと感じるのではないでしょうか。

       

      万年筆ファンのほとんどの方が持たれている(であろう)スーベレーンですが、ここではあえて気軽に持てるスチールペン先の万年筆、クラシックM200シリーズにフォーカスをあてていきたいと思います。

       

      ペリカン万年筆のエントリーモデルとも言えるクラシックM200シリーズ、特徴はスチールペン先に本格的なピストン吸入式を搭載、軸はデモンストレーターを含めカラフルな限定モデルが揃います。

       

      「クラシック」とつく所以のひとつにシンプルなスチールペン先がありそうです。

      しかし、スチールペン先でありながら決して硬くないのがペリカンの万年筆。

       

      パイロットカスタム等のペン先の柔らかい国産の万年筆を好むかたであれば、このペリカン万年筆の書き味は気に入られるのではないかと思います。

      非常に柔らかい書き心地。他のどんな海外製万年筆よりも柔らかく、ある意味国産万年筆に似た書き味といえます。

      ペリカンのスチールペン先はペリカンの金ペンに比べると若干硬いものの、他の外国産スチールペン先の万年筆に比べると差が分かるほど柔らかいと感じます。

       

      左がM400、右がM120。

       

      そんなクラシックなM200シリーズより、さらにクラシックなペリカン万年筆、それがM120です。

      M200がスーベレーンM400に似たシルエットなのに対して、M120は天冠と尻軸が丸く、天冠のペリカンのエンブレムも黒く彫られた控えめなものになっています。

       

      1955年に発売されたM120の復刻モデルで、もともと学生向けの普及モデルということらしいですが、万年筆全体から漂うシックな印象はまさに大人向けのそれと言えます。

      ペン先の素材や処理は当時のままに、1889年のペリカンの価格表に描かれた柄がニブに刻印されています。

       

      スペックは、長さ130mm(キャップをつけたときの筆記時155mm)、軸径12mm、重さは14g。

      スーベレーンM400と比べると少し長くM600より若干短い、この丁度良さがいいです。

       

       

       

       

       

      【M120の軸】

       

      M120はブラックとグリーンのコントラストに、クリップやキャップリングはゴールドというシックな色合い。

      キャップと尻軸が丸いだけでこんなにもスーベレーンとは印象が異なってくるというのが面白いです。

       

       

      胴軸は美しいプレーンなグリーンのレジン。色合いがまたクラシカルですね。

      クラシックなペリカン万年筆には欠かせない大きなインク窓は視認性も良好。クリアグリーンがいいアクセントになっています。

       

       

      スーベレーンとの比較はこちら。

      スーベレーンは流石に綺麗ですね。ストライプがキラキラと輝いています。

      M120はソリッドなグリーン。ブリティッシュグリーンのような深い緑がたまりません。(ペリカンはドイツですが…)

       

      リーズナブルな価格でありながら本格的なペリカンの吸入式機構でインク吸入が楽しめる、非常にコスパの高いモデルといえます。

       

       

      インク吸入は黒い尻軸をつまみ反時計回りに回すことでピストン降下、時計回りでインク吸い上げとなります。吸入できるインク量も多く、気密度の高いねじ式キャップのおかげで一回のインク吸入で長い期間使い続けることができます。

       

       

       

       

       

       

      【M120のペン先】

       

      先ほども触れたペン先の刻印です。

      私がオークションで手に入れたものは少しゴールドプレートが剥げていて、バイカラーニブのようになっています(笑)

       

      このM120のニブのデザインはビスコンティのニブのような華やかさがあります。その下にはしっかりとペリカンのロゴ。

      字幅の表記(F)も独特な字体が使われています。

       

      左がM120、右がM400。

       

      ニブの形はスーベレーンと比べると横幅が少し狭くスリムな印象。

      こちらはエントリーモデルによくあるフラッグシップモデルとの差ですね。

       

       

      ペン芯は現行ペリカンと同じ細かなスリットが入ったものとなっています。

      数ある万年筆の中でも、ペリカンのペン芯の形とスリットを特に美しいと感じるのは私だけでしょうか。

       

       

       

       

       

       

       

      【キャップ比較】

      キャップ全体のデザインは180°違っています。

      スーベレーンは天冠が金属製のためキャップだけの重量をみても樹脂製天冠のM120より重いです。

       

      左がM400、右がM120

       

      天冠のデザインの違いはこの通り。

      デザインされているヒナの数はどちらも一羽です。

      M120のペリカンロゴは目立ちませんが大人の落ち着きを醸し出していますね。

       

       

      キャップリングはシングルで、刻印は「PELIKAN」と「GERMANY」のみ。

      一方、M400はダブルリングです。

       

      今回比較でまじまじと見比べてみて、細かな部分ですがクリップのペリカンに若干の違いがありました。

       

      左がM400、右がM120。

       

      M120のペリカンの方が目、クチバシのパーツが大きくイケメンです!

      過去のモデルの復刻版ですが先輩の貫禄漂う男前な面構えをしています。クチバシもM120のほうが若干尖っていますね。

      M400は王冠を被ったペリカンという印象です。

       

       

       

       

       

       

      【筆記比較】

      文字や記号を書いてみました。

       

       

      M120はF、M400はEFです。線の太さはそれほど差があるようには思いません。

      紙はLIFEの無地です。

       

      今回、M120に入れたインクはラミーの2017年限定カラーのペトロールです。

      「永」の文字やギザギザの模様に出る濃淡。これぞ万年筆で書く楽しみですね!

       

      ぺトロールはグリーン+ブルー+グレーのような深みのある色合い。ペン先を走らせると美しい濃淡が現れます。

      珍しい色ながら普段使いにも適した落ち着いた色のインクで、このペリカンM120にもマッチしています。

       

       

      ちなみにM400には定番のペリカンブルーブラック。

      画像を明るめにしたら、気持ちロイヤルブルーのような色合いになっていしまいました…。こちらも文字の濃淡は良好です。

       

      筆記感はさすがにM400と比べると硬さを感じますが、それでもスチールペン先とは思えない柔らかな書き心地で漢字のはね、はらいも楽に表現できます。

       

      重量が14gとスーベレーンと比べても軽いため、キャップは尻軸に差して使う方がいいでしょう。

      やはり、このサイズの万年筆は使いやすいですね〜。

       

       

       

       

      【まとめ】

      さて、2018年の第一回はペリカンのM120をレポートしてきました。

      個人的にこの深い色合いの胴軸にキャップと尻軸の丸いシルエット、ニブのデザインなど非常に気に入りました。シックで大人な雰囲気を演出できる万年筆です。

       

      値段もスーベレーンM400の半額ほどで手に入りますので、ファーストペリカンとしても良いかもしれませんね。

       

      またまた万年筆が増えてしまいましたが、増える度に万年筆メーカーの新たな一面を発見したり、新しい筆記感に出会えたりと、本当に飽きません。

       

      皆様の2018年ファースト万年筆は何でしょうか。

      今年も一年、良い筆記具に出会えますことを。

       

      それではまた。

       

      2017.12.02 Saturday

      ビジネスに向くボールペンとは? 【パーカー75】

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        世の中の仕事で一番出番の多いであろう筆記具はボールペン。

        これは間違いないことだと思いますが、扱いやすさや筆記の満足感、先方にお貸しする場合に最適なもの、等といったときにどんなボールペンを使うのがいいのか。

         

         

         

        ひとえにボールペンと言っても種類は様々で、

        ノック式、キャップノック式、回転式、レバー式など芯を出す機構だけでもいくつかあり、さらに軸の太さ、軸の色、重さ、素材、ボールポイントの太さ、と見ていくとまさに星の数ほどのボールペンが存在するわけですね。

         

         

        一番ポピュラーなのがノック式ボールペンではないでしょうか。

        ボールペンの天冠にボタンが付いていて、そこをカチッと押して芯を出す。見た目にも実に分かりやすい機構でボールペンというとまずこの形を思い浮かべる方がほとんどでしょう。

         

         

        次に、最近のボールペンではあまり見かけなくなったキャップノック式。

        一昔前のボールペンではよく使われていて、ノック式に比べるとプチ高級感があるように思います。

        キャップごとノックして芯を出す方式。

         

         

        そして現代でも高級なボールペンで使われている回転式。

        芯を出すのに音が出ず静か。胴軸を回転させる動作が優雅で、高級ボールペンに似合った機構と言えます。

         

        ただ一般的にノック式が普及しすぎていて、先方にお貸しするときに芯の引っ込め方が分からず苦労されることがたまにあります。

         

         

        レバー式は多機能ペンでよく見られる機構ですね。

        胴軸に付いたレバーを親指で押し下げで芯を出します。今でこそ多機能ペン御用達のペン出し機構になっていますが、昔は通常のボールペンや多色芯シャープペンシルでも使われていたようです。

         

         

        変わり種を加えるのであれば、ペンデュラム・グラビティ・システムなる変わった機構を持つペンもあります。多機能ペンに付く機能で、これは胴軸に書かれたマークや印において、出したいペンのマークを上に向けてノックすることで目的の芯を出すというものです。私は持ってはいないのですが、そのような機構のパーカーやロットリングの多機能ペンを見たことがあります。

         

        また、Mecha SEAのノブ回転式ようにオリジナルな芯繰り出し機構を持つものなども出てきました。

         

         

        水性インクを使うローラーボールの話は一旦置いておいておきましょう。

         

         

         

        その中で私が最近注目しているのは、キャップノック式のボールペン。

        分かりやすい機構でありながら随所に垣間見えるプチ高級感。

         

        知らない人が触ると、あれ?どうやって芯出すんだ?となるプチマニアック感。

        厄介なのは、ぱっと見キャップノック式なのか回転式なのか区別がつきにくいことでしょうか。

         

         

        仕事で向けポケットにペンを挿すときに、このキャップノック式の出番が多いです。

        見た目は高級感があるノックボタンのないスッキリとした佇まい、それでいてお手軽かつシンプルなノック式。まさに中級クラスのボールペンにふさわしい機構です。

         

        ということで、今回はキャップノック式のボールペンをレポートしていきます。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        【パーカー75】

