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2018.10.20 Saturday

ファーバーカステル パーフェクトペンシル プラチナコーティングの比較レビュー

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    みなさんは鉛筆を使う機会はあるでしょうか。ほとんどの方が小学校卒業後はメカニカルペンシルへと移行し、鉛筆は美術の授業で使う以外はほぼ使わず、その後、美術系大学などの専門分野に進まない限りは再び鉛筆に触れることもないかと思います。しかし社会人になってからも鉛筆に興味を向けさせる筆記具というのが存在します。

    ファーバーカステルのパーフェクトペンシルがそれです。

     

     

     

    パーフェクトペンシルについては他で語り尽くされているため多くは語りませんが、書く消す削るを1本のペンで完結できる筆記具で、シャープナーが内蔵されているキャップ兼ペンシルエクステンダーは、スターリングシルバー製およびプラチナコーティングで仕上げられていて所有満足感は十分。鉛筆の部分についてもカリフォルニアシダーを使い持ちやすいようにリブパターンが刻まれています。いわば鉛筆という削らなければ書き続けることができない道具でありながら、尻軸に交換可能なキャップ付き消しゴムが装備されているなど贅を尽くした仕様。パーフェクトペンシルはただ単にシャープナーと鉛筆と消しゴムが一体になった筆記具というだけではなく、その素材、デザイン、造りすべてにおいて持つ喜びをこれでもかと感じさせてくれる文字通り完璧な筆記具と言るでしょう。

     

     

    今回はパーフェクトペンシルをじっくりと観察するとともに、パーフェクト具合いを「書く」「消す」「芯を削る」の観点から他の鉛筆達と比較しながらまったりとレビューしていきたいと思います。

     

     

     

     

     

     

    【パーフェクトペンシルの各部を観察する】

     

    それではまず、パーフェクトペンシルの各部を細かく見てきます。同じパーフェクトペンシルである9000番と比較してみると9000番がプラスチック製で少しふっくらとした形なのに対して、プラチナコーティングはシャープな印象。キャップの違いはもちろんですが、ペンシル部分もプラチナコーティングは消しゴムにキャップが付いたりと全体的にデザインに抜かりがありません。キャップへのペンシルの差し加減はどちらもキャップの中に板バネが仕込まれていてしっかりした差し心地です。

    ちなみに伯爵コレクションのパーフェクトペンシルには通常のサイズのものとマグナムと呼ばれる太軸のものがあります。太軸好きとしてはマグナムの方も気になりますね。

     

     

    キャップには「GRAF VON FABER-CASTELL GERMANY」の刻印。すぐ下にはローレットが刻まれていて、ペンシルエクステンダーとして使った時の安定したグリップ感に一役買っています。

     

     

    伯爵コレクションといえばこのクリップです。しっかりとしたバネでホールド感も抜群。クリップ先が反っているためポケットを傷めることがなく、かつエレガントな雰囲気を演出しています。

     

     

    キャップ部分は天冠がシャープナーとなっているのですが、まずはこの天冠の形状。ヤード・オ・レッドもそうですが、ラッパ型についたキザがなんともクラシカルでお洒落ではないですか。プラチナコーティングがシングルのローレットでスターリングシルバーがダブルローレットとなっています。

     

     

    天冠にはファーバーカステルの紋章が誇らしげに輝いていますね。このように拡大してみると男性と塔、そして盾がハッキリと見てとれます。一見、伯爵が杯を持ってカンパーイ!としているように見えますが、ファーバーカステルのHPにもあるようにファーバー家の紋章にある鉄槌を持った男性であると判断できます。右の塔はカステル家の紋章のものです。ファーバーカステルの紋章はこのファーバー家とカステル家の紋章が合わさり誕生した紋章であることが分かります。

     

     

    天冠をまっすぐ引き抜くとシャープナーが現れます。最初ネジ式かと思いましたが嵌合式。この辺の精度も流石で、収納されたシャープナーがぐらつくこともなくピタリと合わさり、そこにシャープナーがあるということを外見からは微塵も感じさせることのないデザインとなっています。

