新発売されたBLACKWINGのローラーボール「BLACKWING PEN」に関するレポート
皆さんこんばんは。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。
私も仕事は休みで家のことや実家の手伝い(農業)等々色々していたら、あっという間に最終日となっていました。
次なる大型連休のお盆まで、またひと踏ん張りといったところでしょうか。
さて、記事の更新が久しぶりとなっていました。今回は約一ヶ月ほど前に買ってみた新作ボールペンをしばらく使ってみてのレポートとなります。
何のボールペンかというと、私が大好きな「BLACKWING」から発売されたローラーボールペン。
BLACKWINGというとクリエイターやアーティスト御用達の鉛筆が思い浮かぶかもしれません。かくいう私自身もBLACKWINGの鉛筆は愛用していた過去があり、現役で息子にも使わせているほど好きな鉛筆です。
細かく設定されたペンの硬度と、柔らかい芯が吐き出す漆黒のライン。
尻軸に設置されたフェルールには交換可能なカラバリに富んだイレイザー。
そして素晴らしい軸のデザイン。
鉛筆としては価格は高いですが、クリエイティビティを刺激する希有なアイテムです。
BLACKWINGの鉛筆の魅力については過去に書いてますので、気になる方はこちらもご一読を。
【デジタル世代だからこそ使いたい至高の鉛筆!ブラックウィングのラインナップと魅力的なアクセサリー】

そんなBLACKWINGからローラーボールが発売されたとなると、買わずにはおれますまい。
いや、ボールペンは十分な本数を持っていて既にお気に入りも多く、十分満足してしまっている自分がいるのですが、BLACKWING初のボールペンということもあって話題性に背中を押されます。
発売直後ということで、ペンに関する情報がPCの画面越しからしか得られませんが、デザインがちょっと野暮ったいかな…とも思いつつ、百聞は一見に如かずと自分に言い聞かせマウスを握る。
お値段は14,850円と、安くはないお買い物。
鉛筆もそうですが決して価格は安くはないブランドのため、金属軸でノック式という魅力的なスペックも後押しし、ポチって自宅へ到着したBLACKWING PEN。
そして、一ヶ月ほど経って今に至ります。
私は普段辛口のレポートを書くことはほぼ無く、手に合わない物は購入したものでもレビューせずにスルーするのですが、今回の記事は愛するBLACKWINGなだけに辛辣な内容となってしまっていることをご理解下さい。

パッケージはBLACKWINGの鉛筆1ダースでもお馴染みの紙製ボックス。
これはこれで鉛筆との統一感もあって、デザインも格好良いです。

パカッと開けると、広々とした箱の真ん中にゴロリと鎮座する本体。
やはり思った通りのサイズ感で、少し大きめな印象。
全長;140mm
重量:32g
軸径:12mm
BLACKWING MATTEのようなセミグロスの表面塗装。

半月形の本体デザインにクリップを廃した潔いデザイン。
ガンメタルなノックボタンがある意外は、カランダッシュのエクリドールのような胴軸一体形成のボールペン。

軸の平面部分には「BLACKWING®」のロゴ。
グロスのフォントとマットなボディで、あえて目立たなくしてあるところは好感が持てます。
最近のロゴがやたら主張してくるアイテムやクルマに比べると、控えめなロゴは非常にお洒落。

握ってみたファーストインプレッションは「太い」「滑りやすい」でした。
何というか、この半月形の軸と相まって非常に安定しない感じ。
サテン仕上げの表面はサラサラしており指紋も付かず不快ではないのですが、如何せん軸が太く寸胴なためグリップが安定しません。(風呂上がり等の掌が湿っている状態では気にならず)

半月形デザインのため、平面部分をどこにもってくるかで握りやすさが変わるのかと思い、平面部分に親指を置いたり中指を置いたりと試しましたが、結論、軸が太いのひと言に尽きます。
単色ボールペンとは思えない複合ペン並みの太さでグリップ部に凹凸もないため、個人的には持ちにくく感じます。
BLACKWINGというと普段は軸径7mm程度の鉛筆を握っているせいか、脳がバグるのでしょうか。
BLACKWINGを握っているようで、そうでない不思議な感覚。