         

        最近のお気に入りがこちら。パーカー75。

        パーカーの数あるペンの中では比較的有名なモデルです。

         

        特に万年筆のパーカー75はバリエーションの多さと面白いインク吸入機構、ペン先の角度調節ができるなどの理由でコレクターもつく人気モデル。それでいて軸の素材はスターリングシルバーという、ペン好きなら飛びつきたくなる内容です。

         

        ボールペンも同様に万年筆ほど多くはないものの、いくつかのバリーエーションがあり、こちらも素材がスターリングシルバーということで集めたくなるモデルです。

         

        以前のジョッターの記事でも触れていますが、パーカーは長い筆記具の歴史の中で、製造国が拡大しています。

        初期はアメリカ製造、そしてイギリス、最後はフランス。

        今作られているパーカーのペンすべてがフランス製ということではなさそうですが、メインの生産拠点としてはフランスとなっているようです。(文房具店にあるジョッターの製造国刻印を見るとUKFRANCEがある)

         

        このパーカー75は、1987年に誕生しました。

        パーカー筆記具の特徴としてアルファベットのシリアルコードがありますが、この75にシリアルコードは存在しません。

         

        それでは全体を見ていきたいと思います。

         

         

        胴軸とキャップにデザインされている、四角に刻まれた「シズレ」パターンが目を引きます。

        これは創始者の息子が当時のタバコのパッケージを参考にデザインしたものらしいです。

         

        このペンを人に見せたときの反応が二種類あって、レトロと言う人もいれば、未来的だと言う人もいます。

        個人的にはレトロに見える派なのですが、現在のパーカー・ソネットなどにも使われているデザインということもあり、決して古いデザインというわけではありません。

         

         

        また、このシズレパターンが筆記時のグリップ感にも一役買っており、スターリングシルバーでツルツルしたデザインのペンよりも格段に書きやすいと感じます。

         

         

        続いて天冠のデザインです。

        パーカーのボールペンやシャープペンシルは天冠のデザインが優れているものが多く本当に感心します。

         

        以前にレポートしたジョッター・スペシャルのヴィンテージや、シャープペンシルのインシグニアでも伝えたように、このパーカーの天冠には人を魅了するデザインがあるようです。(魅了されているのが私だけならごめんなさい)

         

        ちなみに初期モデルは天冠の部分がすべてゴールドでフラットになっています。

        こういった細かい部分の仕様違いがコレクターが付く要因ですね。

         

         

        そしてパーカーといえばこの矢羽クリップ。

        パーカー75のクリップは金色で矢羽の形も現代のアイコニックな矢羽ではなく、リアルな形状の矢羽となっています。羽根の枚数は10枚。製造年によっては8枚羽根のものもあるようです。

         

         

        キャップの刻印は「PARKER STERLING CAP&BARREL U.S.A.」。

        とても細い字体で繊細な刻印です。

         

        刻印の位置は矢羽クリップとは反対側にあります。もしこの刻印が矢羽の下にあったなら、おもて面がごちゃごちゃしたペンになったのではないかと思います。

        この全体を見たときのバランスの良さ、まさに洗練された大人のペンです。

         

         

         

        ノック感はとてもなめらか。

        ノック音も非常に上品。意味もなくカチカチしてしまいます。

        ノック音の良さは胴軸の素材も関係していそうです。

         

         

        パーツ構成は通常のボールペンと同様。

        古いリフィルですが、パーカーのエクストラファインの青を入れています。パーカー75といえば万年筆もそうですが極細字!

        万年筆のXFに合わせてボールペンも極細にしています。

         

         

         

         

         

        【ジョッターとパーカー75の比較】

         

        ノック式ボールペンの始祖、ジョッターとの比較をしていきます。

        特徴的な矢羽クリップはジョッターはシンプル、パーカー75はリアルです。

         

        発売された時期としてはジョッターの誕生が1954年、パーカー75がおそらく1964年なのでパーカー75は10年後輩ということになります。「おそらく1964年」と書いたのは1964年は万年筆の発売時期であるためです。ボールペンとセットで販売されたケースもあるようなのでおそらく1964年かと。

         

         

        全長はパーカー75の方が1mm短く131mm(筆記時)。ノックボタンがない分すっきりとまとまっているように感じます。

        軸径はシズレパターンの視覚効果もあってかパーカー75の方が細く見えますが、実際は10mmとジョッターと同じです。

        グリップのしやすさは樹脂軸のジョッターに軍配が挙がります。

        どちらのペンも非常に美しい軸色とデザインですね!

         

         

        首軸部分のデザインはジョッターが短く、パーカー75が長めです。

        ジョッターはこの部分が短いことで可愛くお洒落に見えます。一方パーカー75はエレガントに印象を受けますね。

        ペン先に向かってはパーカー75の方が細くなっており、芯を出したときのペンポイントへ向かうラインがまっすぐです。

         

        ちなみにジョッターのリフィルはパーカーリフィルのM、パーカー75のリフィルはOHTOのFです。

        このOHTOのリフィルがまた書きやすいんですよね。さすが日本製。

         

         

        他のノック式、キャップノック式のボールペンと並べてみました。

        上から、パーカー75、ジョッター・スペシャル、エリート、アメニティのアレ。

        となっています。

        アメニティのアレについては最後に見ていきましょう。

         

         

         

         

         

        【アウロラ イプシロン】

         

        こちらは少し太めのキャップノック式ボールペン、アウロライプシロンです。

        キャップの部分はスターリングシルバー、胴軸部分はレジン。

        シルバーとブラックのコントラストが、ビジネスシーンで使うものに誠実な印象を与えてくれます。

         

        このペンはキャップノック式のボールペンの中でも一番の稼働率。先方にお貸ししたとき、何人かに書きやすいと褒めていただいたことがあり、書きやすさも万人受けといえそうです。

        長さ139mm、軸径は13.4mm、重量は31gです。

         

         

        パーカー75との比較。イプシロンが一回り大きいです。

        イプシロンはアウロラのエントリーモデルですが、胴軸の太さは回転式のペンのようでもあり重厚かつ高級な印象を与えています。

        このイプシロンについては後々独立した記事でご紹介したいと思います。

         

         

         

         

        【パイロット エリート】

         

         

        こちらはキャップノック式ではないのですが、パーカー75と同じ格子柄ということで最近出番が増えています。

        芯の繰り出し機構はノック式。

        胴軸はステンレス製です。

        パーカー75のスターリングシルバーと比べるとシャリシャリした触り心地で違いが明確です。

         

         

        ノックした感覚は、パーカー75に比べると角が立っているというか、大きめのノック振動が掌に伝わります。ノック音も少し甲高い金属音の余韻が残る感じ。

         

         

        ペンの身長はノックボタンの部分だけエリートが7.5mm長いです。

         やはりボタンがあるかないかで長さが結構変わってきます。ノックするのにキャップを動かしちゃえばいい、という発想がいいですね。軸径はどちらも同じで10mm。

         

         

        首軸部分はエリートが15mmで、野暮ったくはなりますがノック部分と合わせた全体のバランスとしてはいいです。この辺の見た目の収まりやすさというか、すっきりと見える比率にしてあるのは日本製品特有なのかも知れませんね。

         

         

         

        前述した通りノック感はジョッターに比べると重みのある押し込みと、ステンレスを反響する独特な金属音がします。

        ノックボタンのタイプは親指以外に、ペンを握った状態で人差し指でノックする方法もやりやすいと感じます。

         

         

         

         

         

        【おまけ:モンブランそっくりさん】

         

        再び登場。

        ヒルトンホテルのアメニティと思しきキャップノック式ボールペンです。

        以前の記事でクリップ部分がマイスターシュテュックに似ているとレポートしました。

         

        こちらはアメニティらしきボールペンですが、ノックは軽く良好。

         

         

        ついでにリフィルを見ていきましょう。

        使い捨てのボールペンによくある白いリフィルが入っています。

        しかし、取り外し可能ということなので他のリフィルが入るかもしれません。

         

         

        他のボールペンリフィルと比較し、検証していきます。

        形だけ見るとパーカータイプのリフィルに似ていますね。

         

        それでは、パーカー・モンブラン・アウロラ・シェーファーの芯が装填できるか、

        試してみましょう!(パーカーとアウロラは同じ規格)

         

         

         

        モンブランのリフィルには段差があり、バネが最後まで差さらないため使用できません。

        そしてパーカーとアウロラのリフィルは収納はできるものの、ノックしても芯が出ませんでした。

         

         

        唯一使えそうなリフィルはシェーファーのリフィル。収納できてノックもできます。

        完ぺきとは言いませんが書けるレベルで芯が出る感じ。筆記時もペン先は安定しません。

         

        シェーファーのリフィルを買ってまでアメニティのペンを使い続けようとは思いませんが…。

        一応使える!ということで自己満足しました。

         

         

         

         

         

        【まとめ】

        今回はパーカー75を中心にキャップノック式のボールペンをみてきました。

        キャップノック式は分かりやすいノック式でありながら、キャップがノック部を兼ねているためスッキリとした印象を与えるワンランク上のビジネス向きボールペンと言えます。

         

        中でもパーカー75は、リアルな矢羽、シズレパターン、スターリングシルバーとゴールドのコントラスト、未来的でもありながらレトロな雰囲気もある、まさに大人の身だしなみといったペンでした。

         

        スターリングシルバーなので一緒に年を重ねるごとに硫化して黒ずんできます。それを磨き上げる楽しさも醍醐味といえましょう。

         

        パーカー75自体は過去のモデルのため現在はオークションなどで入手可能ですが、同じシズレパターンを継承したソネットは現行品として入手可能ですので、ワンランク上の自分のボールペン(または万年筆)として、贈り物としても喜ばれるかと思います。

         

        それではまた。

         

         

        2017.11.22 Wednesday

        初めての万年筆に。 【ラミー サファリ】

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          はじめての万年筆は何を買われたか覚えていますか?

