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モンブラン×リフィルアダプターMB-01+各種4C芯のレポート

2021年9月18日

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みなさんこんにちは。

最近はボールペン特集のような記事ばかりになっている当ブログですが、またしてもボールペンネタです。かなり前にカランダッシュ849をリフィルアダプターで使うという記事を書きました。今回は、今更ですがモンブラン用(MB-01)を手に入れたので、マイスターシュテュックに入れてレポートしていきたいと思います。これでモンブラン マイスターシュテュックでジェットストリームが使えますね!

 

 

 

使用するボールペンは、「マイスターシュテュック クラシック164」クラシック164はもともと一本持っていたのですが、その書きやすさと所有満足感からさらに一本欲しくなり手に入れました。なぜか増えてしまう同じボールペン…。

 

 

こちらの軸は小傷が多いのですが、それもそのはず、クリップリングに「GARMANY」の刻印のみで歴史を感じる旧タイプのクラシック164です。近年のモンブラン筆記具に定着しているシリアルナンバーは東西ドイツが統一された1990年以降からつけられ始めたため、こちらは東西統一前の品物ということになります。前回の記事ではないですが、このペンはおおよそ30年の間どのような歴史を見てきたのか。考えるだけでワクワクしますね!

 

さて、前置きはこれくらいにしてさっそく使っていきましょう、リフィルアダプターMB-01を。

 

 

 

 

【まずはじめに】

とその前に、まずはじめにお伝えしておかなければならないのですが、モンブランの純正リフィルはとてもとても素晴らしい書き心地です。十分なインクタンク、適度な重み、筆圧で変化する字幅、なめらかなボールポイント。どれをとってもこれぞモンブランな書き心地なのです。

 

 

純正のリフィルが太くて書きにくいとか粘度が嫌いだからとかで、純正リフィルを避けリフィルアダプターを使うのではありません。マイスターシュテュックの軸を握って字を書くという行為はもちろんなのですが、純正のリフィルの書き心地も含めて「モンブランのマイスターシュテュック」だと思うのです。したがってモンブラン軸の中身だけを変えるというのは邪道なのかもしれません。

しかし日本企業の技術で、本来 純正リフィルしか使えなかったモンブランのボールペンに対して、他メーカーの、しかも規格が180°違う4C芯が使えるとなると、これは使わない手はないでしょう!

ということで、もともと純正のリフィル以外は使いたくない派の私ですが、二本目のモンブランボールペンということもあり色々試してみたくなった次第なのです。

 

 

【リフィルアダプター/MB-01】

それではリフィルアダプターMB-01自体を見ていきましょう。

 

 

本体は精巧に削り出されたアルミ製で黒い部品と、キャップ?のようなシルバーの部品で構成されています。シルバーの部品と黒い部品はネジが切ってあり外すこともできます。これをどのように使うかは後述します。

 

先の部分に4C芯を差し込みます。今回使用するのは4メーカーの4C芯6種類。

 

 

《ゼブラ》

C-1.0芯(油性)

ESB-0.7芯(エマルジョンインク)

JSB-0.5芯(ジェルインク:ブルーブラック)水性顔料・耐水性

 

《パイロット》

BRFS-10F-B(アクロインキ 0.7mm

 

《三菱uni》

SXR-200-07(ジェットストリーム 0.7mm

 

《トンボ》

BR-VMP 1.0mm

 

 

まずは、ゼブラのシェルボールペン替芯「JSB-0.4芯」のブルーブラックを試します。やはり万年筆でも一番使用頻度が多いブルーブラックをボールペンで、しかもマイスターシュテュックで使ってみたいというのが本音です!

 

 

 

芯は止まるところまでグッと差し込みましょう。

 

 

純正のリフィルと比較してみます。上がモンブラン純正リフィル、下がゼブラの4C芯+MB-01です。
 
精度の高い加工もありシルエットはピタリと一致。モンブラン純正のジャイアントリフィルに適合するボールペンに対応しています。

対応モデルは、マイスターシュテュック、スターウォーカー、ボエムです。

 

 

※MB-01のパッケージにある対応リフィル一覧を抜粋

 

あとは純正リフィルのように軸本体に収納するだけ。筆記を楽しみましょう!

