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2024年以降最新版!モンブラン ボールペンのコピー品(偽物)事情【定番モデル・限定モデルのコピー品比較】

2024年9月28日

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皆さんこんばんは。
 
またやってしまった…。
やはり、フリマやオークションにおいて「少しでも疑いのあるものは購入しない方が良い」というのが今回の記事の結論でしょう。
 
今まで しばしば偽物のモンブラン(モンブランのコピー品)を取り上げてきましたが、いやはや、昨今のコピー品は質を上げてきているという。
 
正確には、質が上がっているわけでは無いのですが、見た目(すなわち外観)を相当似せてきていると言えるでしょう。
これはもう、画面では判別できないくらい。
 
なので、フリマやオークションで商品を買うということは気軽に欲しいものが手に入る一面、一方では「覚悟を伴う」ということになります。
 
それが顕著に表れているのが今回の記事。
 

 
コピー品の傾向として、デザインがソックリそのまま真似られているというのはもちろんありますが、筆記具自体の機能や素材、操作性は大きく異なり、やはり「所詮ハリボテ」なクオリティー。
 
しかし、初めてモンブランのペンを持つという方からすると、素材や操作感が本物と違っていても“筆記はできる”わけですので、「モンブランと言ってもこんなものなのだろう」という感覚で使えてしまうのが恐ろしいところ。
 
モンブランは筆記具として高級品ですが、可能であれば若いうちからどんどんホンモノに触れておく方が良いと考える私ですので、偽物を本物と思い込んで使ってしまう方を一人でも減らしたいという考えからこの記事を残していきたいと思います。
 
内容が内容なだけに長い記事になりますが、お付き合い頂ければ幸いです。 
※文末には2024年7月現在の偽物(コピー品)情報を追記しています。こちらもぜひご確認ください※
 

 

 

 

マイスターシュテュック#164のコピー品

まずはモンブランの定番モデル「マイスターシュテュック#164」のコピー品比較からしていきたいと思います。
こちらは今回入手した2本セットの偽物のうちの1本です。
 
まず、フリマやオークションで気をつけなければならない出品者の説明文ですが、
 
・お客さんからもらった
・取引先の方からプレゼントで頂いた
・頂き物
 
というフレーズには気をつけたいところ。
 
今回お取引させて頂いた方も、「退職祝いでお客様からもらった」という品物でした。
出品している方は偽物を売っているという自覚が、ある場合と無い場合があります。
 
今回取引した方がどちらなのかは定かではありません。
 
その方は「モンブランのペン」とは明記せずに「高級ボールペン」といった書き方でしたので、言ってみればセーフなのかもしれませんが、モンブランのペンで無いものをモンブランのペンと偽って出品していたら完全にアウトです。
(もちろんトラップとしてそのような書き方で出品している人もいるでしょうから注意しなければなりませんね)
 
逆に、モンブランのペンをモンブランのペンと認識していないにも関わらず、高値で出品している時点で「おかしい」と気付くべきではありますが…。
 
しかも「もらい物」ですよね?
もらい物かつ高級なペンだと聞いただけの物を そんな高値で売っちゃっていいの?という感じです。
 
まあ普通に考えて、まったくの赤の他人から数十万もするペンをプレゼントされることはまずないでしょうけど…。
 

 

さて、前置きはこれくらいにして、次の4本のマイスターシュテュック#164。
どれが偽物(コピー品)でどれが本物かお分かりになるでしょうか?
 