           

           

          私はウォーターマンのカレンでした。

          初めて万年筆を使うとき、ボールペンやシャープペンシルのような筆圧をかけた書き方だと文字が太くなったりペン先を傷めかねません。

           

          ボールペン慣れしている場合などは、最初に持つ万年筆として硬めのペン先、いわゆるガチニブの万年筆が適しているかと思います。

           

          硬めのペン先というとスチールペン先のものがありますが、万年筆メーカーによってはメーカーのペン先の傾向として金ペンでも硬いものがあります。

          ウォーターマンのカレンも、万年筆を始めた私にとってそのような理由で一番書きやすい(ガチニブ)ものを選んだ結果でした。

           

          最近は万年筆を持つ方も増えていますが、自分にとっての一本目の万年筆は何がいいのか。

           

          職場の後輩が昇進したり、異動するときの餞別としてラミーのサファリを送ることがあります。

          サファリは軽く、色のバリエーションも多く、価格もリーズナブル。それでいてしっかりと万年筆の持ち方も教えてくれる。

          まさに初めて万年筆に触れる方にぴったりな万年筆ではないでしょうか。

           

          また、サファリはその洗練されたデザインと毎年出る限定カラーを含めたバリエーションの多さから、コレクションされる方もいて、初心者から玄人まで気軽に楽しめる万年筆といえます。

           

          ラミーの万年筆はサファリを始め、ルクスやアルスターなど女性向けや高級感のある素材のものなど派生モデルが多いのも特徴。

           

          そんななかから、王道のラミー サファリの2017年限定カラーであるペトロールをレポートしていきます。

           

           

           

           

           

           

           

           

           

          【限定カラー】

          ペトロールはグレーがかった青緑色です。カラーサンプルのHPで確認するともう少し明るい色ですが、ラミーのペトロールは青みの強い渋めの色に仕上げられています。

           

           

          通常のサファリがグロスの樹脂なのに対して、ペトロールは梨地仕上げでザラザラした手触り。

          色とマッチした表面処理といえますね。じつに渋い。

           

          サファリというとこういった年に一回の限定カラー集めが楽しいですね。(私は限定カラーはコレ一本しか持っていませんが…)

          限定カラーには2011年の限定カラーアクアマリンのように人気で手に入りにくいものもあれば、数年前の限定カラーが町の文房具店にふいに残っていたりもしますので、限定カラー探しに文房具店をまわっても楽しそうです。

           

          限定カラーは渋い色合いからネオンカラーのPOPなものまで様々。

          通常カラーは、レッド・ブルー・ホワイト・イエロー・ブラック・シャイニーブラック・クリアの7色となっています。

           

           

           

           

          【サファリの各部デザイン】

          万年筆の軸の素材は樹脂です。

          真鍮やステンレス軸の万年筆もありますが、好みとしては断然樹脂軸ですね。

          軽さと掌にフィットする素材として、万年筆に向いている素材といえます。

           

           

           

          サファリも他の万年筆と同様に、キャップ・胴軸・首軸の3パートで構成されています。

           

           

           

          胴軸にはインク窓。

          これは透明軸以外の万年筆ではモンブランのマイスターシュテュック等の上位モデルなどにも見られる機構ですが、この俵型にくぼんだ窓はサファリ全体のデザインともマッチしていてとても機能的かつお洒落です。

          ちなみに反対側にも同じインク窓があります。

           

           

           

          インク窓から伸びた平面処理は尻軸の方へと向かいます。

          尻軸側には「LAMY」のロゴ。

           

           

          尻軸には「GARMANY」の刻印が控えめに入っています。

          ドイツ製品は本当にセンス良いですね。

           

           

          続いてキャップを見ていきます。

           

           

          クリップは一目でサファリと分かるワイヤークリップ。

          しっかりとした弾力があり、クリップとしての機能も申し分ありません。

           

          ペトロールのクリップはブラックとなっていますが、こちらも本体のカラー毎にシルバーであったりホワイトであったり様々です。

           

           

          天冠の部分は黒い樹脂で十時のマークのキャップが付いています。

          万年筆だと十時で、ボールペンだと−になります。

           

          他の文房具ブログを見ているとキャップを分解してクリップのカラーを変える方もおられ、非公式で自己責任ではありますがカスタマイズも楽しめるようです。

           

           

          おまけに他の万年筆とのサイズ比較です。

          大型のパイロット カスタム74と同じくらいの背丈と幅です。

          初めて手にしたときは意外と大きいと感じました。 

           

          キャップを尻軸に差した状態で使うと全長は約16.5cm。

          かなり長くなります。

          しかし、もともと軽い万年筆ですので、キャップは尻軸に刺して使う方が筆記が安定してお勧め。

           

           

           

           

          【ペン先】

          ペン先はスチールです。

          硬度の高い鉛筆で書いているようなサリサリとした筆記が楽しめます。

           

          私がペトロールを選んだ理由として、この黒いニブがあります。

          万年筆では特別なモデル以外はだいたいが銀色のニブですが、気軽に黒いニブが持てるのもサファリのいいところと言えます。

           

           

          ニブの刻印は字幅を表すアルファベットとLAMYのロゴ。

          飾りのないシンプルなニブです。

           

          サファリ使いの中には、スチールのペン先を引き抜いてペン先の字幅や色を変える方もおられます。

          お気に入りの軸のペン先の太さを変えたい場合や、ニブをシルバーから黒に変更したい方はチャレンジしてみるのもいいかと。

           

           

          横から見ると先に向かって尖ったデザインをしています。

          小さいニブが筆記時の字の見やすさにも一役買っています。

           

           

           

           

          【インクの入れ方 カートリッジ】

           

          購入時は主軸に紙のリングが挟んでありますので、胴軸を回して主軸から外し、この紙リングを抜き取ります。

          カートリッジはもともと装填してありますので、紙リングを外した状態で胴軸を主軸に回し戻せば自動的にカートリッジが奥まで差し込まれます。

           

          あとは焦らず、毛細管現象でペン先へインクが伝うのを2〜3分待つだけです。

           

          カートリッジはインクの容量も十分で、初めて万年筆を使う方でもインク切れに気を遣うことなく使用できますね。

          毎年限定カラーのサファリと一緒に限定カラーのインクも発売されますので、軸色とインクの色を合わせて使いたい方は限定インクもチェックです。

           

          初めて万年筆を持とうかと考えている方は、まずはカートリッジで試されることをお勧めします。

          万年筆って何かと面倒くさい筆記具なのでは?と思っておられる場合、少し万年筆への印象が変わるかと思います。

           

          ちなみにサファリ用に、つまみの部分の赤色が効いたお洒落なコンバーターもありますので、市販の様々な色のインクを入れたい方も安心です。

           

           

           

           

          【持ち方】

           

          前述したとおり、サファリはペンの持ち方も教えてくれます。

          首軸の2つのくぼみ、ここに親指と人差し指を置いて、中指を裏側に添えます。

          そうするとペン先が上を向いた状態で正しく万年筆を握ることができます。

           

           

          ペンを寝かせて書きたい場合は胴軸に近い側を握ることで対応できます。

          くぼみのあるデザインのおかげで短く持てば立てて書くこともでき、長く持てば寝かせても書くこともできるようになっているのです。

           

           

           いつものように試し書きです。

          海外製のFなので、日本製のMくらいの字幅になります。

          ニブを裏向けて書くとかなり細い字も書くことができます。

          となみにインクはラミーのブルー。けっこう鮮やかな青ですね。

           

           

           

           

          【まとめ】

          ラミーのエントリー万年筆、サファリをレポートしてきました。

          今回は万年筆初心者向けの記事になったかもしれません。

           

          万年筆導入の一本として、また、万年筆に慣れた方でも、そのデザイン性、毎年出る限定カラーのコレクション性からも非常に楽しめる万年筆ではないかと思います。

           

          また、ニブの交換や、踏み込んだ楽しみ方としてクリップの交換、ポップなカラーが多いのでキャップと胴軸の色を変えて使ってみるのも面白そうです。

           

          私としても、人に贈ることはあっても今まで自分が所有することはなく、そしてついに手にしたサファリ。

          これからも楽しんで使っていきたいと思います。

           

          ではまた。

           

           

           

           

           

          2017.11.13 Monday

          極細字の日本製万年筆 【プラチナ #3776 センチュリー】

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            こんにちは。

             

            皆さん、順調に万年筆は使っていますか?

             

            以前の記事でセーラー万年筆のプロフィット、パイロットのカスタム74のレポートを書いてきました。

            そして少し前に、日本三大万年筆メーカーの残りの一つである「プラチナ #3776センチュリー」を手に入れましたので、プロフィットST、カスタム74との比較を一部交えながらレポートしていきたいと思います。

             

             

             

            ほとんどのビジネスマンは日常、日本語を書くか打つかして仕事をしていると思います。

            仕事で万年筆を使う方、使わない方、様々だと思います。

            まあ、普段仕事では専らボールペンを使うという方がほとんどではないでしょうか。

            (こういった記事を好んで読まれる方以外は)

             

            私は仕事でフィードバックコメントを書くときや会議のメモには積極的に万年筆を使うようにしています。

            万年筆を使ったことがない部下から見ると「変わったペン使ってますね」なのですが、

            やはり仕事は一日の大半なわけですから、どうせなら書く気が高まる筆記具を使わないと!と思うのです。

             

            大きめの用紙に書く場合は海外製万年筆のFEF、日本製万年筆のMでダイナミックに。

            小さめのメモ帳や罫線の入ったノートに書く場合は繊細な日本製万年筆のEFを、といった具合に使い分けています。

             

            シーンに応じて様々な万年筆を使っていると、書くことが楽しくなり、仕事もより楽しくなります。

            ボールペンの筆記感とはまるで違う、紙の上をペン先が滑りインクを置いていく感覚がなんとも楽しいではないですか!

