ボールペン・万年筆・メカニカルペンシルなど、文房具好きの購入記を写真多めで比較レビュー。
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クラシカルな複合ペン!カヴェコ DIA2 (Kaweco Mat)

2025年1月23日

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“一本のペンでビジネスを効率的に”
複合ペンが初めて登場した時に こんなキャッチがあったかは知りませんが、自分がはじめて複合ペンを知って使ってみたときすごく便利で革新的だったことを覚えています。
一番最初に出合った複合ペンは小学生の時、親戚の海外旅行のお土産でもらった、7色を切り替えできる超太軸のレバー式複合ペンでした。絵を描いて色を塗るときは、色鉛筆ではなくてその7色ボールペンをいつも使っていた記憶があります。
 

 
就職してから筆記具に目が向き始めて、少しいいのを持ちたいと買ったのがゼブラのシャーボX。シャーボX(LT3)のリミテッドエディションが複合ペンでありながら細軸で、しかも総金属製のため堅牢。
軸の色も今までの筆記具のような野暮なデザインではなくお洒落な色が揃う、筆記具の新しい時代を感じさせる仕上がりでした。シャーボXは今もプライベートバッグの中に忍ばせています。
 
今こそ様々な複合ペンが発売されていますが、どれも私にはデザインが魅力的に感じられず複合ペン自体から遠ざかっていました。そんな折、いつも利用する文房具店のショーケースを眺めていると一本の気になるペンが…。そのときは気に留めるくらいで帰ったのですが、次の日どうも気になってしまう。
 
メーカーはカヴェコ。そのペンのことを色々調べていくと、軸の刻印からどうも複合ペンらしい。
 
再度、文房具店に足を運ぶ。複合ペンらしからぬクラシックなデザイン…。これはいいモノだと確信し、すぐさま店員さんを呼んでショーケースから出してもらい試筆させてもらった次の瞬間、ペンを握りしめレジに並ぶ自分の姿があるのでした。
そのような経緯から、今回レポートするのはカヴェコの複合ペン「DIA2」。同じ複合ペンのシャーボXやその他ボールペンとの比較を交えながらレポートします。
 

 

 

 

カヴェコDIA2のデザイン

カヴェコというメーカーについては、以前レポートしたペンシル スペシャルの記事で紹介済みのため割愛します。
 

 
まずは軸全体から。このクラシカルなデザインがたまりません。
アールデコ調の太軸で樹脂製、芯の繰り出しは回転繰り出し式。
 

 
早速、手元にある同じ複合ペンのシャーボXと比べてみましょう。
シャーボX(LT3)の軸径は9.2mm、重さは19.8g。一方、DIA2の軸径は13.4mm、重さは37gです。同じ複合ペンでも、こうもサイズと重さが違うというのが面白い。
携帯性を重視するなら間違いなくシャーボXですが、筆記の手応えや満足感はDIA2に軍配が挙がります。DIA2は筆記具の中でもかなり重い部類に入るのではないでしょうか。
 
胴軸がアクリル樹脂の割にずっしりとしているのはキャップ側の芯繰り出し機構やクリップが真鍮製、首軸の内側にも金属が使われているためです。金属製筆記具のような重厚感でありながら、樹脂軸の持ちやすさが楽しめる。
なかなか深いペンとなっています。
 

 
DIA2と同じくらいの軸径のペンはというと、パイロットのカスタム74がありますね。カスタム74は軸径13.8mm。重さは全然違いますが、長さも142mmDIA2と同じ。
 

 
キャップにはリフィル切り替えのマークである「.7←R→B」が。.70.7mmのシャープペンシルを表しています。
Rはレッド?でしょうか。デフォルトではオレンジのマーカーが装填されています。Bはブラック。通常の黒ボールペン。
 

 
このRのオレンジマーカーがなかなかに珍しい!だいたいの複合ペンでは赤が一般的ですが、オレンジの蛍光インクが入ってます。
 

 
気になって購入した文房具店に聞いたところ、換えのオレンジリフィルは一本だけ在庫があるとのこと。しかしかなりの経年品のためインクが出るかは不明だそうです()
Amazonでもカヴェコの4Cリフィルは取り扱ってなさそうですし、オレンジが無くなったら大人しくゼブラの4C芯でも装填することにしましょう!
まずは珍しい油性オレンジを目一杯楽しみたいと思います。
 