 
高画質なデジカメで撮っていますのでデザインの詳細も見やすく、まだよーく見ると気づけるレベルなのかも知れません。
 
実際フリマサイト等で出品されている偽物(コピー品)は、数年前のガラケーで撮ったんですか?という画質のもと出品されています。
 
いやいや、例え最近の低スペックなスマホで撮ったとしてもその画質にはならんでしょう、という。
そこも偽物に気づける第一段階と言えますね。
 
この写真だけで分かったという方は、この先モンブランのペンにおいてコピー品を掴むことはないでしょう。
 
「見分けがつかない」というのが普通の回答かと思います。
答えはこちら。偽物に×を付けると…。
 

 
正解は右から2番目のボールペンのみが偽物でした。
 
モンブランの偽物も様々なグレードがありますが、こちらはおそらく「スーパーコピー」と呼ばれる物でしょう。
本当に「見た目は」本物そっくりに作られています。
 
「見た目は」と書いたのは、操作感が180°違う事から。
本物と同じキャップを回転させて芯を繰り出す機構ですが、手応えがまるで違います。
 
ひと言でいうとコピー品(偽物)はスカスカ。
マイスターシュテュック#164の、あのねっとりとした回転繰り出し機構の操作感は真似できていません。
 
そして、やっぱり素材がチープなため軸の触り心地が悪いです。
本物のプレシャスレジンは指に吸い付くような触り心地で、握ったときのグリップ感が全然違います。
 

 
▲素材や軸面の仕上げがチープなため、やたら指紋が残るコピー品。
 
しかし、これらは実際に触ってみて気がつくところ。
 
外観(正面)において見分ける術は、わずかな手がかりとなる2点の部分のみ。
以降の写真では分かりやすいよう、偽物には「コピー品」と記載およびマークをしておきます。
 
また、刻印の位置など外観の特徴と内部機構から、同じ製造年代と思しき#164で比較しています。
(トリムがゴールドが偽物、シルバーが本物という見方もできます)
 

 

1点目は「キャップリング」。
 
3連リングの間隔や刻印(フォント含む)はかなり似せて作られており、画質の悪い画像からの判別は困難です。
 
ただ1点、注目すべき点は、3連リングの一番下。
 

 
トリムが斜めになっている部分が「狭い」のがコピー品となります。
幅にして本物の2分の1程度しかありません。
 
出品画像が小さいとなかなか判別が難しい部分ですが、ここまで綿密に見ないと区別がつかないところまできています。
 

 
この知識を得たうえで、最初の4本を並べてみると違いが分かりやすいかと思います。
下から2番目がコピー品。
 
また、コピー品は刻印の精度も甘いです。
刻印のエッジが効いておらず、鮮明さに欠きます。
 

 
本物は「Pix®」の®の部分までハッキリと読めますが、コピー品は刻印自体が甘く、®は潰れてしまっています。
拡大しないと分からない部分ではありますが、実物を手に取れる場合はここも大きく見分けるポイントではないでしょうか。
 

 

2点目として「口金の形状」が挙げられます。
 
これも画像が小さいと判別が難しいですが、明らかに違うペン先。
 

 
以前の記事では、口金の処理が切りっぱなしになっていることを指摘しましたが、今回のものはその部分が「面取り」されています。
 
あと 全体的にですが、コピー品はトリムのメッキが安っぽく、色も薄めで高級感がないです。
 
さて、ここからは少しおさらいの要素もありますが、その他の偽物と本物の相違点を見ていきます。
 

 
クリップを横から見たところ。
 
コピー品のクリップは、クリップリングのエッジが甘く、クリップの生え際が出っ張っているのが特徴。
また、クリップ先裏の止めの部分が分厚い(コピー品)かそうでない(本物)か。
 
ホワイトスターに至っては数年前までの「お花ですか?」という雑なホワイトスターから一変し、こちらは見分けるのが難しいくらいのコピー具合いです。
(天ビスのみ、ルーペなしで判断せよと言われたら多分無理…)
 
コピー品は1900年代後半製造以降のキャップリングに「Pix®」付きのモデルを模造していると思われますが、クリップリングの刻印については それ以前(Pix®が付いていない時代)のモデルの刻印位置と、その時代のモデルのフォントが使われています。
 

 
「GERMANY」のAを見て頂くと分かりやすいかと。
Pix®が付く#164は独特な角張ったフォントが使われているのに対して、コピー品は昔からのフォント一辺倒です。
 

 
反対側の「シリアルナンバー」についてはコピー品も本物の現行品と同じフォントが使われています。
GERMANYのフォントとシリアルナンバーのフォントの不一致もコピー品を見分ける大きなポイントです。
 
しかもコピー品のシリアルナンバーは昔から変わっておらず「IW1666858」。
お手元のマイスターシュテュック#164のシリアルナンバーは大丈夫でしょうか?
 

 
最後に、コピー品のマイスターシュテュック#164のレジンは日光や蛍光灯など強い光にかざすと、部分的に「緑色の光」を返します。
少し分かりにくいですが、白丸の部分。
 
この3連リングの間の樹脂部分のみ「緑色の光」を返し、キャップと胴軸は赤色の光を返します。
(コピー品は樹脂部分の厚みが薄いため、キャップ・胴軸が反射する赤みは強めです)
 
本物のマイスターシュテュック(モンブラン プレシャスレジン)は、このような状況では3連リングの間の樹脂部分も「赤色の光」を返すので、覚えておくと良いでしょう。
 

 

外観だけでなく内部やリフィルも似ているコピー品

さて、以前までの記事ではスーパーコピーと言えど、パーツ構成が違ったり、分解ができない造りだったりと本物とは異なる部分も多かったです。
 
しかし、現在のコピー品はその辺りまで似せてあるようです。
 
そこまでするなら もうオリジナルのちゃんとしたペンを作ったらどうだろう?と思うのですが、そこはやはり「モンブラン」というブランド名の大きさが垣間見える部分ではないかと思います。
 