             

             

            そんな毎日楽しい思いをするキッカケになったのは一本の万年筆でした。

            「モンブランNo.22

            これは筆記具の師匠から譲っていただいたもので、今でも大切に持っています。私の始祖の万年筆ですね。

             

            一年半ほど、常備する手帳に挿して使っていました。

            万年筆で一番細いペン先はEFである、と自己学習して知っていたので、このNo.22のペン先も一番細いのだろうと思って使っていたのですが

             

            次に手にしたウォーターマンのカレン、いわゆるガチニブのEFを体験したときに、「アレ、同じEFなのにコイツ、No.22より細いぞ?」と気付いてしまったのです。

             

            ペン先は、字幅の表記が同じでも生産国やメーカーブランドによって微妙に字幅が異なる。

            それから一本、また一本と万年筆が増えていったのは言うまでもないです。

             

             

            ということで、私の万年筆の導入は海外メーカーのものです。

             

            かなり前に、instagramで海外製万年筆について投稿したところ、ある方から「プラチナのUEF使ってるけど良いよ!」というコメントをいただきました。

             

            そのときはなんとなく「プラチナのUEF」というワードだけが頭に残った程度だったのですが、海外製万年筆から日本製万年筆に移行しだした頃、私はセーラープロフィットで日本語を書いたときの書きやすさに、ものすごく大きな衝撃を受けることになります。

             

            その衝撃で頭の片隅にあった「プラチナのUEF」が脳ミソの真ん中に滑り出たわけです。

             

            今まで持っていた万年筆の中で一番日本語が書きやすいと感じていたのがセーラープロフィットのH-Fでした。漢字がとにかく書きやすい。

             

            しかし今回、それに勝るとも劣らない万年筆があることに気付きました。

            プラチナ センチュリーの頭の片隅に残っていたUEF(極細字)のペン先を手にして、やはり日本語を書くには日本製万年筆が適していると確信したのでした。

            (ここまで書いていて、次はパイロットの細字も試してみたくなりました)

             

             

            とてつもなく長い前置きで、しかも話が脱線しまくりましたが、

            今よりプラチナのセンチュリーをレポートしてきます。

             

             

             

             

             

             

             

            【#3776センチュリーの外観】

             

            私が手に入れたのは#3776センチュリーのブラックダイアモンド。

            写真では分かりにくいかも知れませんが、濃いめのクリアブラックで中の構造がほんのり透けています。

            クリップやキャップリングといった金属部分の色はシルバーです。

             

            持っている黒軸の万年筆はゴールドとの組み合わせが多いのですが、シルバー×黒のソリッドな感じはゴールド×黒以上に好みです。

             

            デザインはまさに王道。日本のもの作りの真面目さがそのデザインにも出ているといえます。

             

            プラチナ #3776センチュリーは発売当初から大きくデザインが変わったということはありませんが、現代に合った外観デザイン・筆記バランス・書き味・インクの流れ等の機能について改良に改良が重ねられ、まさに熟成した万年筆となっています。

             

             

             

             

            【キャップ】

             

            キャップからは「スリップシール機構」がうっすらと見えています。

            スリップシール機構とは回転ネジ式キャップの中に完全気密キャップを組み込むことで、インクの乾きを最大限に抑える機構のことです。

            これにより、通常の万年筆の場合、キャップをした場合でも4ヶ月程でインクが流れなくなるところ、#3776センチュリーは約2年もインクを持たせることができるそうです。

             

            万年筆を使っていて、他の筆記具と比べ一番気になる点はやはりインクの乾きだと思います。

            特に手帳などに挿して使う場合、ペンケースの中にあるときとは違いペンがむき出しになるため、ペン先の乾燥は避けられません。

             

            手帳にいざ書き込もうと思ったとき、インクが出てこないという体験をしたことがあるので、2年持つということは本当に革新的なことです!

            これはプラチナ万年筆を使うにあたり大きなアドバンテージと言えますね。

             

             

             

            クリップは実にシンプルな形をしています。

            モンブランとも若干似ているところがありますね。

            シンプルでありながらしっかりと挟む力もあり、非常に機能的なデザインです。

             

             

            続いてキャップリングの形状と刻印です。

            #3776 センチュリーは細いリングが一本、太いリングが一本となっています。

            刻印は「#3776 p PLATINUM MADE IN JAPAN」。

            3776の字体からはクラシカルな印象も受けます。

             

             

             

             

            【ニブの形状】

            次にニブを見ていきます。

            国内外問わず、万年筆のニブはアーチ状になっていることが多いのですが、センチュリーは平べったい形をしています。

             

             

             

            ニブの刻印。

            上から、#3776 p 14K UEF 585。

            3776とは富士山の標高を指しています。このあたりはモンブランの万年筆と同じですね。

             

             

             

            ニブのラインは富士山を形取っています。

            言われてみれば、あー富士山!となる、さりげないデザインではないでしょうか。

             

             

             

            さらに、プラチナ万年筆のニブのチャームポイントとして、「ハート穴の形がハート」であることが挙げられます。他のメーカーの万年筆はほとんどが丸型です。(一部の万年筆には三日月型やその他の形の穴もあり)

            これは女性から見ても可愛い!となるのではないでしょうか。

             

             

             

            ニブを横から見たところ。

            大きめのニブですが、横から見たときの厚みはなく、平べったいニブだとうことが分かります。

            この独特な形状がペン先のしなりを生んでいるようです。

            ペン芯のスリット数は多くはなく、大きさも小ぶりです。

             

             

             

             

            【尻軸・コンバーター】

             

            尻軸は丸みが強いです。シルバーのリングがアクセント。

            キャップのクリップリングの太さと同じにしてあるあたり、デザインの統一感を感じます。

             

            こちらもうっすらと中のコンバーターが透けて見えています。

             

             

            コンバーターは700#9。容量は0.53ccです。

            今回は軸がシルバー×黒のためシルバーの700#9を選んでいますが、色違い(ゴールド)の500#9もあります。

            デモンストレーターのような透明軸の場合、好きなコンバーターの色を組み合わせるのも楽しそうです。

             

            インクはセーラーの青墨を入れています。

            細字の万年筆には粒子の細かいセーラーのナノインクがいいかなと勝手に思って入れていますが、乾きが早い、裏抜けしない等、手帳で使うのにかなり使い勝手がいい組み合わせです。

             

             

            次の項では日本三大万年筆メーカーの比較を行います。

             

             

             

             

            【日本三大万年筆メーカーのエントリーモデル比較】

             

             

            左から

             

            ・パイロット カスタム74

            ・プラチナ #3776センチュリー

            ・セーラー プロフィットST

             

            いずれも2万円以内で買える万年筆です。

            外観ですが、カスタム74がこの中では一番長く、プロフィットがやけにコンパクトに見えますね。

            国産万年筆はどれも似たような形と思っていましたが、比べてみると違いがよりハッキリしてきます。

             

            黒×シルバーかゴールドかで与える印象が大きく変わってきます。

            ゴールドだと豪華に、シルバーだとスタイリッシュに。

             

             

             

            続いてキャップです。

             

            こう見るとパイロットのクリップ形状は個性的だなーと思います。ひと目でパイロットと分かるデザインは感心するばかりです。

            一方、プラチナとセーラーは万年筆の王道なデザインを作り上げたと言っていいでしょう。

            シンプルなクリップデザインでありながら洗練されています。

             

             

             

             

            【ペン先比較/#3776センチュリー×プロフィット】

            #3776センチュリーのUEFとプロフィットのH-Fのペン先を見比べてみます。

            どちらも極細字ということですが違いがありますね。

            筆記感がまったく違うので当然と言えば当然なのですが…。

             

             

            表から拡大して撮影。センチュリーはペン先がかなり尖っています。

            一方、プロフィットは丸くなっています。

             

             

            ペン先の裏側を拡大。

             

            これはそのまま筆記感に現れていて、センチュリーの方はサリサリと音がするくらい硬め。

            少し角張っているペン先の形状が指に伝わり、ペン先の向きを変えるときは少し抵抗を感じるくらいです。よほど筆圧をかけない限りは安定して同じ細い線が書けますね。

            ニブの形状も関係しているのか、まさに極細字を書いてる!という感じがします。

             

             

            ペン先を横から。 

             

            プロフィットは細いながらもペン先が柔らかくまろやかなタッチ。

            丸い形状のペン先がその筆記感を物語っているようです。

            筆圧をかけるかけないで字幅もある程度変えることができます。言ってみれば極細の筆のような感じでしょうか。

             

             

             

            同じ内容をそれぞれのペンで書いてみました。

            やはりUEFの方が字幅は細く、漢字を見たときに筆圧をかける永や夏や楚のような漢字の「はらう」部分に差が見られます。

             

            波の図のように円形や斜めの線を書く際は、センチュリーのUEFは硬い筆記感特有の抵抗を感じ、逆にプロフィットの丸くて柔らかいペン先だと斜め線はスムーズです。

            しばらく使うことでペン先が筆記癖に馴染んできますので、センチュリーの筆記時の抵抗が変わる可能性もあります。

             

            カッチリした硬めのペン先で安定した細字を書きたい場合はセンチュリーのUEF

            柔らかい書き味で強弱をつけた文字を書きたい場合はプロフィットのH-F

             

            どちらが良いかは好みになりますね。

             

             

             

             

            【まとめ】

            入手した#3776センチュリーの詳細および日本三大万年筆メーカーのエントリーモデルを比較してきました。

            センチュリーのUEFというペン先は噂に違わず、ペン先の細さとインクの供給により安定した細字を約束してくれます。

             

            また、プラチナ万年筆ならではのスリップシール機構が、乾かない万年筆として安心と信頼を与えてくれます。こういう、万年筆のウィークポイントを潰していく発明は素晴らしい。

             

            私は手帳に挿して使っていますが、手帳との相性も抜群だと感じています。

            あとは使っていくうちにペン先を自分のものにしていくだけでしょうか。

             

            軸色のラインナップとしてブラックの他にブルーやレッドもありますので、お手持ちの手帳に合わせてみるのもいいかもしれません。

             

            以上、プラチナ#3776センチュリーのレポートでした。

             

             

            ではまた。

             

             

             

            2017.11.07 Tuesday

            フルレザーのシステム手帳 【Acru/日々色のアジェンダカバー】

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              2017年も早いもので、残すところあと2ヶ月弱となりました。

              もう来年の手帳はお決まりでしょうか?

