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初めての万年筆に。 【ラミー サファリ】

2023年5月14日

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みなさんは初めての万年筆は何を買われたか覚えていますか?すでに沢山の万年筆を持っているかた、これからとっておきの一本を探そうとされているかた、色々いらっしゃるかと思います。
 
万年筆は文字を書く道具ですので、ある時はあらたまった言葉を、またある時は気軽にペンを走らせることもあるかと思います。気軽に使える万年筆が一本あると万年筆ライフがより楽しいものになることは間違いありません。

ということで、初めて持つ万年筆は何がいいのか。

 

 
私の場合はウォーターマンのカレンでした。
 
初めて万年筆を使うとき、ボールペンやシャープペンシルのような筆圧をかけた書き方だと文字が太くなったりペン先を傷めかねません。ボールペン慣れしている場合などは、最初に持つ万年筆として硬めのペン先、いわゆるガチニブの万年筆が適しているかと思います。
 
硬めのペン先というとスチールペン先のものがありますが、万年筆メーカーによってはメーカーのペン先の傾向として金ペンでも硬いものがあります。ウォーターマンのカレンも、万年筆を始めた私にとってそのような理由で一番書きやすい(ガチニブ)ものを選んだ結果でした。

 

最近は万年筆を持つ方も増えていますが、自分にとっての一本目の万年筆は何がいいのか。
 
職場の後輩が昇進したり、異動するときの餞別としてラミーのサファリを送ることがあります。
 
サファリは軽く、色のバリエーションも多く、価格もリーズナブル。それでいてしっかりと万年筆の持ち方も教えてくれる。まさに初めて万年筆に触れる方にぴったりな万年筆ではないでしょうか。

また、サファリはその洗練されたデザインと毎年出る限定カラーを含めたバリエーションの多さから、コレクションされる方もいて、初心者から玄人まで気軽に楽しめる万年筆といえます。

 

ラミーの万年筆はサファリを始め、ルクスやアルスターなど女性向けや高級感のある素材のものなど派生モデルが多いのも特徴。

そんななかから、王道のラミー サファリの2017年限定カラーであるペトロールをレポートしていきます。

 

 

 

 

ラミーサファリの限定カラー

ペトロールはグレーがかった青緑色です。カラーサンプルのHPで確認するともう少し明るい色ですが、ラミーのペトロールは青みの強い渋めの色に仕上げられています。

 

 

通常のサファリがグロスの樹脂なのに対して、ペトロールは梨地仕上げでザラザラした手触り。
 
色とマッチした表面処理といえますね。じつに渋い。
 
サファリというと、こういった年に一回の限定カラー集めが楽しいですね。(私は限定カラーはコレ一本しか持っていませんが…)限定カラーには2011年の限定カラーアクアマリンのように人気で手に入りにくいものもあれば、数年前の限定カラーが町の文房具店にふいに残っていたりもしますので、限定カラー探しに文房具店をまわっても楽しそうです。

 

限定カラーは渋い色合いからネオンカラーのPOPなものまで様々。通常カラーは、レッド・ブルー・ホワイト・イエロー・ブラック・シャイニーブラック・クリアの7色となっています。

 

 

サファリの各部デザイン

万年筆の軸の素材は樹脂です。真鍮やステンレス軸の万年筆もありますが、好みとしては断然樹脂軸ですね。
 
軽さと掌にフィットする素材として、万年筆に向いている素材といえます。
 

 

 

サファリも他の万年筆と同様に、キャップ・胴軸・首軸の3パートで構成されています。

 

 

 
胴軸にはインク窓。
 
これは透明軸以外の万年筆ではモンブランのマイスターシュテュック等の上位モデルなどにも見られる機構ですが、この俵型にくぼんだ窓はサファリ全体のデザインともマッチしていてとても機能的かつお洒落です。ちなみに反対側にも同じインク窓があります。

 

 

 

インク窓から伸びた平面処理は尻軸の方へと向かいます。尻軸側には「LAMY」のロゴ。

 

 

尻軸には「GARMANY」の刻印が控えめに入っています。ドイツ製品は本当にセンス良いですね。

続いてキャップを見ていきます。

 

 

クリップは一目でサファリと分かるワイヤークリップ。しっかりとした弾力があり、クリップとしての機能も申し分ありません。ペトロールのクリップはブラックとなっていますが、こちらも本体のカラー毎にシルバーであったりホワイトであったり様々です。

 

 

