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ペリカン スーベレーン K605(K600) はバランスの良い名作 【ペリカンK200/モンブラン164比較レビュー】

2021年9月11日

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皆さんこんにちは。

私が万年筆にハマるよりずっと先からハマっている筆記具がボールペンなのですが、今まででまだやっていない比較があったので今回はその比較をお届けします。

 

私が仕事用に使うボールペンのなかで断トツに出番の多いのがモンブランのマイスターシュテュック164です。そして、それと同じくらい信頼を置いているボールペンにペリカンのK605があります。

ペリカンと言えばモンブランと同じくドイツ生まれで、パーカーと並んで世界三大筆記具メーカーと言われる歴史のある筆記具メーカー。

 

 

 

スーベレーンは、モンブランのマイスターシュテュックと同じくデザインはそのままに異なるサイズが展開されているペリカンのフラッグシップモデル。

その中から有名で色鮮やかなストライプのスーベレーンではなく、あえてシックな色味の、ビジネス特化で使っているブラック×シルバートリムのスーベレーンK605を、同じくノック式のペリカンK200、そしてモンブランマイスターシュテュック164と比較しながらレポートしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

【ペリカンK605の良いところとは何か】

ペリカンスーベレーンのボールペンというと、レギュラーモデルでサイズの小さいものからK300K600K400K800300以外は末尾が5のシルバートリムモデルあり)があるのですが、取り回しのしやすいサイズ感と適度な重量のK605K600)は個人的に一番使いやすいと感じるのです。

 

 

さらに黒レジン×ゴールドの仏壇カラーではなく、黒レジン×シルバーというカラーリングが使う者に爽やかな印象を与えてくれます。黒×シルバーは誰が見ても嫌らしさ皆無なカラーリングではないでしょうか。

シルバーのペリカンクリップも格好いい。

 

 

実際に使ってみると適度な重みと長さに感心させられます。さらにグリップ感の良いレジンの胴軸は持ちやすく、筆記バランスも練られていることが分かります。

その中でも特に気に入っているのがサイズ感。筆記時130mmという長さが男性にも女性にもフィットします。ということで、ビジネスで使う際、先方にサインをお願いする時など男女問わず気持ち良く使って頂けるわけですね。

 

 

デザインはお馴染みのスーベレーンといったところなのですが、キャップリングのラインが黒では無くグレーという点もポイント高し。

スーベレーンK300緑縞のキャップリングと見比べてみると、このK605のキャップのグレーラインがデザインのアクセントという意味でも良い仕事をしていることが分かります。

 

 

キャップリングの刻印は、スーベレーンが「PELIKAN SOUVERÄN GERMANY

廉価モデルのK200が「PELIKAN GERMANY

 

ノック式ではなく回転式というところも非常にスマート。カチカチとノック音を出すよりも、無音でスッとキャップをひねって芯を出す様はとても優雅です。ノック式に比べて回転動作が手間という方もおられるかも知れませんが、慣れてくると両手でも片手でも素早く芯を繰り出すことが可能。

 

K300だと手帳用で普段使いには小さすぎたり、K800だと長いし重い、K400だとノック音が。と迷うことがありますが、そうなると一番バランスがいいのがK600K605)となるわけです。

巷ではたまに万年筆も含めて600は中途半端なサイズと敬遠されることもありますが、私から見るとバランスの良い600こそ至高!なのです。

 

 




 

 

【スーベレーンK605と廉価モデルK200のデザインを比較】

ここでは、K605と手軽に手に入るK200を比較していきます。実はK200は2本目で、1本目にボルドーのK200を持っていたのですが、使いやすくて格好いいボールペンが使ってみたいという友人にあげてしまっています。

友人にも勧めやすいのがペリカンのボールペン。ただK200は私には少し軽いんですよね

 

 

実はK605K600)とK200は軸径が同じという共通点があります。違いは重さと芯の繰り出し機構。

重さはK60525gなのに対してK20015g。持ってみた感覚もK605はこのサイズのボールペンとしてはしっかりとした重さを感じます。

 

 

胴軸やキャップの素材はレジンですので内部のノック機構や胴軸とキャップの接合部分に使われる金属の重さが重量にそのまま影響していそうです。ついでに、リフィルは俗に言うパーカータイプで幅広い互換性があるため、STデュポンのイージーフローや三菱のジェットストリームも入れることができます。

 

 