               

              手帳選びは楽しいものです。

               

              まずは綴じ手帳かシステム手帳か。

              手帳のサイズはB7B6A5、それともB5か。

              そしてフォーマットは月間ブロック、週間ブロック、週間レフト、週間バーチカルか。

               

              自分のライフスタイルにぴったり合った手帳に出会った時の喜びはなんともいえませんね。

               

               

               

              今回は私が愛用している手帳をレポートしていきます。

               

              まず、タイプはシステム手帳タイプ、

              サイズはポケットサイズと言われるB7のミニ6穴タイプ、

              スケジュールのフォーマットはオーソドックスな月間ブロックです。

               

              仕事で使うのか、プライベートで使うのか、それとも両方で使うのかによっても選ぶ手帳は変わってきそうです。

               

              写真が趣味ということもあり、カメラストラップやカメラバッグを取り扱っている「Acru」のシステム手帳「ベルテッドタイプの日々色のアジェンダカバー」を使っています。

              なぜ、写真が趣味だとこの手帳なのか。それは後述していきます。

               

              私がシステム手帳を選んだ理由としては、リフィル交換が可能という点、毎年手帳自体を買い換えるのではなく同じものを長年使って経年変化を楽しみたい、という2点です。

              ですので、手帳カバーはオールレザー一択となります。

               

              Acruの手帳は時期ごとに限定モデルが出たり、カスタムオーダーできたり、たまにデザインや仕様が変わるため、今回レポートする手帳は過去の仕様、デザインということになりますが、革は同じベジタブルタンニングのレザーを使っているため経年変化の参考になればと思います。

               

              それでは見ていきましょう。

               

               

               

               

               

               

               

              【手帳カバー/外観】

               

               

              この手帳はブラウンとネイビーのコンビレザーです。

              ベルトやペンホルダー、しおりなどのパーツはネイビーのレザー、本体はブラウンのレザーとなっています。

               

              買った当時はもう少し明るいブラウンでしたが、経年変化で濃くて艶のあるブラウンへと変わっています。

              サイズは前述の通りB7のポケットサイズ。

               

               

               

               

              表と裏。

              ブラウンのレザーに透明感のある張りツヤが出てきています。

              化粧品のCM以外でも使えますね、「透明感のある張りツヤ」。

               

               

              ベルトにはAcruオリジナルのボタンがついていてしっかりと留められます。

              このベルトは綴じ幅が調節できるようになっており、ページが増えてきても対応することができます。

               

               

              裏表紙にもボタンが付いていて、こちらで絞めたり緩めたりを調節できます。

              デフォルトは真ん中でしょうか。

              増えたときだけ緩めるのではなく、少ない時に絞めることもできなかなか機能的です。

               

               

              背表紙をみていきます。

              リベットが上下に2つ打ってあります。

               

               

              上は注文時に好きな文字(数字・アルファベット)を刻印してもらうことができます。

              私は使用開始日を刻印してもらいました。

               

              「2014 05 30」。現時点で3年半ほどこの手帳と過ごしてきたことになります。

              このように、手帳と一緒にとれだけの年月を過ごしてきたか分かるようにすると面白いのでお勧めです。

               

               

              下のリベットにはシリアルナンバーです。

              この手帳は325番目に製造されたものだということが分かります。

              こういった刻印があると、より一層愛着が湧いてきます。

               

               

               

              【手帳カバー/内側・前半】

               

               

              表紙をめくると最初にあるのは横から差し込めるポケット。

              メモや領収書、名刺やカードなどが挟み込めます。

               

              リフィルについてはAcruオリジナルのリフィルを綴じていますが、一般的なミニ6穴タイプのリフィルであれば綴じることができます。

              次になぜAcruオリジナルのリフィルを使っているのか、リフィルの内容を見ていきます。

               

               

               

               

              【Acruオリジナルリフィル】

               

               

              はじめのページにはTo Doリストが何ページかあります。

              私はTo Doはスマートフォンで管理していますのでこちらは使っていません。

               

               

              次のページには写真紙のサイズ表です。

              写真に関係の深いL判の他、2Lや六つ切り、キャビネ、四つ切り等のサイズが記載されています。

              写真の仕事を始められた方には解りやすい表ではないかと。

               

              またその他に、はがきやA3A4といった仕事でもよく使う用紙のサイズも表記されていますので何かと役に立ちます。

               

               

               

              その右のページにはなんと露出表が!

              デジタルカメラを使う場合にはあまり関係ない表ですが、最近、再度注目されだした銀塩カメラを使う場合、いざというときに役に立ちます。

              クラシックカメラには露出計が付いていないものがほとんどですので、この早見表を見たり、体内露出計を鍛えるのにも良さそうです。

               

               

              次のページは各国の挨拶が書かれています。

              これはおまけですね。

               

              そして次のページには私が一番よく見る内容が書かれています。

               

               

              一年間の日の出と日の入りの時刻表です。左のページが日の出、右のページが日の入り。

              日の出や夕日を撮影する際にはお世話になっています。

              今となってはスマートフォンのアプリでこれに変わるものはたくさんありますが、このアナログな表を読むという行為もまた面白いものです。

               

               

              スケジュールフォーマットは月間ブロック。

              一般的なカレンダーと同じで、予定のある日が一目で分かりやすく使いやすいです。

               

              そしてここで注目なのが、それぞれの月の、満月・新月・上弦・下弦がいつなのかがアイコンによって記されていることです!

              星空の写真を撮りに行くことがあるので、翌月の仕事の休みを決める際にこの表をみて予定を立てることがあります。もっとも新月の日に休んでも雨とか曇りだと星は撮れないのですが…。

              大まかに撮影の予定を立てることができます。

               

              このリフィルの作り込みは、流石カメラ関係のレザー製品を作っているブランドだけあって考えられていますね。

               

               

              Acruのリフィルには当然、無地のページも付いているのですが、これがなかなかに高性能です。

              しっかりとした紙質で、万年筆で書いたとしても滲み、裏抜けがありません。

              付属枚数は少ないもののかなり信頼度の高いオリジナルリフィルです。

              ちなみにちらっと見えているのは革紐のしおりで、先に大きめのタグが付いているのでアクセスしたいページに瞬時に飛ぶことができます。

               

               

               

               

              【その他リフィル】

               

               

              追加のリフィルとして、Twitterでその存在の情報を頂いた「LIFE ミニ6穴用」を綴じています。

              このサイズの手帳でLIFEが使えることの喜び!

               

              種類は無地・罫線・方眼の3種類がありますが、自由に書き殴りたいので無地を選択。

              このLIFEの紙質は最高で、インクの裏抜けが全くありません。

              万年筆を使う方には特にお勧めの紙(ノート)です。

               

              さて、リフィルの話はこれくらいにして、カバーの内側に話を戻しましょう。

               

               

               

               

              【手帳カバー/内側・後半】

               

               

              この手帳カバーのオリジナリティを語るうえで欠かせないのが、このカラフルなレザーのインデックスです。6色のインデックスがあるので、用紙の違いごとに挟んだり、大切な内容へのショートカットに使えます。

              いたるところに革・革・革!

              このこだわりようが良いです。

               

              次にペンホルダー付きの革のリフィルを見ていきます。

               

               

              通常の手帳カバーでは裏表紙の裏側(?)にペンホルダーが付いているのが一般的ですが、このアジェンダカバーでは、革のリフィルにペンホルダーが付いています。

               

              ですので、「手帳にペンホルダーはいらない」という潔い方はペンホルダーリフィルごと外すことも可能です。このペンホルダーのリフィルにはポケットもついており、例によってメモや領収書、名刺やカードなどが挟み込めます。

               

               

              ペンホルダーは穴の大きさを調整することができます。

              Acruの「A」の部分を緩めたり絞めたりで、ほとんどのペンに対応できます。

               

               

              私は太めのプラチナのセンチュリー#3776を挿していますが、グラつかずしっかりとホールドされています。

              太い万年筆から細いボールペンまでお気に入りのペンを挿しましょう。

               

               

               

               

              この手帳カバーのカスタマイズとして、革のリフィルなるものがあります。

              私は「ファスナー付きポーチ型リフィル」をチョイスしています。

               

              入れているものは、SDカードや4C芯の替え芯、SIMカードアダプタなどですが、小銭入れやカードケースなど使い方は様々にアレンジできそうです。

               

              ファスナーのつまみも革!

               

              他にも「バインダー付きリフィル」というのもあり、こちらはミニバインダーが付いたリフィルとなっています。

              自分が手帳に挟みたいものが何かによって付け替えることができるように、様々なオプションが用意されていて好印象です。

               

               

               

               

               

               

              【まとめ】

              さて、いかがでしたでしょうか。

              経年変化を楽しめる3大マテリアルの一つ、レザーを惜しみなく使ったAcruの「日々色のアジェンダカバー」をレポートしてきました。

               

              好きな刻印を刻むことができるリベットや、革のインデックス、カスタムできる革のリフィルなど、魅力がたくさんありました。


              今は常に手元にはスマートフォンがあり、スケジュールやTo Doやノートの管理ができる世の中です。

               

              しかしながら、こういったアナログな手帳に自分の手で書くこと・携帯して革に触れページを開くこと・一緒に時を経る喜びは、スマートフォンの無機質なデータ管理では味わえない日々の貴重な時間となることでしょう。

               

              ではまた。

              2017.10.30 Monday

              パロミノ・ブラックウィング 【消しゴム付き鉛筆の比較】

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                こんにちは。

                今回は前々から気になっていた鉛筆を購入しましたのでレポートします。

                 

                その名はパロミノ・ブラックウィング。

                 

                特徴的なフェルール(消しゴムを固定する金属部分)のパロミノ・ブラックウィングを他の消しゴム付き鉛筆と比較します。

                 

                 

                 

                なぜこの鉛筆が気になっていたかというと、ジェームズ・ウォード著の「最高に楽しい文房具の歴史雑学」を読んだ際に、その歴史に惹かれたからなのです。

                 

                かなりざっくり言うと現在出回っているブラックウィングは過去の復刻版で、オリジナルは1998年に部品枯渇から発売中止となっています。

                熱心なファンが多いこの鉛筆を、2010年にカリフォルニア・シダー・プロダクツ・カンパニーが「パロミノ・ブラックウィング」として復活させた、という訳です。

                 

                今回、新モデルが発売されたということで試しに購入してみたのですが、何かが違う…。

                ブラックウィングというと通常六角形の軸なのですが、手元にあるものを見ると丸軸。

                 

                どうやら丸軸のモデルを買ってしまったらしい…。

                なにかスッキリしませんが、このままレポート・比較をしていきたいと思います。

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                【特徴的なフェルール】

                 

                まず、ブラックウィングといえば、この特徴的なフェルールではないでしょうか。

                ぱっと見は筆のようにも見えてしまう金属の形状。黒い消しゴムがお洒落ですね。

                 

                そしてそして、なんとこのフェルールについた消しゴムは交換が可能なのです!

