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モンブラン ファインライナーとローラーボールの書き味の違いについて 【スターウォーカー アーバンスピード レビュー】

2024年10月5日

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皆さんこんにちは。
 
新年に入って新年筆を買ったという声もちらほら聞こえ始めています。
私も最近新年筆を買ったのですが、よく考えたら去年の暮れに買った忘年筆のレビューをすっかり忘れていたため、今回の記事は忘年筆の記事です。
 
以前の記事で、モンブランのローラーボールは書きやすくてお勧めですよ!という記事を書きましたが、モンブランにおいてローラーボールの軸に互換性のある別のリフィルがある事をご存じでしょうか。
 
そうです、ファインライナーというフェルトチップペン先のリフィル。
モンブランのローラーボールペンは、ローラーボールのリフィルとファインライナーのリフィルを入れ替えて使うことができるのです。
 
ということで、ローラーボールとして使っているマイスターシュテュックソリテールドゥエシグナムクラシック(名前が長い)に差し換えながら運用しようと思ってリフィルを買ったのですが、使いたい時に一回一回リフィル交換するのは機動力に欠ける
 

 
はやりもう一本ローラーボールの軸が必要!と考え、
「モンブラン スターウォーカー アーバンスピード」を入手。
 
前にスターウォーカードゥエのボールペンを買った際、太軸でなかなか面白いデザインの筆記感だなと感じていたので、忘年筆はマイスターシュテュックから離れて二本目となるスターウォーカーシリーズにしました。
(年末での価格がリーズナブルだったというのもあります)
 
それでは「モンブラン スターウォーカー アーバンスピード ファインライナー」のデザイン確認と比較、ファインライナーとローラーボールの筆記感の違い等をレポートしていきます。
 

 

 

 

モンブラン スターウォーカー アーバンスピードのデザイン

まず最初にアーバンスピードのデザインについて見ていきます。
 
もともと漆黒のプロダクトが大好きなこともあり、ブラック一色に透明の天冠ドーム、クリップのレッドラインのアクセントは大変好み。
仕事で使うのにも良さそうです。
 

 
素材は触ったところ、キャップと胴軸がレジン、クリップリングとクリップと尻軸が金属でできていそうです。
金属部分は普通のラッカー塗装ではなくPVDコーティングされているらしく、胴軸・キャップのブラックレジンとのコントラストも絶妙。
 

 
携帯時の全長は136mm、重量は約40gと重めですが、それもスターウォーカーらしくていいです。
 

 
さて デザインですが、特徴的なのが天冠のドームの形状。
通常のスターウォーカーのような丸いドームではなく台形のドームとなっています。
 

 
ドームの中にはお馴染みのホワイトスターが浮いています。
上から見るとクリップの赤いラインとのコンビがお洒落。
 

 
クリップリングには大きく「≡MONTBLANC≡」の刻印。
通常のスターウォーカーシリーズと同様に、大きめのクリップリングにはグロッシーな上下のリングと文字の背景は梨地仕上げという見事なコントラスト。
 

 
クリップには赤いラインが縦に一本。デザイン上最も重要な部分と言えます。
クリップは正面・側面共にヘアライン加工でシャープな印象。
 
レーシングカーのようなデザインはどちらかというと男性向きかも知れません。
 

 
クリップに向かって右側面にシリアルナンバー。
アルファベットと数字の組み合わせの9桁で、マイスターシュテュックのような彫り込みではなくレーザー刻印のようです。
 

 
クリップ裏には「Made in Germany」と「METAL」のエンボス刻印。もはや最近のモンブランではお馴染みの産地と素材の刻印ですね。
 

 
尻軸のデザインを見てみます。
こちらは金属素材でキャップをポストするためのネジ切りあり。
 
胴軸のブラックプレシャスレジンの光沢、ネジ切り部のグロス加工と梨地加工、尻軸のヘアライン加工という4つの表面処理がうまくまとめてあります。
 
細部を見ていくと各所にデザインの拘りが見られて面白いですね。
マイスターシュテュックの荘厳なデザインとは真逆の、アクティブで若々しい印象を受けるスターウォーカーシリーズ。
 

 
アーバンスピードはオールブラックにエッジの効いたデザインで更にクールな印象を与えています。
軸全体のブラックの見せ方についても、同一の表面処理でまとめるのではなく 要所にグロス・梨地・ヘアラインを使い分けることで立体感と高級感を出している事に気付きます。
 

 

スターウォーカードゥエのデザインと比較

続いて手元にあるスターウォーカードゥエ(ボールペン)とデザインを比較します。
 
と言ってもドゥエがボールペン、アーバンスピードがファインライナー/ローラーボールと筆記モードが別ですので、キャップやサイズ感など大まかなデザインを比較します。
 

 
全長の比較。
ほぼ同じサイズですが丸いドームの分ドゥエボールペンの方が若干長いです。
 
どこか未来的でありノスタルジック()でもあるストライプのスターウォーカードゥエに対して、流線型とエッジが融合した先進的なデザインのアーバンスピード。
同じスターウォーカーでもコンセプトの違いから全く別の筆記具に見えます。
 

