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ヴィンテージなカヴェコ スポーツ 619 ボールペンと現行カヴェコスポーツボールペンの比較

2021年6月13日

皆さんこんにちは。

 

コロナの影響で東京オリンピックが一年延びて2021年開催(の予定)になっています。

いやー、早くコロナが終息に向かってほしいものです。

 

ということで、今回は“オリンピックに思いを馳せる第二弾”として、カヴェコスポーツV16 EFの片割れである「カヴェコスポーツ619 ボールペン」をレポートしていきたいと思います。

 

 

 

カヴェコスポーツ619は万年筆であるV16とセットで販売されていたボールペン。

そのデザインや機動力は昨今のカヴェコスポーツの原点となっています。

 

万年筆は手のひらサイズのコンパクトサイズに14金のペン先と本格的なピストン吸入機構を備えた機能的なものでした。

そんな高性能小型万年筆とセットの619ボールペンも、単なる万年筆のおまけでは無い「魅力」を備えているのです。

 

もう片方の記事「カヴェコスポーツ万年筆のルーツ V16 EF は高性能かつ最もコンパクト!Kaweco Sport V16オリンピックモデル レビュー」と併せて楽しんで頂ければと思います。

 

それではカヴェコスポーツの最小ボールペン「カヴェコ 619 ボールペン」をみていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

【手のひらサイズの可愛いボールペン「カヴェコ619」】

世の中にはもっと小さなボールペンもあるでしょう。

しかし、レジンの質感やデザイン、軸径などを見た上で、これより可愛いボールペンは他にないかも知れません。

 

 

可愛いと言ってもこのボールペンの出自はミュンヘンオリンピックの公式筆記具としてですので、いたって真面目です。

 

 

専用のコンパクトなケースには1972年ミュンヘンオリンピックのメダルとV16 EF、619のセット。

携帯時の全長は二本ともに同じで、ケースの中にすっぽり。

 

専用ケースは横幅35mm、縦が113mm。

このサイズからも、いかにこのセットが小さいものかをうかがい知ることが出来ます。

 

 

なめらかなレジンの表面は指に吸い付くような感触も備えていて、かつ見た目以上に軽すぎないため手のひらへの収まりも良好。

 

 

握ってみるとかなり小型なのがお分かり頂けるでしょう。

カラーはブラックとゴールドで統一されていて、トップのゴールドリングにノックボタンのロゴマーク、ペン先、そして誇らしげに輝く「Kaweco Sport」の文字以外はすべてピアノブラック。

 

ゴールドの割合も高くないため仏壇カラーによくある「嫌らしさ」もありません。

 

 

「Kaweco Sport」の横には「619」のモデル名が控えめに刻印されています。

 

 

 

 

【特徴的なノック機構と専用リフィル】

続いて、このカヴェコ619ボールペンの特徴的な操作感を見ていきます。

 

見た目からも判断できるとおり、619はノック式のボールペン。

 

普通のノック式ボールペンの操作感といえば、ノックボタンを押し込む事でペン先の繰り出しと収納を行うわけですが…。

619はというと、“押し込まず”に“途中で止める”タイプのノック機構。

 

書いていて非常に分かりにくいのですが、通常ノックのようにノックボタンを最後まで押し込むとペン先が固定されないという仕様。

 

 

図のようにノックを途中で止めペン先を固定し、書き終わったら再度ノックボタンを“押し込む”ことでペン先が収納されるようになっています。

 

ミュンヘンオリンピック開催当時のトレンドがどうだったのか分かりませんが、明らかにクセのある操作感。

619ボールペン発売から約50年ほど経った今だと新鮮味すら感じる操作感です。

 

なぜこのような操作なのでしょう。

 

ストロークが短い分 軽い力で操作できるという点が、アスリート、審判、スタッフ等オリンピックに関わるすべての人々にマッチするようになっていたのではないか、と思うのです。

 

 

リフィルの交換は、ペン先部分を回し外すことで行えます。

このパーツ分割がなかなかの精度で、胴軸側とピタリと合わさりパッと見継ぎ目が分からないほど。

 

言ってみればラミー2000のような正確な設計。

目立たない継ぎ目もデザインの一部と言われているかのようです。

 

 

ペン先を外すとリフィルを含めた4つのパーツに分かれます。

ペン先、バネ、リフィル、胴軸です。

 

リフィルは珍しい形で、バネ受けが付いているタイプ。素材は真鍮。

 

いわゆるアウロラのテッシータイプのリフィルで、他にはヴァルドマン(シュミット芯)やヤード・オ・レッドのリフィルと互換性があります。

 

 

注意点は、今でも購入できるヴァルドマンやヤードのリフィルと同じ長さのものではなく、少し短いこと。

実際に装填するには尻の部分を13mmほどカットする必要があります。

 

このリフィルの書き心地は「ザ・油性」といった感じでいたって普通。

粘度は今でいう一般的な低粘度サラサラ系ではなくねっとり系です。

 

ペン先はニードルポイントのようで見やすいのがGOODですね!