ペン先はリフィルにガタつきなく筆記時もペン先はブレないのですが、平面部分に親指を置いて筆記(先ほどの左側の写真の位置)すると字を書くたびにカチャカチャと軽い音が鳴ります。
平面に中指を置いて(先ほどの右側の写真の位置)書くと音は鳴らず。
持っているかたは試して頂きたいのですが、これがどういう理由でそうなるのかは分かりませんが、カチャカチャ音はとても気になる部分です。

「人間工学に基づいたハーフムーンシェイプ」ということで軸の形が半月形になっているのですが、これが持ちにくい私は人間ではないのかもしれません。
また、気になった点を挙げると、ペン先を収納した状態(携帯時)だとノックキャップが緻密に固定されていないのか、軽く振るとカチャカチャと音が鳴るところ。
そのため 30g以上の重量があるにも関わらず空洞感があり、素材の凝縮感や精密感が欠けているように感じてしまいます。
非常に勿体ない。

ノックキャップはマグネット製で新しさあり。キャップも金属製となっています。
胴軸から覗くノック機構は強固には固定されておらずプラプラと動きます。これが軸を振ったときにカチャカチャと音が鳴る原因なのかもしれません。
ノック音は大きめで、体感はLAMYのサファリ(油性ボールペン)と同等。そこに金属の擦れる音がプラスされており、あまり良い感じは受けません。
約3分の1の価格帯のボールペンであるサファリやカランダッシュの849よりもノック音が大きい(というより耳に障る)ところ、もう少しなんとかしてほしかった部分ではあります。

ちなみにカランダッシュとモンブランのノック機構と比較するとこのようになっています。
カランダッシュ(バリアス)、モンブラン(レオナルド)ともにノック音は極小で、ノック機構は軸内にしっかりと固定されています。
BLACKWING PENのノック機構については、内部のプラスチックパーツを軸と同じ半円形にして軸内での“遊び”を抑えればカチャカチャ音を消せたかもしれません。
今後のアップデートに期待です。

ノック機構を回し外すと、リフィルにアクセス可能。リフィル交換の際も同様に行います。
リフィルはシュミット(SCHMIDT)の「P8127」。インクの濃さやリフィルの規格もBLACKWING PEN用にカスタムされているようで、非常に黒いインクと滑らかなインクフローは素晴らしい。
これぞローラーボールといったインクです。

ノック機構の大きなスプリングと、リフィル先に設置されたスプリングのデュアルスプリング機構となっています。
クルマのダンパーのような美しいデザインのノック機構。押し込むことで中の十字のシャフトが回り固定される仕組み。胴軸への固定はネジ切りの部分一点で行われます。

リフィルの先にはスプリングが設置されており、リフィル交換の際はスプリングを外して付け替える必要があります。スプリングは片方が狭くなっているためリフィルにしっかりと固定される仕組み。
それにしてもこのリフィル、どこかで見たサイズと形。
と思って色々なリフィルと見比べていると、モンブランMの「Capless System」用リフィルと同じ形でした。

モンブランM用のリフィルもシュミット社のOEM製品と思われるため、兄弟リフィルでしょうか。
片やモンブランはキャップ式、BLACKWINGはノック式となります。
他にもBLACKWING PENには非公式でG2規格リフィルも適合するとの情報もあるため、油性リフィルも入れられるということになります。
こうなってくると、ますますBLACKWINGとしてのアイデンティティが消え去ってしまう気がするのですが、油性ボールペンとしても使いたい方には朗報かもしれませんね。

モンブランの水性リフィルをBLACKWING PENに入れて使う場合は問題ないのですが、逆にシュミットのP8127をモンブランMに入れて使う場合、リフィルの尻の形状(太さ)が異なるため、使えるには使えますがペン先が大きく出っ張るため筆記感が変わってしまいます。その点は注意が必要。