 
キャップトップにはカヴェコのロゴと樹脂のリングが。この樹脂リングのローレットがデザインのポイントです。
 

 
カヴェコのロゴはペンシル スペシャルのものと大きさは同じ。
 

 
クリップはアウロラのペンようにアールが効いたデザイン。88と比べて曲がり具合はほぼ同じといえます。個人的にこの優雅な曲線のクリップが大好きなのです。
 

 
珍しいのはクリップにメーカー名が刻印されているところ。それでいてごちゃごちゃはせず、ちゃんとデザインの一つとしてまとまっているところが良い意味で憎らしいです。
クリップの先もギターのネックか、はたまたウナギイヌのしっぽかといったデザインが施されておりとてもお洒落ですね。
 

 
裏に回ると「Kaweco Mat  GEAMANY」の刻印。これはプリントではなく彫り込んであるうえに白インクで墨入れしてあるという凝った作り。
ここ、ポイント高いですよ!
 
それにしても、このペンの名前をネットで調べるとDIA2複合ペンでヒットしますが、実際の名前は「DIA2」ではなく、「Mat」ではないかと。見た目は確かにDIA2のボールペンやメカニカルペンシルと同じですが、「Kaweco Mat」と書いてあるので呼び名はMatでもよいのではないかと思います。
 

 
キャップリングは丸く加工された二重リングとなっていて豪華さを演出。カヴェコのエントリーモデルである「スチューデント」は太いリングが一本ですので、上位モデルたる威風堂々とした佇まいとなっています。
 

 
ペン先もキャップトップと同じように、ローレットが刻まれた樹脂リングとクロームのリングが施され良いアクセントとなっています。個人的にはこの丸みを帯びた口金よりもDIA(初代)のようなまっすぐな口金が好みですが、複合ペンということで口金のデザインは丸みがあった方がいいのかも知れません。
 

 

カヴェコDIA2のリフィルについて

先ほども少し触れましたがリフィルについて。
 

 
規格は複合ペンでも一般的な4C芯を使います。モンブラン+リフィルアダプターの記事で大量に4C芯を買ってしまいましたが、今回良い使い道ができました。
しかし様々な4C芯を試したところ なぜかゼブラの4C芯は使えず。装填はできますが、首軸をセットして芯を繰り出しても何かに引っかかって芯が出ません。何回か試したのですがやはりダメ。
規格は同じはずなのになぜでしょう…。
 
三菱uniのジェットストリームはいけましたので、オレンジがなくなったらあえて色芯にはせず、低粘度インクと油性インクのダブルブラックで運用したいと思います。
 

 
シャープペンについては0.7mm芯で、どのメーカーのものにも適合します。キャップの上部を外して芯を装填するタイプではなく、ペンシルユニットを外して芯をパイプに補充します。
 

 
当然ながらシャーボXのペンシルユニットとは互換性がありません。キャップノックの感じはペンシル スペシャルのような軽快さは無く、少し重めのノック感。このペンシルのノック感は正直いまいちですが、このペン全体の評価を下げるほどではありません。
 
各リフィルへの切り替えもひと動作ごとにガチッとした感触で、芯切り替えの時の音は大きめですが変形ロボのようなかっこよさがあります。シャーボXの芯切り替えが無音でぬるっと切り替わるのに対して、全く正反対と言える動作音。
無口で不器用な男性に似合いそうな複合ペンではないでしょうか。
 

 

まとめ

さて、今回久しぶりに複合ペンを手に入れた形となりました。
やはり便利ですね、複合ペン。持ち物を最小限に抑えたいときは、まずこのペンの出番かと思います。隠れ金属軸でずっしり感がありながら、樹脂軸でグリップ感よし。太軸なので筆記が安定し指に余計な力が入らないので疲れない。そして何よりもアールデコなデザインが、今までの複合ペンに無かった持つ喜びも与えてくれます。
 
しかしながらDIA2のシリーズは文房具店でも見かけることが少ないです。カヴェコを取り扱う店舗が少ないだけかも知れませんが、廃盤品の可能性もあるため、気になる方は文房具店で見かけたらゲットしてもよいかも知れません。
 
それでは、また。

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