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春に使いたいアウロラのボールペン! 【アウロラ プリマベーラ ローラーボール】

2024年9月23日

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みなさんこんにちは。
 
最近はずいぶんと暖かくなってきて、そろそろコートがいらなくなる季節ですね。春もそこまで来ているといった陽気です。間もなくすると草木が芽吹いて辺り一面が緑や黄色で彩られます(私が住むような田舎だけかもしれませんが…)。
今回は春を迎えるにあたり「春に使いたい筆記具」と題して特集していきたいと思います。
 
春に使いたい筆記具とは何なのか。やはり視覚でシンプルに春を感じられるグリーン軸の筆記具ではないかと思うのです。冬の間、灰色や茶色ばかりを見てきたわけですので目の保養と言いますか、気分を上げていくためにも鮮やかなマーブル軸などいかがでしょう。
 

 
そうなると私の所有する筆記具ではアウロラのオプティマが当てはまります。
 
以前の「実は使いやすいローラーボールという筆記具」という記事でも少し出てきましたが、今回はアウロラのローラボール、オプティマプリマベーラを掘り下げてレビューしていきます。
 

 

 

 

オプティマ/プリマベーラの特徴

プリマベーラは1998年に発売された限定モデルで、青マーブル軸のマーレ、オレンジマーブル軸のソーレ等と同じ並びのシリーズです。
 
その「春」という名前からも分かるとおり、春の到来と新緑を思わせる美しいグリーンマーブルレジンが特徴。かなり明るめのグリーンで、まさに今の季節にピッタリではないですか!
 

 
通常のオプティマ998との違いはクリップのツバメ刻印と天冠のシリアルナンバーです。クリップの上に二羽のツバメがなかなかお茶目ですね。
 
シリアルナンバーは全世界限定7500本(万年筆とローラーボールは)ということで、日本に充てられた限定本数からも国内での購入分は3000番台のものが多いようです。
 

 
キャップのグレカパターンが違うのは製造年代によるもので、98年に発売となったプリマベーラのキャップリングは上下の黒いラインに太い社名ロゴと太いグレカパターンという旧型仕様。
 
キャップリングの旧型と新型の違いは次の「オプティマ998ボールペンと比較」で詳しく見ていくとしましょう。
 

 
アウロラオプティマといえばこの胴軸の旧社名ロゴではないでしょうか。最近の筆記具(特に万年筆)ではスタンダードに胴軸にこういったロゴが入っていることが少なくなりましたが、ヴィンテージの万年筆やパーカーデュオフォールドの一部のモデルなど刻印が見られるものもあります。
 
オプティマは1930年代のベストセラー復刻版ということでこのように胴軸の刻印も昔そのままに再現されているわけですね。個人的にはこういった刻印はどんどんつけて欲しいと思うのです。
 

 
本体のパーツはこのようになっています。
 
オプティマのローラーボールは尻軸の黒い樹脂部分を外してリフィル交換をします。金属製のネジ切りで造りも良好。今入れているのはペリカンの黒リフィル。このペリカンのリフィルが滲みもなく優秀ですので度々お世話になってしまいます。
 
アウロラは油性ボールペンのリフィルもそうなのですが、ローラーボールのリフィルもペリカンと互換性があるためペリカンユーザーは使い回しもできて便利なのです。
 
ちなみに同じグリーンマーブルレジンの限定品である「テッラ」との外観の違いは、サイズ、クロームトリム、クリップのマーク(地球)、18金ロジウムペン先などです。
 

 

オプティマ998ボールペンと比較

それではローラーボールとボールペンの比較をしていきましょう。
まずは全長と重さについての比較から。
 
全長はプリマベーラが126mmで重量31g、998ボールペンが全長130mmで重量25g。こう見ると軸径もずいぶん違います。
 

▲上から万年筆、ローラーボール、油性ボールペン
 
このオプティマのボールペンに関してずっと謎に思っていることがあり、なぜローラーボールや万年筆と同じサイズ・軸径にせずにあえてボールペンだけ細身に作ったのかということです。
 
同じイタリアメーカーだったデルタのボールペンのヴィンテージコレクションやドルチェビータコレクションを見てみても、同じシリーズで軸径は統一されていて万年筆とボールペンを同じような感覚で握ることができます。
 
太軸のボールペンの方が一般的にみて所有満足感が高くなる傾向にあるため、ボールペンも万年筆やローラーボールと同じサイズで作ればもっと人気が出るのではないかと思うのですが…。これはオプティマのボールペンを使っていて謎に感じる部分です。
 

 
続いてキャップリングの新旧の違いを見ていきます。
 
プリマベーラ(緑)が旧型、998ボールペン(青)が新型です。旧型は上下に黒いラインで真ん中に太めのグレカパターンと「AURORA」。新型は上下に小さいグレカパターンがあり真ん中に「AURORA」「ITALY」とあります。旧型の「ITALY」はどこにあるのかと思うとクリップリングにありました。
 