まずはキャップを分解してみます。
 

 
#164のキャップは、天ビスのホワイトスターを反時計回りに捻ると容易に分解できます。
以前までは偽物はこれができませんでした。(接着されていた)
 
しかし、今回のコピー品はこの辺りまで同じで、同じ手順でキャップの分解が可能となっていました。
 

 
右がコピー品のキャップ部パーツです。
 
細かく見ていくと違いはありますが、ほぼ同じパーツ形状で回転繰り出し機構を再現しています。
これはあっぱれですね。
 
回転繰り出し機構にフィーチャーします。
各パーツのデザインはともかく、見た感じ造りとしては同じではないでしょうか。
 
しかし使われている金属、プラスティックパーツの素材はチープです。
 

▲コピー品はレジンの厚みもない
 
重量を量ってみたところ 回転繰り出し機構部分の重量は、
 
コピー品:7g
本物:6g
 
と、個体差はあるかも知れませんが コピー品の重量の方が若干重いです。
 
ついでにペン自体の重さはというと、
 
コピー品:21g
本物:23g
※Pix®付きモデルの重量であり、1990年代以前の#164は本物も21g。
 
となり、本物の方が重いという結果に。
大切なのはペンにおいて、この重量の比重がどこにあるかということ。
 
筆記バランスについては、回転繰り出し機構の重量からも分かるとおりコピー品はリアヘビーとなり、本物の優れた重量バランスの足下にも及びません。
 
これがコピー品と本物の違いを決定づける一番の要因ではないでしょうか。
 
回転繰り出し機構のパーツの違いで目立つ部分は、天ビスとキャップを繋ぎ、クリップを固定するための部品。
こうした機構を形作る部品、一つひとつについても抜かりないデザインとクラフトマンシップを感じるのがドイツのモンブラン製品。
 
一方、コピー品はというと…、
 

 
見れば分かる、安いヤツやん!
 

 

ネジ受け部分の形状が違うのは左の本物が一世代前の内部機構を使っているため。
 
ジャンク品のマイスターシュテュックP164を改修して復活させたときに、一世代前の内部機構を組み込んだため。
こちらについては、下記リンクの「モンブラン マイスターシュテュックP164リペアの記事」をご確認ください。
 


 
そのため、コピー品の内部機構は現行品と同じデザイン(メスネジの出っ張りが小さい)のものを採用していると思われます。
各パーツの造りは雑なため、この部分だけ見ても真偽の判断は容易です。
 
内部ではないですが、クリップの裏側にある「Made in Germany」も比較しておきましょう。
 

 
見て頂くと分かるとおり、文字は一緒ですがキャップリングと同じでエッジが無く甘いです。
こういった細かいところも、やはりコピー品は所詮コピー品というところでしょうか。
 
色々と比較をしてきて、見た目は似せてあるもののまったく別物なコピー品(偽物)。
今回の比較をご参考に、三流品を手にされないように気をつけましょう。
 
ついでに、中身のリフィルを見てみると…。
これも似ているようで似せているだけの類似品!
 

 
上がコピー品で下が本物のリフィル。
コピー品はプリントの質が粗く、ホワイトスターのマークも歪です。
 
書いたら分かる、安いヤツやん!
 

 

限定モデル「ヘリテイジ エジプトマニア ドゥエ」のコピー品

続いては、限定モデルのコピー品事情について。
 
あまりマークしていなかったのですが、密かに存在している限定モデルのコピー品。
ヘリテイジのルージュ&ノワールや作家シリーズのジョージ・バーナード・ショーなど、幾つかのモデルでコピー品と思しきものを確認しています。
 
コピー業者からすると、なるべく値段の高いモデルを安く作って売りたいわけですので、限定モデルのコピー品が存在していてもおかしいことではありません。
 

 
今回は手元にある限定モデル「モンブラン エジプトマニア ボールペン」と限定モデルのコピー品「モンブラン エジプトマニア ドゥエ ボールペン」を比較していきたいと思います。
 