                 

                消しゴム付きの鉛筆は国内産でも様々なメーカーから出ていますが、今のところ鉛筆で消しゴム交換が可能な鉛筆は無かったように記憶しています。

                 

                 

                消しゴムの交換の仕方は、消しゴムの根元にある出っ張りをそのまま引き抜くだけ。

                 

                出っ張りの部分は消しゴムを破損させないためのアダプターのような役割をしています。

                 

                 

                消しゴムつきの鉛筆は消しゴムを使い切るとただの鉛筆になりますが、パロミノ・ブラックウィングは鉛筆を使い切るまで交換が可能。交換すれば何回でも使えます。

                 

                 

                軸はグレージュのような色味で上品。塗装は手触りからウレタン塗装のように思います。

                一般的なグロスペイントされた丸軸鉛筆よりは滑りやすい印象を受けました。

                軸のエンボスプリントは「PALOMINO BLACKWING・1」。

                 

                個人的に非常に残念なのが、丸軸はポケットシャープナーで削りにくいということです。

                さっそくこのブラックウィングも切れ味に定評のあるDUXで削ってみたのですが、指が滑る滑る

                 

                とても削りにくい!

                 

                ここは大きなマイナス点です。

                なんで私は丸軸のを買ってしまったのでしょう。

                 

                 

                 

                【他の鉛筆と長さ・字の濃さを比較】

                 

                それでは、他の消しゴム付き鉛筆とも比較をしていきましょう。

                今回比較をするのがこの3本。

                 

                上から、

                パロミノ・ブラックウィング(USA

                カランダッシュ(スイス)

                ステッドラー Art.Nr.1822(ドイツ)

                 

                大陸VSヨーロッパ連合みたいになってしまっています。(もっともスイスは中立国ですが

                ともに丸軸での比較です。

                 

                USA製の鉛筆ということで、比較には本当はディクソン・タイコンデロガを準備するべきだったのかも知れませんが、すぐに手に入らなかったため国別対抗とします。

                 

                 

                 

                それでは長さの比較です。

                ブラックウィングは先が削られていない状態で売られていますので、尻軸のフェルールを含めかなり長く感じます。

                それに対して、カランダッシュとステッドラーは先が削られた状態で販売されており、若干ですがブラックウィングの方がお得感があります。

                 

                ちなみにステッドラーの鉛筆は九九を習い始めた息子にと買ったもので、軸に1×1〜10×10までの九九がプリントされているというカンニング仕様!

                 

                と言っても、息子にこれだけ堂々とカンニングさせるわけにはいかないので、自宅で使ってもらいます。

                 

                 

                実際、ブラックウィングの先も削ってみました。(丸軸削りにくい…)

                削った後でもブラックウィングが一番長いですね。

                交換可能な消しゴムの恩恵に与るために、長めに設計されているのかも知れません。

                 

                 

                ブラックウィングとカランダッシュの長さの差は約15mm。

                軸に使われている木材も異なっているように思います。

                カランダッシュの方も新品なのでペン先上の部分にビニールが被せてあります。(849でもお馴染みのアレです)

                 

                 

                それぞれのフェルールを見てみるとデザインが異なっています。

                やはりブラックウィングのクロームに輝く、存在感のあるフェルールはかっこいいですね!

                 

                カランダッシュとステッドラーのフェルールも丸形でありながらデザインは異なっているようです。

                素材はニッケルでしょうか。カランダッシュのフェルールの方がエッジが効いており見た目は好印象です。

                 

                 

                 

                3本の鉛筆を書き比べてみました。

                それにしても3本とも軸に硬度の表記がありません。笑

                 

                ブラックウィングは相当柔らかな書き心地です。色も一番濃く、おそらく2Bくらいの濃さがあります。

                「力は半分、でもスピードは2倍」とうたっていたオリジナルの書き味を忠実に再現していそうです。

                オリジナルの芯は黒鉛と粘土の混合物に蝋を加えていたらしく、それが柔らかな書き味につながっていたようです。

                 

                カランダッシュとステッドラーは一般的なHB程度の硬度かと思われます。

                サリサリとした書き心地。海外製の鉛筆っぽい書き味です。

                 

                 

                【消し字力】

                では、せっかく尻軸に消しゴムがついているので、その消し字力とやらを試してみます。

                はたしてそれぞれの鉛筆は、自身の書いた黒鉛を己の消しゴムで綺麗に消せるのでしょうか。

                 

                 

                 

                用紙:ロディア LINED

                 

                用紙にそれぞれの鉛筆で横線3本、塗りつぶし、日本語で「丸軸」と書きました。

                それをそれぞれの鉛筆に付属している消しゴムで、縦、横、ごしごし消すという3つの方法で消してみます。

                筆圧は人並み。

                それでは実験開始です!

                 

                 

                 

                ・・・・・・・・・・・。

                 

                 

                 

                 

                 

                結果は意外や意外、面白い結果が出ました。

                ひとつずつ見ていきましょう。

                 

                 

                 

                 

                 

                一番気持ち良く消えたのがブラックウィング。これは流石といったところでしょうか。

                消しゴムの形状も丸ではなく四角いのでとても消しやすい。

                ちょうどトンボのホルダー消しゴム「モノゼロ」のような消し心地です。

                 

                日本語も全く見えないところまで消せているかと言えばそうではないですが、付属の消しゴムとしてはまずまずです。

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                そして次にステッドラー。

                こちらもなかなか綺麗に消せています。消しゴムの形が丸いために消したい細かなポイントを当てるのが難しいですが、縦・横ともに良好な消え加減。

                日本語に至ってはブラックウィングの消し字力を上回っていると言えます。

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                 

                最後はカランダッシュ。

                見事なオチを用意してくれていました。

                 

                まったく消しゴムとしての機能を果たしていませんw

                 

                消えていないどころか黒鉛が伸びてしまっています。日本語消しに至っては黒で塗りつぶしたみたいになっています。(確かに字を消したと言えば消えてますが…)

                消しゴムの形や色味はステッドラーのものと見分けがつかないのですが、ここまで消し字力の性能に差があるとは…。

                 

                小学生の時に初めて使った消しゴム付き鉛筆のほろ苦い記憶が思い出されました。

                 

                 

                 

                それぞれ字を消したあとの消しゴムはこのようになっています。


                 

                 

                【まとめ】

                さて、いかがでしたでしょうか。

                パロミノ・ブラックウィング購入を機に、3つの消しゴム付き鉛筆を比較してみました。

                 

                結論から言うと、ブラックウィングの性能は書き味・消し加減ともに申し分なく、鉛筆でありながら所有感を満たすものだということ。

                しかし個人的には六角軸のブラックウィングを買い直したい。

                 

                丸軸は本来のブラックウィングの良さを殺してしまっているのではないかと思うのです。(と言っても本来の六角軸のブラックウィングを使ったことないのですが…)

                 

                3本の鉛筆の比較では面白い結果が得られました。

                やはり付属の消しゴムは付属の消しゴムとして、最終手段で使用するのが良さそうです。

                ただ一本、ブラックウィングを除いては。

                 

                それではまた。

                今回はこの辺で。

                 

                 

                2017.10.11 Wednesday

                懐かしいデザインの真鍮製定規 【コハナ/真ちゅうの竹尺】

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                  今回は万年筆の記事を一旦ひと休みして文房具カテゴリーのレポートです。

                   

                  鉛筆は木材でできています。そして樹脂軸の芯ホルダーが生まれ、金属素材のシャープペンシルが生まれました。

                  文字を書くという行為自体は昔から変わっていないのですが、より便利に、より快適に進化していくうちに筆記具の形も変わっていました。他の文房具も同様ではないでしょうか。

                   

                  今回レポートするのは、職人の手仕事×現代の精巧な加工技術を昔から使われるデザインにフィードバックさせた、ちょっと珍しい文房具です。

                   

                   

                   

                  竹でできているはずの竹尺が金属でできています。しかしどう見ても竹尺です。

                  黄金色に輝く真鍮製の竹尺。誰もがこのデザインに懐かしさを感じるのではないでしょうか。

                   

                  メイドインジャパンにこだわったブランド「Chohana/コハナ」から「真ちゅうの竹尺」が発売されましたのでレポートします。

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                   

                  【パッケージ】

                   

                  トラベラーズノートのようなゴム紐に巻かれ、グレーのしっかりとした厚紙に包まれています。

                   

                   

                  ゴム紐のチャームには丸いコハナのロゴ。

                  とてもお洒落なパッケージです。

                   

                   

                  開くと、ブランドコンセプトと取扱説明書。

                  そして金色に輝く竹尺が鎮座しています。

                   

                   

                  コハナは、地域産業や工芸にこだわった上質なハンドメイドの道具を作っています。

                  個人的にこういったブランドコンセプトの製品が大好きなので今回も迷わず買いです。

                   

                   

                   

                   

                  【外観】

                   

                  まさに竹尺。このデザインだけで懐かしくなりますね。

                  小学生の時、夏休みの自由研修で模造紙に竹尺でグラフを描いていた覚えがあります。

                  そのとき使っていたのは30cmでしたが、それがそっくり15cmに縮小されています。

                  ※ラインナップに30cmもあります。

                   