 

 

【筆記感①/ゼブラジェルインク】

早速、書いてみます。

肝心なのは書き心地。いくら4C規格のリフィルが使えるようになったとしても、書き心地が悪くなるようならモンブランのボールペンを使う意味は無くなります!

 

 

まずは先ほど入れたゼブラの4C芯ですが、若干ペン先にすき間ができます。これはカランダッシュの時と同じで、もともと芯の規格が違うため芯の径も違うということです。これにより気になるレベルではないにしても、厳密に言えば筆記時に微細なブレが生じる可能性があります。

 

 

また、日本語、特に漢字などの複雑な文字を書くために日本製リフィルの細字はかなり細く作ってあります。そのためなにやら違和感が…。細くてとても書きやすいのですが違和感が。今回の4C芯は0.5mmを使っているというのもありますが。太っといペン先でぬらぬら文字を書くのがモンブランの醍醐味なのですが、モンブランを使って繊細な文字が書けてしまうという楽しい違和感。

 

これなら手帳にクラシック164を挿して、月間ブロックのような狭いスペースに文字を書く場合でも対応できそうです。しかもさすがジェルインク。書き心地は抜群で、ペン先がなめらかに紙の上を進みます。

 

 

これで憧れのブルーブラックインクをボールペンで使うということを達成できました!先ほどのペン先のすき間は、カランダッシュの時にも試したマスキングテープの一重巻きをひと手間試してみるとピタリと埋めることができます。これをすることで精神衛生上も問題なく書くことができますね。

 

筆記感に関わる部分としてもう一点、4C芯+アダプターという二つの部品の組み合わせでリフィルを構成しているため、純正リフィルに比べてペン先から出る芯の長さが若干違います。

 

 

ゼブラのJSB-0.5芯の場合だとボールポイントがかなり小さい(ペン先が細い)ので、筆記の角度によっては筆記ポイントが隠れてしまいます。これは人によっては気になるところではないでしょうか。

 

そこで思い出してみてください。このMB-01の構成は黒い部品とシルバーの部品で構成されていましたよね。実はこの二部品構成には理由があるのではないかと考えています。

ひとつ目の理由として、メーカーサイトにも明記はされていないのですが、この銀色の部分を緩めてペン先から出る芯の長さを微調整することができます。

 

 

あまり出し過ぎるとペン先を引っ込めて収納する時もペン先が出てしまうのでほどほどに。

 

 

もうひとつの理由として、アダプターが超精密な部品のため4C芯をアダプターに挿した際、アダプター内で4C芯が密閉されインクの出が悪くなってしまいます。それを防ぐため、少しシルバーの部品を緩めておくことで4C芯とアダプターとの間の空気を抜き、芯の中のインクをペン先に流すことができるのです。

この2点がアダプターが二部品で構成される理由ではないかと思います。筆記ポイントの調整はかなりおすすめですのでお悩みの方は是非やってみてください!

 

 

【筆記感②/ゼブラ4C芯油性・エマルジョンインク】

他のゼブラ4C芯も入れてみましょう。

 

 

一番下のジェルインクは先ほど試したものになりますので、残りの上二つを試します。以降、写真は上段がリフィルを出したときのペン先で、下段がそのリフィルでの試筆「春夏秋冬」です。インクの濃淡や筆圧による字幅の変化を見ていただければと思います。

 

 

まずは一番上の4C-1.0芯。こちらは油性になりますので書き心地というか紙の上でのペン先の滑りはねっとりとしています。粘度が高い書き心地。筆圧によって文字に緩急がつけられます。同じ油性ということもあって、モンブラン純正のリフィルに近い書き心地です。

 

 