デザインを詳しく知らない人がパッと見ると本物に見えてしまう、特徴的な八角軸のシルエットと重量感。
 

 
2本を正面から並べてみました。
 
全体的なフォルムやパーツのサイズ感、デザインの特徴は捉えていますね。
しかし、大きく異なる部分があることに気付きます。
 
コピー品はノックボタンが長いのです。
そこは真似へんねや…というくらい長い。
 

 
軸の柄を見てみます。
 
エジプトマニア ドゥエの一番の特徴は金属製の胴軸に刻まれた象形文字でしょう。
コピー品は、頑張ってこの象形文字を真似ていますが、以下の相違点があります。
 
〈エジプトマニア ドゥエ コピー品の特徴〉
①刻印が細い
②八角柱の各面に施されている柄の位置が違う
③「白い石の山(=モンブラン)」を意味する象形文字の位置がおかしい
④素材と表面の仕上げがチープ
 
ぱっと見は本物っぽい部分も、よく見ると結構違います。
 
各項目を細かく解説すると、
 
①刻印が細い
本物は太く・深く刻まれた象形文字なのに対して、コピー品はかなり細いです。
 
②八角柱の各面に施されている柄の位置が違う
一つの面における象形文字の並びや内容は同じですが、例えば、クリップの面にあるはずの象形文字群が別の面にある等、配置がバラバラです。
 
③「白い石の山(=モンブラン)」を意味する象形文字の位置がおかしい
こちらも他の象形文字と同じく、線が細く彫りが浅いため安っぽく見えます。
本物の「白い石の山」はもう一回り小さく、位置ももっと天ビス側に寄っています。
 
④素材と表面の仕上げがチープ
安い腕時計の裏面ようなヘアライン仕上げの表面処理。
安い金属を使っているため深みが出ず、ニスでも塗っているの?というくらいに表面はツルテカで、見るからにチープです。
 

 


 
クリップの根元にはシリアルナンバーらしきものが。
これも元となるオリジナルそのままのナンバーをそっくり真似ていると思われます。
 
うーむ、クリップの表面もそうですが、ここまで拡大すると胴軸の荒さ(金属部・樹脂部とも)が目立ちますね。
 
クリップの横からのシルエットはかなり似せてあり、遠目だと判別が難しいほど。
 

 
こうして横から見ると分かるのですが、クリップ先の「スカラベ」は本物が金属一体形成なのに対して、コピー品の方は金属板を折り曲げて生成されていることが覗えます。
 

 
スカラベを正面から見ると、コピー品のスカラベはお尻の部分に線が一本多いです。
人様のデザインを真似ておきながら、変なオリジナリティを出していて気持ち悪いです。
 
このように、よく見ていくと各部が全く別物であることに気付くはずです。
エジプトマニア ドゥエはもともと10万超えのボールペンのため、安価で出品されているからといってすぐに飛びつかず、これらの情報をもとに冷静に真贋判断しましょう。
 

 

やはり「見た目だけ」のコピー品

真似ているようで微妙に真似られていないエジプトマニア ドゥエのコピー品。
限りなく似せてきていたマイスターシュテュックの時とは対象的と言えます。
 
それでは、デザインは似せているが操作性はどうなのでしょう。
この項ではその辺を見ていきます。
 

 
エジプトマニアは、モンブランのボールペンの中では異端な「ノック式」。
外観比較でも見たように、左の本物のノックボタンの長さに対して、コピー品のノックボタンは少々長い気がします。
 
また、ノックボタン以外では「クリップ」の付け根の形状も異なっていますね。
 
本物:丸
コピー品:四角
 
ノックボタンの長さが違う故、ノックのストロークもさぞかし長いのでしょう。
 
と、ノックしようとしたところ…。
 
 
?? ノックできない。
 

 
▲全力で押しても押し込めないノックボタン
 
まさかと思ってノックボタンを捻ってみると、
芯が出る…。
 

 
なんと、ノックボタンと見せかけて回転繰り出し式…!
もはやオリジナルへの敬意すら微塵も感じない改変となっています。
(いや、もともと敬意があったらコピーなど作らんか…)
 

 
本物は、ノックさせると程良く沈み込むノックボタン。
コピー品はこのように長いままで、まるで切る前のナルトでも見ているかのようです。
 
いったいどんなリフィルが入っているのか…。
 

 
リフィルを見ようと口金を捻り外すと、びっくり箱のように目に飛び込んでくるバネ。
あまり驚かせないでほしいです。
 
本体と繋がった状態の口金は見た目に似ていますが、パーツとして見てみると全く違う形状です。
そして露出したバネ…。
本物ではリフィル交換時にバネを付け替えるといったことはありません。
 
しかも写真にないですが、リフィルはG2タイプ(パーカータイプ)の汎用品にモンブランぽいプリントが印刷されたものが入ってました。
ホントにもう形だけ似た別物のボールペンです。
 