天冠の部分は黒い樹脂で+(プラス)マークのキャップが付いています。万年筆だと+で、ボールペンだと-(マイナス)になります。
 
他の文房具ブログを見ているとキャップを分解してクリップのカラーを変える方もおられ、非公式で自己責任ではありますがカスタマイズも楽しめるようです。

 

 

おまけに他の万年筆とのサイズ比較です。大型のパイロット カスタム74と同じくらいの背丈と幅です。初めて手にしたときは意外と大きいと感じました。 

キャップを尻軸に差した状態で使うと全長は約16.5cmとかなり長くなります。しかし、もともと軽い万年筆ですので、キャップは尻軸に刺して使う方が筆記が安定してお勧め。

 

 

【シンプルでクセのないスチールのペン先】

ペン先はスチールです。硬度の高い鉛筆で書いているようなサリサリとした筆記が楽しめます。

私がペトロールを選んだ理由として、この黒いニブがあります。万年筆では特別なモデル以外はだいたいが銀色のニブですが、気軽に黒いニブが持てるのもサファリのいいところと言えます。

 

 
ニブの刻印は字幅を表すアルファベットとLAMYのロゴ。
 
飾りのないシンプルなニブです。サファリ使いの中には、スチールのペン先を引き抜いてペン先の字幅や色を変える方もおられます。
 
お気に入りの軸のペン先の太さを変えたい場合や、ニブをシルバーから黒に変更したい方はチャレンジしてみるのもいいかと。

 

 

横から見ると先に向かって尖ったデザインをしています。小さいニブが筆記時の字の見やすさにも一役買っています。

 

 

インクの入れ方 カートリッジ

 
購入時は主軸に紙のリングが挟んでありますので、胴軸を回して主軸から外し、この紙リングを抜き取ります。
 
カートリッジはもともと装填してありますので、紙リングを外した状態で胴軸を主軸に回し戻せば自動的にカートリッジが奥まで差し込まれます。
 
あとは焦らず、毛細管現象でペン先へインクが伝うのを2~3分待つだけです。
カートリッジはインクの容量も十分で、初めて万年筆を使う方でもインク切れに気を遣うことなく使用できますね。
 
毎年限定カラーのサファリと一緒に限定カラーのインクも発売されますので、軸色とインクの色を合わせて使いたい方は限定インクもチェックです。

 

初めて万年筆を持とうかと考えている方は、まずはカートリッジで試されることをお勧めします。万年筆って何かと面倒くさい筆記具なのでは?と思っておられる場合、少し万年筆への印象が変わるかと思います。ちなみにサファリ用に、つまみの部分の赤色が効いたお洒落なコンバーターもありますので、市販の様々な色のインクを入れたい方も安心です。

 

 

サファリの持ち方で基本を学ぶ

 

前述したとおり、サファリはペンの持ち方も教えてくれます。首軸の2つのくぼみ、ここに親指と人差し指を置いて、中指を裏側に添えます。そうするとペン先が上を向いた状態で正しく万年筆を握ることができます。

 

 

ペンを寝かせて書きたい場合は胴軸に近い側を握ることで対応できます。くぼみのあるデザインのおかげで短く持てば立てて書くこともでき、長く持てば寝かせても書くこともできるようになっているのです。

 

 

 いつものように試し書きです。海外製のFなので日本製のMくらいの字幅になります。普通の万年筆同様に、ニブを裏向けて書くとかなり細い字も書くこともできます。使用したインクはラミーのブルーですがけっこう鮮やかな青ですね。

 

 

ラミーサファリ万年筆まとめ

ラミーのエントリー万年筆、サファリをレポートしてきました。
今回は万年筆初心者向けの記事になったかもしれません。
 
万年筆導入の一本として、また、万年筆に慣れた方でも、そのデザイン性、毎年出る限定カラーのコレクション性からも非常に楽しめる万年筆ではないかと思います。
 
また、ニブの交換や、踏み込んだ楽しみ方としてクリップの交換、ポップなカラーが多いのでキャップと胴軸の色を変えて使ってみるのも面白そうです。

日本の小学生が日常的に鉛筆を使うように、ドイツの学校では万年筆が使われていると聞きます。
 
ラミーのサファリやペリカンのペリカーノJrなど、人に持ち方を教える万年筆がドイツ製なのもうなずけますね。自分の子供に筆記具の持ち方を教える際、サファリを使うのもいいかもしれません。
 

私としても、人に贈ることはあっても今まで自分が所有することはなく、そしてついに手にしたサファリ。これからも楽しんで使っていきたいと思います。
 
ではまた。

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