そして写真まん中の、ゼブラが開発したインク、エマルジョンインク。油性インクと水性インクの混合インクで、適度な粘度でペン先の滑りがよく、かつ紙の裏移りも少ない、両インクの特性をいいとこ取りした書き味抜群のインクです。

今回書いた中では一番紙の上を滑るインクでした。文字は少し踊りましたが、本当にスラスラ・サラサラと書けます。

 

 

【筆記感③/モンブランでジェットストリーム・アクロインキ・トンボ油性を試す】

ゼブラだけではなくて他のメーカーの4C芯も試してみましょう。ここでは、ジェットストリーム、アクロインキ、トンボの油性インクの3本を試します。

 

 

まずは4C芯の規格で一番人気であろう、三菱のジェットストリーム芯を入れてみます。それにしても、仕事の場でもジェットストリームを使っている人を本当に多く見かけます。

 

 

こちらはさすがな書き心地。インクの色も濃いです。少々インクが出過ぎる印象もありますが、油性ボールペン特有の書き始めのかすれとは全くの無縁です。気持ちよく書き続けることができます。

 

 

次にパイロットのアクロインキを試します。

ボールポイントは0.7mm。

 

 

 

 

こちらも油性インクなのですが、通常の油性インクより粘度を落としてスムーズな書き心地を実現しています。ジェットストリームやエマルジョンインクと比べると、より本来の油性ボールペンに近い書き心地です。書き始めがややかすれることがありましたが、こちらもクッキリした文字が書けます。

 

 

続いてはトンボの油性インク。パッケージがなかなかにお洒落ですね。

 

 

こちらはリフィルアダプターの対応表には載ってはいないのですが、同じ4C規格の芯ということで試してみます。

 

 

書き心地は王道な油性インクの書き心地です。この安心感はなんでしょう(笑)今まで試してきた4メーカー6種類の芯の中で一番書き心地がモンブラン純正に近いです。芯を見てみると「Made In Germany」と書いてありました。通りで似ているわけですね。

特筆すべきは他のメーカーの4C芯とくらべて径が太めのリフィルのため、モンブランのペン先にピタリとマッチします。(マスキングテープでのすき間埋めは不要)

 

 

うーん、個人的にはトンボが一番いいかも。個人の筆記クセも大いに影響しますが、高性能なインクは私からすると少し滑りすぎる印象です。いろいろ試しましたが、ダークホースはトンボのBR-VMPでした!

 

 

【コストについて】

最後にリフィルアダプターBM-01を使うメリットの一つとしてある、ランニングコストについてです。モンブランをはじめ海外ブランドの純正ボールペンリフィルは、インクタンクの容量からも、国内メーカーのリフィルより少しお高めです。(ブランド料とかも入っている?)そして今回取り上げたリフィルアダプターMB-01は約1000円程で手に入ります。

たとえば今回試した4C芯4メーカー6種類では、6本の購入合計金額が1080円でした。4C芯はだいたいが100円~200円で購入できます。また、前回のカランダッシュの記事でも書きましたが、4C芯はだいたいどの文房具店にも常に置いてありボールペンのインクが無くなりいざ必要となった場合にも容易に対応できるのです。コストが安く簡単に手に入る、ここは大きな強みではないでしょうか。ただし4C芯のインクの容量はたっぷりというわけではないので、リフィルアダプターメインでの運用の場合は、使用頻度にもよりますがある程度のストックは必要かと思います。

 

さて、いかがだったでしょうか。今回色々な種類の4C芯を試してみて感じたことは、日本の技術はすごい!ということです。アダプターMB-01の加工技術、4C芯メーカーのインクへのこだわり、軽い気持ちで始めた比較記事でしたが最後は少し感動してしまいました。

 

 

文字を書く好みは人それぞれですが、これだけ様々な種類のインクとそれぞれの書き心地があるのできっと自分にとってのベストなインクが見つかるはず。そして、海外メーカーのボールペンでそのインクを使える喜びは是非体験していただきたいです。

それではまた。

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