極めつけはこのクリップ。
 

 
シャツやスーツの生地どころか、1枚の紙すら通さない(全く開かない)クリップ。
本物はバネが仕組まれており良好な操作性ですが、コピー品のクリップはクリップとして機能していません。
 

 
▲意地になって紙を挟もうとするも、全く通してもらえない紙。
 
ちなみに、指で思いっきり力を入れて開こうとしても 0.5mmの隙間すら作ることができませんでした。
これは久しぶりに声を出して笑いましたね。
 

 

さて、今回は久しぶりに手にしてしまったコピー品のモンブラン ボールペン2本を、本物と比較しながら見てきました。
 
マイスターシュテュック#164のコピー品に限っては、かなり細かなところまで真似られており注意が必要です。
 
一方、限定モデル「エジプトマニア ドゥエ」のコピー品は、ぱっと見は似ているものの 画像だけでも見破れる要素は多々ありました。
 

 
操作性に至ってはオリジナルと180°違っており、これは事があった場合を想定した「別のボールペン」と言い張るための保険ではないかとも考えられます。
 

 

2024年現在の私が発見した、某オークション&フリマサイトにおける偽物(コピー品)事情を追記しておきます。 
 
【モンブラン 作家シリーズ】
ラドヤード・キップリング(ボールペンとローラーボール) 
コナン・ドイル(ボールペンとローラーボール)
マーク・トウェイン(ボールペン)
 
【モンブラン グレートキャラクターズ】
アンディ・ウォーホル(ボールペン)
JFKモデル(ボールペンとローラーボール):過去記事あり
 
【モンブラン ドネーションペン】 
ゲオルグ・ショルティ(万年筆)※偽物はコンバーター仕様
   
 【モンブラン ヘリテイジモデル】 
ルージュ・エ・ノワール(ローラーボールと万年筆)
   
【モンブラン ソリテール】
SV925モデル(ボールペン)※素材はシルバー925ではない
シルバーバーリー(ボールペン)※素材はシルバー925ではない
ゴールド&ブラック(ボールペン)
プラチナプレート ファセット(ボールペン)
アラウンド ザ ワールド イン 80デイズ(ボールペン) 
星の王子様(ボールペンとローラーボールと万年筆)
 
作家シリーズやグレートキャラクターズなどの高額な偽物モデルが出てきており、注意が必要。 
偽物の全体的な特徴として刻印や装飾のエッジの甘さ、トリムがチープ、ペン先がやけに出過ぎている等。特に作家シリーズは、ペンキべた塗りのような厚ぼったい塗装(光沢テカテカ)も判断材料です。  
キップリングは、本物はカーキの部分が樹脂製ですが偽物は(おそらく)金属で塗装厚塗り。トリム部分も変なヘアラインが入っていてデザイン的な誤魔化しが見られます。内部機構もまったく別物。
マーク・トゥエインはクリップの加工がまるで違っていてスリットがなく、シリアルナンバーも0065/6000で固定。
 
ドネーションペンの「ゲオルグ・ショルティ」は万年筆の偽物。 ペン先のデザインは精巧にマネてあります(それでも違いはあり)が、オリジナルのようなピストン吸入式ではなくコンバーター式。 
ヘリテイジモデルはルージュ&ノワールに注意。特に万年筆はハート穴が、オリジナルが三角に対して偽物は丸形です。
 
以前からよく見かけるソリテールの偽物は、素材も180度違うため 間違って手にしてしまった時のがっかり感も相当なもの。 
見分けるコツは「ペン先(口金)」の形状。口金で別パーツ(胴軸と一体型ではない)場合は、ほぼ偽物。 
正規品でもホワイトソリテールやトリビュートのようにもともと口金が別パーツのモデルもありますが、ソリテールモデルは大体が胴軸と口金が一体型となっています。 
また、キャップリングの「MONTBLANC-MEISTERSTŪCK」の刻印も雑(彫りが浅かったり、文字が歪んでいたり)。出品価格が安いからと飛びつかず、冷静にネット検索や当ブログで確認を。 
   
星の王子様やアラウンド ザ ワールド イン 80デイズは、本体に対しての柄の位置(キャップリングやクリップとのデザイン的なバランス)が、当然ですが本物のようには保たれておらず、柄だけ似せました感がにじみ出ています。ぱっと見ではそれっぽくてもよく見れば違いに気づけるはず。
 
手軽なフリマやオークションに潜む罠とも言うべき「コピー品」。
見つけたら買わないように、そして、気付いたときはオプションの「模造品・権利侵害品報告」を行うことで、本物を使いたい他の誰かの手に渡ってしまわないようにしていきましょう。
 
それでは長くなりましたが、今回はこの辺で。
当記事に最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

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