     

     

    ペンシルの尻には金属製のキャップが。これを回して外すと中から消しゴムが現れます。ペンシル部は、ペンシル(消しゴムを付けるユニット付き)・消しゴム・キャップという3つの部品で構成されていますが、リフィルと呼ぶものは消しゴムとペンシルの2つでキャップは購入時のものを使い回します。

    このNo.5のペンシルリフィルはブラックの他にブラウン・ナイトブルー・グレーがあるので、無くなったら違うリフィルを試してみるのも面白そうです。

     

     

     

    【「書く」を比較してみる】

    パーフェクトペンシルに付属するNo.5のペンシルは硬度Bです。硬度Bとは言っても国産鉛筆のHB程の硬さとなり、書き味もサリサリと心地の良い音が響くほどの硬さ。絵を描く用のペンシルと言うよりは文字を書くのに適した書き心地に感じます。さて、「書く」の比較では、ペンシルではなくキャップ兼エクステンダーの部分を比較していきます。比較に使うのは9000番パーフェクトペンシルのエクステンダーとe+mのペンシルエクステンダーです。

     

     

    まずはエクステンダーのみの重さですが、

     

    プラチナコーティング:24g

    9000番エクステンダー:5g

    e+mエクステンダー:15g

     

    プラチナコーティングはかなりの重量で、エクステンダー単体で中型万年筆くらいの重さがあります。高級感と引き換えの重量。付属のペンシル自体も最初は6g程あるためペンシルが長い状態で差すとかなりのリアヘビーとなります。そのため相当短くなってからエクステンダーとして使うのが良さそうです。ペンシルがまだ長い間も後ろに差したくなりますがグッと我慢!()

    一方、廉価版である9000番のエクステンダーは5gとかなりの軽さ。軽いということは鉛筆がまだ程長い状態で差しても安定した筆記ができるということです。e+mエクステンダーはさすがにエクステンダー専用に作られているため鉛筆を差したときのバランスが一番いいですね。

    基本、プラチナコーティングのキャップは特別な軸径のNo.5リフィル専用という認識がありますが、他の鉛筆を差すとどうなるのでしょうか。まずは9000番パーフェクトペンシルの消しゴム付きリフィルを差してみると

     

     

    これが普通に使えるのです。しかし消しゴムが付いていない通常の9000番鉛筆を差すとスカスカでした。他の鉛筆でも試してみると次の写真ようになります。

     

     

    手元にあるもので、トンボのMONOR、三菱赤鉛筆、ステッドラーノリス(三角軸)、ブラックウィング(キャップとしてのみ利用可能)は伯爵パーフェクトペンシルエクステンダーに差し込んで使えます。9000番パーフェクトペンシルより右の鉛筆は伯爵に差すとスカスカですが、9000番のエクステンダーなら差せる鉛筆です。9000番の右から順に、カランダッシュテクノグラフ、ステッドラーマルス、三菱UNI、ステッドラーノリス(六角軸)、カランダッシュスイスフラッグ。

    消しゴム交換できるという点では、ペンシルリフィルにブラックウィングを使ってもパーフェクトペンシルが完成するということになります!※消しゴムはむき出しですが…

    ブラックウィングが1本約350円程ですので、No.5リフィルに比べて非常に経済的。ただし、ブラックウィング自体がもとからかなり長い鉛筆のため、あまり削り進んでない状態でプラチナコーティングのキャップを差すと220mm超えの長さとなり筆箱に収まらないので注意が必要です。伯爵コレクションのパーフェクトペンシルは通常のプラチナコーティングに加え、ブラック(マグナムのみ)やローズゴールドといった新色も発売されているため選ぶ幅が広がっています。ペンケースの中の他の筆記具とも色合わせしやすくなったのが嬉しいところ。ローズゴールドのパーフェクトペンシルエクステンダーにゴールド軸のブラックウィングを合わせても面白そうです。

     

     

     

     

    【「消す」を比較してみる】

     