 

 

 

 

【新旧カヴェコスポーツボールペン比較】

さて続いては、現行(というか復刻した)カヴェコスポーツのボールペンとカヴェコ619を比較していきます。

そうなんです。

現行品のカヴェコスポーツはオリジナルの復刻版。

 

ということで、オリジナルとリメイクの比較。

久々に登場した黄ばみかかったクリアのカヴェコスポーツ君。

 

 

デザイン・スペック面の違いから見ていくと、619の方が随分スリムで頭のゴールドリングがポイントとなっています。

現行カヴェコスポーツはお洒落なカラー(透明)に太軸で可愛さ増し増し。

 

軸は619が12角柱、現行スポーツが8角柱。

胴軸にある「Kaweco Sport」のロゴは、現行はアンダーバーが追加されています。

 

写真のボールペンが斜めなので分かりにくいですが、長さは現行の方が619よりも5mm長くなっています。

 

重さはどちらも10g。

小さい分619の方が凝縮感というか、色もあってか精密感があります。

ペン先の繰り出し機構はどちらもノック式です。

 

 

再度分解してみます。

 

現在の海外製高級筆記具のリフィルの主流は、各メーカーオリジナル規格のリフィルか、パーカータイプ(欧州規格)リフィル、または4C規格という大きく分けて3種類でしょうか。

 

クラシカルなリフィルを使う619と対象に、汎用性の高い4C規格リフィルを使う現行カヴェコスポーツ。

インクの容量はカヴェコ619対応のリフィルの方が上ですが、ネット以外ではまず手に入りにくいという欠点が。

 

一方、4C規格リフィルはだいたいどこの文房具店にも置いてあり手に入りやすいです。

 

ノック機構もカヴェコ619は胴軸内蔵型、現行スポーツはノックボタンと一体型のノックユニットとなっています。

 

オリジナルとリメイクと言えど、操作感やデザイン、軸径、対応リフィルまでまるで違うというのが面白い。

 

 

最後はノックボタンの比較です。

どちらのモデルもノックボタンの先っちょにあるのはカヴェコのロゴマーク。

 

ロゴマークの大きさの違いはノックボタンのサイズに比例していますが、ロゴマークのデザインも異なっています。

 

カヴェコ619(旧型スポーツ)のロゴは8角形。現行は丸形。

字体にも違いが見られ、旧はエッジの効いた太めの字体。新は角が丸い細めの字体です。

 

旧タイプは手彫り感満載のロゴマークで、なんだか温かみを感じますね。

 

 

 

 

【カヴェコオリンピックモデルまとめ】

今回はカヴェコスポーツの元祖、「カヴェコスポーツV16 EFと619ボールペン ミュンヘンオリンピックモデル」の619ボールペンの方を見てきました。

 

私はミュンヘンオリンピックをリアルタイムで知らない世代なのですが、このボールペンセットを見て触ることで、きっと素敵な時代で素晴らしいオリンピックだったんだなと思うのです。

 

とにかくペンのクオリティーが高い。(ペンの出来でオリンピックを判断すな!と言われそうですが…)

 

 

カヴェコというメーカーにすれば、自社の筆記具がオリンピック公式モデルに採用されたということで相当力が入っていたに違いありません。

 

カヴェコの他にモンブランやペリカン、ファーバーカステルなど、ドイツには当時から名だたる筆記具メーカーがあったはず。

 

その中でカヴェコの筆記具が選ばれたというのも何かドラマチックではないですか。

オリンピック開催の裏で半沢直樹も真っ青な筆記具の資金繰り攻防が展開していたかも知れません。

 

そんなことも考えながら、このカヴェコスポーツミュンヘンオリンピックセットを使ってみるのも一興です。中古市場ではたまに現れる当モデルを手元に東京オリンピック観戦も面白いかも知れません。

 

それでは今回はこの辺で。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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