                  重さは真鍮製とあって25g。重さはラインを引くときの安定感にもつながります。

                   

                   

                  左端には「MADE IN JAPAN」の刻印が誇らしげです。

                  この真ちゅうの竹尺の目盛りや刻印や星はすべてレーザー刻印。

                   

                  一般的な金属製のスケールによくあることですが、ペンケースなどの中で他のものと擦れるうちに目盛りが消えてしまうことです。これは目盛りが印刷されているために起こることですが、この真ちゅうの竹尺はペンケースの中で他の文房具と擦れても目盛りが消えることなく安心です。

                   

                   

                   

                   

                  【目盛り部分】

                   

                  続いて目盛り部分をみていきましょう。

                  特徴的なのは「星」の部分です。

                   

                   

                  5cmのところにある5個の星には朱の塗りが施されています。

                  2.5cmごとに2つないし1つの星が刻印されています。

                  5mm、1cmごとにはそれぞれ長い線目盛り。

                   

                   

                  小学生の頃はこの竹尺の1cmの目盛りを肌で覚えたものです。長さが脳裏に焼き付きやすいデザインと言いましょうか、数字のない目盛りがそうさせているのかも知れません。

                   

                  どちらかというと、ぱっと見て長さを測ることより、正確な長さのラインを素早く引くことに重きを置いたデザイン。

                  竹尺の良さはどちら側からでも使える使いやすさと、非常にシンプルでわかりやすい目盛りにあるといえましょう。

                   

                   

                  10cmのところには「ICHIREI」の刻印。

                  ICHIREI」は、「モノ作りに関わるすべての人が必要とするプラスワンを」をコンセプトに、マルイテクノが展開する測定器ブランドです。職人の手が加わることでスケールとしても正確なモノに仕上がっています。

                   

                   

                  右端にはコハナのブランドロゴです。

                   

                   

                  裏向けたところ。

                  適度な反りがつけてあります。そのため表面から見ると目盛りの面が軽く盛り上がっています。

                  ただの平べったい定規ではなく、細部まで竹尺のデザインを踏襲した作りにこだわりを感じますね。

                  個人的な見解ですが、これにより光の反射により目盛りが見にくくなるということを防いでいるように思います。

                   

                  使用感は、真鍮ならではのヒンヤリとした手触りとデザインの暖かみが同居して、何だか不思議な感じです。使用を重ねるごとに真鍮の色が変化していく様が楽しみになる一品です。

                   

                   

                   

                   

                   

                  【ミドリのアルミ定規と比較】

                   

                  もう一本のお気に入り定規であるミドリのアルミ定規との比較です。

                  同じ15cmの定規ですが、真ちゅうの竹尺は15cm丁度、アルミ定規は5mm長く設計さています。

                  プラ製の定規もそうですが、数字表記にするとどうしても数字のスペース分だけ定規自体を少し長くする必要がでてきますね。

                   

                   

                  こちらのアルミ定規もレーザー刻印。摩擦による目盛り消えの心配がありません。

                  MIDORI MADE IN JAPAN」の刻印。

                   

                   

                  ミドリのアルミ定規の特徴として機能性のあるデザインが挙げられます。

                  このギザギザと左右での厚みの違い、いったい何だと思われますか?

                   

                   

                  実はこのギザと厚みはラインを引いた後に定規を持ち上げやすくするため。

                  このように指でギザを押すことで目盛り側が持ち上がり、容易につまみ上げられるようになります。

                  これは目から鱗!

                  人差し指でギザを押して親指でつまむ、中指でギザ押して人差し指でつまむ等、つまみ方は様々でスタイリッシュです。

                   

                  素材がアルミのため重さは15gと軽量。

                   

                  アルミ定規は軽さと機能性、真ちゅうの竹尺は使いやすさと経年変化。

                  それぞれ違った良さがありますね。

                   

                   

                   

                   

                  【まとめ】

                  真ちゅうの竹尺の細部を見てきました。

                  デザインこそ懐かしいですが、質感は現代的な無機質素材の真鍮。

                  不変の見やすさと使いやすさです。

                   

                  逆に今までこのタイプの定規を使ったことのない方には、新鮮なデザインに思えることでしょう。

                  数字表記のない定規を使うことで目測で長さを感じる感覚が養われるように思います。

                   

                  アルミ定規との比較では、それぞれの役割の違いを感じることができました。

                  どちらもコンパクトでレーザー刻印のためずっと使い続けることができそうです。

                   

                  仕事柄、定規を頻繁に使うことがないという方でも一本はペンケースに収めておくと いざというときに役に立つことは間違いありませんし、取り出した際、周りの雰囲気を懐かしくさせることうけあいです。

                   

                  私としては、使い倒した先にこの竹尺にどのような変化が現れているかが非常に楽しみです!

                  緑色の錆が出てくるまで使いたいですね。

                   

                  ではまた。

                   

                   

                  2017.10.07 Saturday

                  マーブルレジンの万年筆 【ビスコンティ/ヴァン・ゴッホ タートル】

                  0

                    こんにちは。

                     

                    前回に引き続き、今回も万年筆のレポートをしていきます。

                    今回の万年筆は手に入れて間がない一本です。

                     

                    やはり新しい万年筆に出会うとわくわくしますね〜。

                    しかも新しく手に入れた万年筆は、自身初めてとなるマーブルレジンの樹脂軸。

                    実に美しい!

                     

                     

                     

                    ビスコンティ/ヴァン・ゴッホシリーズの万年筆。

                    前回のアウロラ/イプシロンに続きイタリアの万年筆です。

                    このタートルというモデルは現在は販売されていない?ようですが、ビスコンティの魅力がひしひしと伝わってきます。

                     

                    ビスコンティは1988年に2名の万年筆コレクターによって設立され、歴史としてはまだ若いブランドです。そのため同じヨーロッパ出身のペリカンやモンブランやアウロラに比べると、万年筆に詳しい方以外にはマイナーな筆記具メーカーに感じるかもしれません。

                     

                     

                    しかしながら生み出される筆記具のデザインの美しさ、インパクトはメジャーなブランド以上のものがあると言っていいでしょう。

                    特に様々な色が混ざり織りなす樹脂軸のマーブル模様は、デザインのモチーフを余すことなく表現しています。

                    ビスコンティからは様々なシリーズがラインナップされていますが、その中でもこのヴァンゴッホと比較的手が出しやすい価格のレンブラントは、目に触れる機会も多いのではないでしょうか。

                    実際に手にしてみてその美しさたるや…。コレクターがいるのもうなずけます。

                     

                    それでは見ていきましょう。

                     

                     

                    ◆目次◆

                     

                     

                     

                    【スペック】

                    全長:145mm

                    重さ:32g

                    軸径:13mm

                     

                    万年筆としては大きめで存在感があります。キャップを尻軸にさして使うとリアヘビーとなるため、好みではありますがキャップは外した状態で使うのがいいかもしれません。

                     

                    以前レポートしたパイロットのカスタム74も大きな万年筆というイメージでしたが、ヴァンゴッホはさらに2mm長く、私のペンケースの中でも一番の大きさを誇ります。

                     

                    握ったときに大きな万年筆ほど満足感が上がるのか、ペンケースを開いて何か書こうとしたときにビスコンティに手が伸びます。

                    モンブランのマイスターシュテュック149等の太軸万年筆に人気が出るのもわかる気がします。

                     

                     

                     

                    【胴軸】

                     

                    ヴァンゴッホはネジ式キャップの万年筆です。

                    まず目が行くのは琥珀のようにも見え、べっ甲のようにも見えるクリアブラウン×ベージュのマーブル模様です。

                    樹脂軸のなかで、特にマーブル軸はその複雑で唯一無二の模様が魅力です。

                    まさに、たかが樹脂と思うなかれ、というやつです。

                     

                     

                    私は万年筆を使い始めた頃、ウォーターマン等の金属軸の万年筆を好んで使っていました。

                    万年筆は自重でペンを走らせるため適度な重さが必要と考えていましたし、安い買い物ではないので素材は断然高級感のある金属でしょ。と思っていました。

                     

                    しかし、いろいろな万年筆を使っていくうちに考えは変わり、樹脂軸こそ万年筆の醍醐味と思うようになりました。

                    そう思うきっかけとなったのが、デルタの万年筆「ドルチェビータ」や「スクリーニョ」です。

                    マーブルレジンの塊を職人が一本一本削って磨き上げられる軸には透明感があり、同じ模様が2つとありません。

                    光の当たる加減で色が変わり、さながら小宇宙の星雲が手の中にあるような錯覚に陥ります。

                     

                    ビジネスで使うのは黒い樹脂軸が多いですが、デスクで作業をする場合、色の変化を伴う樹脂軸の万年筆を使うと なんとも言えない高揚感と満足感が得られるのです。

                     

                    私の主観ではありますが、そういった理由で今は樹脂軸の利用がメインとなっています。

                    このビスコンティも例外ではなく、万年筆を持つ喜び、使う喜びを感じさせてくれるのです。

                     

                     

                     

                    【クリップ】

                     

                    クリップには「VISCONTI」のブランドロゴが。

                    また、このクリップの形はイタリアのポンテベッキオ橋がモチーフにされていて、デザインの出会いを意味しているそうです。

                     

                    バネ式クリップのため挟む力は申し分ありません。

                    クリップの形は、正面から見るとキャップの太さに対比して薄いため安定性に欠けるように感じたのと、クリップのデザインがデザインだけに挟みやすさは良いとは言えません。

                     

                    私はこの万年筆をポケットに挿して持ち歩くことはしないので気にしませんが…。

                     

                     

                    クリップの反対側にはクリップを止めているマイナスネジがあります。

                    実際にドライバーで回すこともでき、クリップの調整にも使えます。デザイン的にも面白いアクセントになっていますね。

                     

                     

                     

                    【キャップ】

                     