先ほどもノック機構の比較で少し出てきたモンブラン「レオナルド」と簡単に比較したいと思います。
というのも、今回のBLACKWINGの半月形ボールペンを使ってみて、同じ異形ボールペンにおいては扇形のモンブラン レオナルドの完成度の高さが際立つ形となったため。
モンブランのレオナルドは1980年代に発売されたボールペン。
こちらも人間工学に基づいた扇形のデザインを採用した油性ボールペンです。
(そう思うと何をもって人間工学というのか分からなくなりますな…)

BLACKWINGの半円形に対して、扇形(変則台形)のレオナルド。
2本とも高級筆記具には珍しい、貴重なノック式のボールペンとなります。モンブランはこのレオナルド以外ではシニアムがノック式(キャップノック式)でしたか。
ノック式といえば、カランダッシュ(エクリドール)やLAMY(LAMY2000シリーズ)もベストセラーのノック式高級ボールペンです。
そういう意味では、BLACKWING PENのノック式ボールペン参入というのは大歓迎なのです。

▲手前からBLACKWING PEN、モンブラン レオナルド、カランダッシュ 849ローラーボール。
ノック式ボールペンのメカニカルな部分。
BLACKWINGもどうにかこの2社の静かなノック機構を分析・研究してから製造してほしかった、と思ってしまいます。
特にモンブラン レオナルドのノック機構は良くできているなと感心する出来映え。
コクッという上品なノック音もたまりません。
BLACKWING PENの入手を機に、他のメーカーのノック式ボールペンを旅するのも一興です。

BLACKWING PENで凄いと感じた部分がリフィルのブラックインクの濃さ。
9社を書き比べてみましたが、断トツに濃くて文字が読みやすい。
書く用紙によっては滲みや裏抜けも起こりますが、素晴らしい黒。
流石はBLACKWING。BLACKWING鉛筆で書いた漆黒を彷彿とさせます。

比較ついでに各インクが入った軸も並べてみました。
※ペリカンのリフィルのみファーバーカステルの軸に入っています。
キャップ式のローラーボールも良いですが、インク性能の向上によりBLACKWINGやカランダッシュのようなキャップレスのローラーボールも製造されるようになり、より多くの軸から好みを選択できるようになったのは良いこと。
個人的にはカランダッシュの849ローラーボールにも違和感を感じたクチですので、私のレポートは参考程度に読んで頂き、BLACKWING PENのデザインやコンセプトにピンときた方は是非買って、使って頂きたいと思います。

さて、今回はBLACKWINGから2026年3月に発売されたばかりのローラーボールペン「BLACKWING PEN」をレポートしました。所々辛辣な内容になってしまいましたが、これもBLACKWINGへの愛があってこそ。
あえてBLACKWING鉛筆の形やデザインといったアイデンティティを全て捨て去って、全く新しい形のボールペンを発売したベンチャーな意気込みは感じるのですが、太軸からくる筆記感が鉛筆と180°違いすぎるためこのボールペンがBLACKWINGである意味をどうしても考えてしまうという結果に…。
脳ではBLACKWINGのつもりが指先がBLACKWINGではない、私はコレジャナイ感が勝ってしまいました。
仮にこの先BLACKWINGの油性ボールペンが企画されるのであれば、鉛筆のデザインと軸径はそのままに(長さは最長140mmまで)、金属削り出しの軸で重み(凝縮感)があり、リフィル交換はフェルール部を操作して尻軸から行い、イレイサーにあたる部分にエラストマーを配置、フリクションリフィルと通常の油性リフィルをリフィル交換で簡単に行き来できるような使用であれば120点をつけて買います。

▲BLACKWINGの鉛筆とローラーボール
一方、ノック式かつ金属軸、クリップを廃した現代的なデザインには好感が持てます。
(もう少し指がかり的なデザインや表面加工があれば なお良しですが…)
ボールペンからBLACKWINGを使い出す方にとっては、デザインも含め良い方向に転がるのかもしれません。
そして、水性インクの性能も素晴らしいため、大きめのノートに考えをアウトプットしたり、大きな紙に仲間とブレストする際はとても見やすく、ビジネスシーンにも向いているかと感じます。
良くも悪くも注目を集めそうなBLACKWING PEN。
買ったよ、という方は是非コメントで感想をシェアして頂ければと思います。
それでは今回はこの辺で。
最後までお読み頂きありがとうございました。












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