芯の繰り出し機構はK605が回転式、K200がノック式。

天ビス部分を比較してみるとペリカンクリップの頭で合わせてもK200はノックボタンのせり出し幅が大きいく、K605の方がスマートに見えます。

 

左がK605、右がM400。モデルは違えどサイズはピッタリ。

 

軸の太さやサイズ感こそ同じですので万年筆のM400とペアで持つのであれば、回転式が良ければK605、ノック式が良ければK400(もしくはK200)ということでいいでしょう。

 

 

最後にクリップの細かな違いをお伝えします。

スーベレーンのペリカンクリップの裏には「metal」という素材の刻印があるのですが、廉価モデルのK200もしくはM120等にはこの刻印はありません。ペリカンボールペンのクリップは天ビスを回すことで簡単にクリップを取り外しできますので、スーベレーンシリーズなのにクリップ裏の「metal」刻印が無いものは補修された(他とクリップ交換されている)可能性があるわけです。

ヴィンテージのモデルを除く

 

 

 

 

【モンブランマイスターシュテュック164と比較】

それでは、ライバルモデル?(と私が勝手に決めつけている)のモンブランマイスターシュテュック164を比較します。なぜこの2本を比較するかというと、モンブランを好んで使っている方はペリカンを、ペリカンを好んで使っている方はモンブランをまず好きであろうと。ただそれだけなのです(笑)

まあ将棋で例えるとモンブラン164とペリカンK600は飛車と角みたいなものですから。

 

 

2本のサイズを比較していくとマイスターシュテュック164に比べてK605は天ビス分だけ身長が低めです。軸の太さに関しては同じため握った感じは似ているのですがペリカンの回転式モデルのキャップは重く、筆記バランスはK605K600)の方が若干リアヘビーとなっています。ペン先の金属パーツの小ささも影響しているのかも知れません。

 

 

握り心地についてですが、グリップポイント付近の握り心地はペリカンの方が太く感じます。

マイスターシュテュックはペン先にかけて口金パーツにより直線的にシェイプされているのに対して、ペリカンの口金の占める割合は少なく、グリップポイントもペン先にかけて緩やかにシェイプされるため少しずんぐりしています。ペン先のシルエットだけだとビスコンティのファンゴッホ ボールペンに近い感じもします。

 

 

天ビスを並べてみました。マイスターシュテュックのホワイトスターは昔からほとんど変わらず、黒い(もしくはボルドーの)レジンに白いホワイトスターが一般的なのに対して、ペリカンのペリカンマークは年代によって種類が様々です。

この近代モデルのスーベレーンの天ビスは素材が金属でペリカンはレーザー刻印。200シリーズの天ビスはペリカンマークがプリントとなっています。

 

 

ペリカンとモンブラン、それぞれのボールペンリフィルにおける中字・細字の比較。

どちらのメーカーもですが細字は書き始めがダマになることが多く、中字は安定する傾向にあります。

おそらくそれぞれの中字・細字のボール系は同じと思われますが、インクの粘度により若干線の太さの差が生じているように思います。

この計4本のリフィルだとモンブランのM→ペリカンのM→モンブランのF→ペリカンのFの順に細くなっていくという検証結果となりました。※ちなみにモンブランのMは旧式の真鍮製リフィルのため中のインクも粘度増しになりかすれ気味になっています

 

 

 

 

【ペリカンスーベレーンK605まとめ】

さて、今回はペリカンのボールペンのスーベレーンK605をレビューしました。

なんと言っても軸のバランスがスーベレーンのボールペンでは断トツに使いやすい!巷で中途半端なサイズとか軸が短いと言われることもありますが、サイズは万年筆のスーベレーンM400と同等で携行性に優れ、適度な重みと軸径は安定感のある書きやすさを約束してくれます。

 

左からM800、M400、K605、K300、K200、M120、そして比較に使用したモンブラン164。

 

モンブランとの比較ではグリップ感の違いや筆記バランスの違いから、それぞれのメーカーの味の違いが感じられました。どちらが良いというものではなく、どちらも使いやすい。

モンブランとペリカンのボールペンのどちらか片方を使っているのであれば、もう片方も使ってみて違いを比べてみるのも一興です。

 

ビジネスライクなシルバートリムのスーベレーンは良いものです。

おそらく一般的に人気がありよく見かけるのはストライプのスーベレーンですが、あえてストライプを選ばずスタイリッシュかつクールに使いこなせる黒軸が粋ではないかと思います。

それではまた。

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