ラーメン鉢っぽさは新型の方が上ですが、アウロラと言えばこの模様!ですので見慣れてきた今はかなり気に入っているポイント。どっちの方が格好いいというのはありませんが、デザインを変えてもオプティマのイメージが崩れないところは流石です。
 

 
筆記感は以前のローラーボールの記事でも比較しましたが、油性インクと水性インクの書き味の違いは明らかです。万年筆により近い感覚で書きたい場合は間違いなくローラーボールでしょう。
 

 

オプティマ997万年筆と比較

続いて万年筆の997と比較。
 
こっちは998じゃないのかよ!というツッコミも聞こえてきそうですが、生憎998を持ち合わせていないため997で。
 
しかしながら997と比較すると細かい部分ではありますが色々違いが見つかりましたので後述していきます。
 
プリマベーラと997、これらは共に1990年代の筆記具なのですが、現行品とはキャップのグレカパターンが違うくらいで同じフォルムが継承されています。
 
オプティマのローラーボールと万年筆のスペックの違いは主に重量で、ローラーボールが約31g、万年筆が約21gと10gの差があります。万年筆はキャップを尻軸に差した状態で私が大好きな21gの重量。
 
一方、ローラーボールはキャップを外した状態でも約25gとなるためキャップを外した状態で使うことが多いです。度々モンブランと比べてしまいますが、オプティマのローラーボールは現行のマイスターシュテュック149と重量がほぼ同じとなっているため、現行の149慣れしている方にもお勧めできます(これほどペンの重量に拘っているのは私だけかも知れませんが)。
 

 
見た目はほぼ同じですが、万年筆で必要だったインクビューの部分はローラーボールには必要ないため、同じ色のレジンで埋められています。
 
単に胴軸と首軸をレジンで繋げるのではなく、インクビューとトリムの部分のデザインを利用してエレガントに仕上げられている点に好感が持てます。
 
さて、前述しました90年代のオプティマ998ラインと同じ90年代の997の違いですが、それは「胴軸の旧社名の刻印」と「キャップリングのロゴ」の2点です。この2点について詳しく見ていきましょう。
 
 

 
「胴軸の旧社名の刻印」
998997の違いかは定かではないのですが、胴軸の旧社名のロゴの向きがこの二本では逆になっています。キャップを上にして二本を並べてみると、少し見にくいですが、左のプリマベーラのロゴは左側が上、右側が下なのに対して、右の997万年筆はちょうど180°回転させたようになっています。
 
これについては諸説提唱できるかと思いますが、998997の違いである可能性や個体差である可能性、はたまた単なる製造過程におけるエラーか、それとも万年筆とローラーボールの区別か、と色々想像は膨らんできます。
 
如何せん私が持ち合わせているオプティマはこの3本のみですので統計を取ることは難しいのですが、今後オプティマが増えるようであれば追ってご報告したいと思います。
皆さんのお手元のオプティマの刻印の向きはいかがでしょうか?
 
 

 
「キャップリングのロゴ」
これについては998997で明らかな違があります。
 
キャップリングのロゴは998はクリップ側に「AURORA」のメーカーロゴ、997はクリップと反対側にメーカーロゴとなっています。ネットで調べても文献がないのですが、ネットにある画像を見る限り997のメーカーロゴはどの個体もクリップと反対側に位置していました。ということで997はクリップとは反対側にメーカーロゴがあるのが仕様ということになります。
 
997を最初に手にしたときに感じる違和感。細かい部分ですが、同じオプティマでも細かな違いがあるとなんだか嬉しいですよね。
 

 

アウロラ/プリマベーラまとめ

さて、春に使いたい筆記具として鮮やかなグリーンマーブルレジンが美しいアウロラ・プリマベーラを見てきました。
やはりマーブルレジンの軸を持つと気分が上がりますね!
 
ベースモデルの998との相違点としてはツバメの刻印やシリアルナンバーの追加が。オプティマボールペンとの新旧モデル比較ではメジャーなキャップリングの変更点があったり、997との比較では旧社名刻印の向きやキャップリングのロゴの位置など細かな違いが見られました。一言にオプティマと言っても歴史が長いため様々なバリエーションがあるようです。
 

 
筆記感について、オプティマの万年筆は好きだけどもうちょっと重さが欲しい!という方にもオプティマのローラーボールはお勧めできます。
31gのどっしりとした太軸の握り心地は筆記の安定感にも繋がっています。それでいてインクも水性のため筆圧をそれほど必要としないため書き味が万年筆に非常に近いのです。
 
美しい軸の色を楽しみながら、ゆっくりと落ち着いてペンを走らせたくなる。それがオプティマの楽しみどころではないでしょうか。
 
以上、この春使ってみたい鮮やかなグリーン軸の筆記具、オプティマプリマベーラのレビューでした。

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