    次に「消す」の比較です。こちらはシンプルに9000番の尻軸消しゴムとの比較と、通常の消しゴムであるファーバーカステルのアートイレイサーとの比較を行っていきます。まずは9000番消しゴムとの消し字力比較から。

     

     

    文字にあるように上がプラチナコーティングのNo.5リフィルで下が9000番です。同じ硬度Bのペンシルですがなぜか9000番の方が濃く書けています。結果として消し字力は互角でした。当たり前なのかも知れませんが、値段は違えど消しゴム自体は同じもののようです。No.5リフィルの消しゴムの方が角が立っているため細い字が消せそうですが使っていくと角は丸くなるので同じと言えます。

     

     

    続いて単独消しゴムであるアートイレイサーとの比較。こちらはファーバーカステルの2B鉛筆で書いた字をそれぞれの消しゴムで消しています。上の段がNo.5リフィルの消しゴム、下がアートイレイサーです。黒く塗りつぶしたマスを消したところを見ての通り、こちらは流石にアートイレイサーの方がスカッと消せますね。グリーンの消しゴムというのも珍しくてかっこいいので、No.5リフィル用のアートイレイサーも発売して欲しいところです。

    ペンシル尻軸消しゴムの宿命として、一度に大量の字消しが容量的にも苦手なのは揺るがない事実と言えます。したがって、No.5ペンシルの消しゴムも「いざとなったら消せるぜ」くらいの言わば精神安定剤的な運用がよさそうです。手元に大きな単独消しゴムがあるならそっちを使うのがベスト!

     

     

     

     

     

    【「芯を削る」を比較してみる】

    最後は「芯を削る」の比較です。同じく9000番パーフェクトペンシルのシャープナーと比較します。エクステンダーの中に収納されているシャープナーだけあって非常にコンパクトな造り。

     

     

    それぞれのペンシルを削ってみたところ軸の削られ具合いはどちらも一緒ですが、削っている時の持ちやすさはプラチナコーティングの方に軍配が挙がります。これは素材の違い=値段の違いがダイレクトに出るところですね。削り心地はさすがにDUX等の単独シャープナーには及びませんが、芯が引っかかることもなくスムーズに削れます。伯爵コレクションのパーフェクトペンシルは削りカスすら美しい!

     

    このシャープナーのユニットですがブレードのみを交換することはできず、長年使って削りにくくなってきた時はユニットごと交換となります。天冠を回すとシャープナーユニットのみ外すことができブレード周りごとまるっと交換。このユニットがなかなかの値段で、9000番パーフェクトペンシルのユニットが約1300円〜1700円程(店舗によって異なる)。プラチナコーティングに至っては約5000円〜7000円が相場です。パーフェクトペンシルは維持費も伯爵級なのです!

     

     

     

     

    【まとめ】

    さて、今回はファーバーカステル伯爵コレクションのパーフェクトペンシルプラチナコーティングを多角的に比較しながら見てきました。たかが鉛筆、されど鉛筆。「書く」「消す」「芯を削る」を一本のペンシルに集約しファーバーカステルがデザインするとこれほど素晴らしい筆記具になるのかと感心しました。一方で、他の筆記具と違って維持費が高いのも悩ましいところです。使えば使うほどお金がかかりますが、この素晴らしい筆記具を使って勉強や仕事のパフォーマンスを上げることの対価と考えれば前向きな気持ちになれるでしょう。

     

     

    今回の検証でNo.5ペンシルリフィル以外の一部の鉛筆にもキャップやエクステンダーとして利用できるなど、意外と応用できそうなことが分かりました。パーフェクトペンシルを自由に使いこなすという点で、ブラックウィングと組み合わせても面白いかも知れません。また、この一本ですべてを解決させると肩を張るより、ポケットシャープナーやアートイレイサーなどと組み合わせて使うことで、より効果的に長く使い続けられるようになると感じました。こうしたアレンジが値段に見合う本来の価値以上に、パーフェクトペンシルを楽しめる秘訣ではないかと思います。

    ではまた。

     

     

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