                    続いてキャップ全体。

                    見れば見るほど美しい模様をしています。

                    クリアブラウンのキャップ越しに、中の銀色に輝くニブが見えます。

                    マーブルでありながらデモンストレーターのような面白さも併せ持つ珍しいデザインではないでしょうか。

                     

                     

                    キャップリングにも豪華なデザインが施されています。

                    正面には「VISCONTI」、裏面は「VAN GOGH」、文字間にVマークが施されています。

                    この太いシルバーのキャップリングがこの万年筆の豪華さを際立たせていますね。

                     

                     

                     

                    【ニブ/コンバーター】

                     

                    ニブとコンバーターのデザインを見ていきます。

                    大型のニブです。ミュシャの絵画を思わせる美しいデザイン。

                     

                     

                    刻印は「VISCONTI 14K 585 F

                    ペン芯は細かなスリットが入っています。ペン芯の先にもVのマークが。

                     

                    ビスコンティの万年筆の特徴として首軸の美しさもあります。

                    金属の首軸にVマークの装飾が豪華ですね。

                     

                     

                    コンバーターはつまみの部分も金属です。これはモデルによって異なるようです。

                    こちらにもビスコンティのVマーク装飾が。

                    この銀色のコンバーターがクリアブラウンの軸から透けて見えるニクい演出です。

                     

                     

                     

                    【筆記感】

                     

                    文字を書いてみました。

                    各万年筆との字幅の差はこのような感じです。

                     

                    先ほど書いたように、ペン先はF。こちらは海外製品らしいというか、しっかりとした字幅のFです。(一番上がビスコンティ)

                    紙の上を走らせてみるととてもなめらか。ペリカンの筆記感に似ているような気がします。

                    前回のアウロライプシロンやガチニブと言われるウォーターマンとは正反対の筆記感です。

                     

                    手元にビスコンティが届いた時に試し書きで入れたインクはブルーブラックでした。

                    上の写真でビスコンティとパイロットは同じインクを入れています。

                    同じブルーブラックのインクを入れたパイロットのカスタム74と比べても文字の色が濃く、インクフローが潤沢であることがうかがえます。

                     

                     

                    今回、私の筆記具の師匠から届いたモンブランのトフィーブラウンを入れて書きました。

                    色がブラウンということもあり濃淡がはっきりと出て、ペン先Fと相まっていい味の文字が書けます。

                    これはかなり私の好みの色です!

                     

                     

                     

                     

                    【まとめ】

                    ビスコンティの軸はとにかく美しいの一言。

                    マーブルレジンの軸は様々な色が解け合い唯一無二の模様となっています。一本一本が職人の手作業で削られ、仕上げられている。それだけでもかなり満足感の高い万年筆となっています。

                     

                    ペン先も14Kで書き味はとてもなめらかでした。

                    書き味が好みだと文字を書くのが楽しくなりますし、文字が走るとアイデアも浮かんできます。考えを言語化することは重要だと思わせてくれるペンですね。

                     

                    インクフローも十分で万年筆の醍醐味を味わえます。

                    ブラウンのインクとともに私のメインの一本になりそうです。

                     

                    今のところは発症していないですが、他のシリーズも欲しくなりそうな予感がします。

                    様々な色の軸や他の魅力的なシリーズのラインナップもありますので、気になられた方はビスコンティを検索してみるのも良いかと。

                     

                    それではまた沼のふちでお会いしましょう。

                    2017.10.02 Monday

                    赤軸の万年筆 【アウロラ/イプシロン】

                    0

                      こんにちは。

                      最近、ふとこのブログのカテゴリーを見て気付いた点があります。

                       

                      万年筆をいっぱい持ってるのに万年筆の記事が少ない…!

                       

                      ということで、長い時間をかけながらでも手持ちの万年筆を一本ずつレポートしていきたいと思います。

                      今回レポートするのはアウロラの万年筆「イプシロン」

                       

                       

                       

                      アウロラといえば代表的な万年筆はオプティマですね。

                      なんといってもイタリアらしい豪華で美しい軸が目を引きます。

                       

                      オプティマを新品で買おうと思うと5〜7万円ほど、オークションサイトの中古でみてもモンブランのマイスターシュテュックと並んで高値がつく人気の万年筆で気軽には手が出せません。

                       

                      そうした理由からいまだにオプティマの購入には踏み込めていないのですが、アウロラというメーカーはそういった理由でアウロラを持てないユーザーや若者向けに、気軽にアウロラの書き味を体験して欲しいということで「イプシロン」というエントリーモデルをラインナップしています。

                       

                      こちらは新品でも1万〜3万で入手することができるため、アウロラを試したい!ちょっとアウロラ持ってみたい!という方にはうってつけではないでしょうか。

                      ※ただし、エントリーモデルのイプシロン万年筆はスチールペン先のため、オプティマとは厳密には書き味が違います。違うはずです。ハイ。

                       

                      私が持っているのはイプシロンのレッド。

                       

                      以前、赤軸の万年筆はセーラーの四季彩・茜空1本だけでしたが、ペンケースが増えるにあたり赤を入れ替えるのが面倒くさくなり、赤をもう一本!と考えました。

                      一本目が日本製のため、もう一本は海外製品をと思いネットを物色していてイプシロンに出会ったわけです。

                       

                      それでは各箇所をみていきましょう。

                       

                       

                       

                      【胴軸】

                       

                      赤軸の万年筆でもイプシロンを選んだきっかけは、深い赤の軸色が綺麗だったこと。

                      朱色に近い茜空とはまた違った、濃いめの赤です。

                      ラミー/サファリの赤軸よりももう少し濃い赤です。

                       

                      持った感じも素材がよいのかモンブラン/マイスターシュテュックやパイロット/カスタムに近いグリップ感。樹脂も硬くてカッチリした印象をうけます。

                       

                      軸径は12mmと一般的な持ちやすい太さ。

                       

                       

                      全体のフォルムを見たときに、バランスがよく感じるのはこの尻軸のクロームリングの効果でしょう。

                      このリングがあるかないかで見た目の締まりがまるで違うように感じます。

                       

                       

                      【キャップ/天冠】

                       

                      キャップは嵌合式(かんごうしき)。

                      個人的に嵌合式のキャップは好きではありません。

                       

                      以前使っていたファーバーカステルのアンビションが嵌合式だったのですが、手帳に挿して使っていたところペン先がすぐに乾いてしまい、何度か筆記できなくなるという事態に…。

                      今度ファーバーカステルの万年筆を買うときは必ずネジ式にしようと誓ったのでした。

                       

                      そんなこともあってキャップは気密性の高いネジ式の方が信頼感があります。

                       

                      イプシロンは今のところ数週間使わないくらいでは乾くことはないですが、使う用がなくても定期的に文字や絵を書いてインクを流すようにしています。

                       

                       

                      クリップの形状はイプシロンの名を頭をとった「Y」。

                      クリップ先端に向かうアールはアウロラだなーと感じる反面、クリップ先が反っていないのでオプティマのような豪華さはありません。

                       

                       

                      クリップリングには「ITALY」の刻印があります。

                       

                       

                      キャップリングです。

                      こちらのモデルは旧型になるためキャップリングのデザインが現行品とは異なります。

                      手元のイプシロンはイタリアの国旗を模したカラーとなっています。

                      現行品はシルバー一色のキャップリングのようです。

                       

                      オロビアンコもそうですが、イタリアの国旗はデザインとしてもよく使われますね。

                      私はこの組み合わせのカラーを見ると無性にピザが食べたくなるのですが…。

                       

                       

                      【ニブ】

                       

                      続いてニブのデザインです。

                      ニブは小さめで、刻印も寂しいくらいにシンプルです。

                      グレカっぽい模様にペン先の太さを表す「EF」と「AURORA」とだけ刻印されています。

                       

                      そう、ペン先はEFを選んでいるのですが、これがなかなか細い!

                       

                      以前にも書きましたが、海外製の万年筆全般に言えることが、日本製に比べてペン先の表記以上に太いということがあります。

                      たとえば、海外製のEFが日本製のFや、場合によってはMくらいの太さになります。

                      なので日本語、特に漢字を書こうと思うと必然的に日本製万年筆が書きやすいということになります。

                       

                      しかしながらこのイプシロンのEFニブ、EFらしいEFと言いますか、海外製らしからぬ細さです。

                      漢字もすごく書きやすい。

                      個体差はあるのかも知れませんが、海外製EFニブの印象を良い意味でガラリと変えてくれました。

                       

                       

                      書き味はスチールペン先ということもあり硬めでサリサリといった書き心地。

                      これがアウロラの書き味なのか、スチールペン先によるものなのかはオプティマを手にするまでは分かりませんが、書き比べのレポートはいずれオプティマを手にしたときにしたいと思います。

                      私には非常に好みな書き心地です。

                       

                      インクはビスコンティのインク「バーガンディー」を入れています。

                      ついでにこのインクもレポートしておきましょう。

                       

                       

                      【インクレポート(ビスコンティのバーガンディー)】

                       

                      なかなか洒落たデザインのインクボトルです。

                      インクボトルの素材は一般的なガラスではなくプラスチック製。

                      見た目以上に軽いのが特徴 (笑)

                      豪華な台とケースも付いています。

                       

                       

                      インクの色はバーガンディーというだけあって血のような濃い赤。

                      乾いて時間が経つと茶色っぽく枯れます。これがまたいい味を出しているのです。

                       

                       

                       

                      【まとめ】

                      さて、今回はアウロラのエントリーモデル「イプシロン」について書いてきました。

                      誰でも気軽にアウロラの書き味を、ということで用意されているモデル。

                      サリサリと硬めかつしっかりと漢字のはね・はらいを表現できる筆記感を味わうことができました。

                       

                      エントリーモデルながら軸の質感は硬質かつ確かなグリップ感があり決して安っぽいものではありません。

                      また、ペン先EFが意外と細かったことが私のこの万年筆の利用頻度を高めています。

                       

                      上級モデルのオプティマは金ペンですので書き味はまた違ったものになっていることでしょう。

                      いつかオプティマを手に入れたときはイプシロンとの書き比べを楽しみたいと思います。

                       

                      では今回はこの辺で。

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