 
天冠のドームを比較。
丸いドームと台形のドーム。ドゥエは全体的に角のとれた丸みのあるデザインですが、アーバンスピードはクリップリングのデザインからもシャープでエッジの効いたデザインです。
 

 
クリップについては先端部分に共通のデザインが採用されています。
その中でもアーバンスピードはクリップ先への流れなどが直線的なシルエットとなっていて鋭いイメージ。アーバンスピードの方が後発ということもあり、デザイン面はより完成されたように感じます。
 
モンブランスターウォーカーとしてのデザインを大きく変えることなくコンセプトに応じて部分的なアップデートを施す、モノのデザインを考える上でとても参考になります。
 

 

ローラーボールとファインライナーの書き心地の違い

ここからはローラーボールとファインライナーの違いについてです。
 

 
2本のローラーボール軸を使ってリフィルの交換をしてみましょう。
 

 
マイスターシュテュックにローラーボール、スターウォーカーにファインライナーがセットされています。
ペン先の形ですが、スターウォーカーシリーズの口金は丸みがある形状で、グリップポイントのヘアライン加工と口金部のグロス加工という異なる仕上げとなっています。
 

 
首軸を捻って外し、リフィルを取り出していきます。
 

 
ファインライナーとローラーボールのリフィルを並べてみました。上がファインライナーで下がローラーボール。字幅は同じ中字(M)です。
よく見ると製造国が違い、ファインライナーはドイツ製、ローラーボールは日本製です。
 

 
リフィル先端の違い。
ローラーボールは油性ボールペンと同じ仕組みでインクを出すため、見た目は普通のボールペンですが、ファインライナーはフェルトチップがむき出しになっています。
その分ペン先の乾きも早いのでキャップを外した状態での長時間放置によるドライアップは避けたいところ。
 
また、モンブランのローラーボール/ファインライナーリフィルはネジ切りで軸と接続するようになっているため軸との一体感は抜群。
最近ブレないボールペンが流行っていますが、そもそも高級なペンはブレる事が無いです。
 

 
2本のリフィルをそれぞれの軸に差し換えるとこのようになります。
まあ、私は差し替えが面倒なのでこうして2本の軸を買ってしまったわけですが…汗
 
ちなみにモンブランのローラーボールリフィルはクラシックサイズとル・グランサイズの2種類があるので買い間違えに注意です。
クラシックサイズの型番が「MB10515○
ル・グランサイズの型番が「MB10516○
※最後の一桁(○部分)の数字はカラーによって異なる
 

 
ファインライナーのブルーインクは青紫っぽい色合い。
※少し青々しく写ってしまっていますが…。
文字の太さは筆圧によってある程度コントロール可能で、上の写真では下に行くほど筆圧をかけて書いています。
 

▲5mm方眼に記入。字幅はどちらも中字(M)
 
ローラーボールというと水性インクでサラサラとした書き心地ですが、ペン先の小さなボールを転がす構造のためタッチの硬さは否めません。
一方、ファインライナーは紙へのタッチが柔らかで、言ってみれば弾力のある超極細マジックのような筆記感。
 

 
特にこのモンブランのファインライナーリフィルはペン先が沈み込む機構のため、フェルトペン先の柔らかさと筆圧を受け止める弾力が合わさり 滑らかなペン運びが可能となっています。
 
そしてペン先が沈み込む機構はフェルトペン先の筆圧による摩耗防止の役割もあるのではと考えています。
 
インクフローはローラーボールに比べて潤沢で、素晴らしい書き心地と引き換えにインクの消費は早め。
インクの裏抜けも激しいので、文字をじっくり書くよりもサッと書く書き方が向いているかも知れません。
 

 

モンブランの筆記モードあれこれ

最後は簡単にモンブランの筆記モードをまとめてみます。
 

 
左から、スターウォーカーアーバンスピード(ファインライナー)、マイスターシュテュックソリテールドゥエシグナムクラシック(ローラーボール)、マイスターシュテュック#146(万年筆)、マイスターシュテュック#P164(ボールペン)、マイスターシュテュック#167(メカニカルペンシル)。
 
スターウォーカーはどちらかというとル・グラン寄りの軸径や重量を誇っています。
デザインもクラシック系とは対象的に先進的で、あらゆる年代の人が持っても様になるのではないでしょうか。
 
並べてみるとモンブランは様々な筆記モードがあることが分かります。
 
よく考えるとそれぞれの軸のデザインで万年筆・ボールペン・ローラーボール、そして一部のモデルでペンシルがあるのですから、そのバリエーションはかなりの数となり我々としては選び放題です。
(万年筆の字幅を加えるとさらに相当な数に…!)
 
ここに無いものでは、ドキュメントマーカーやレオナルドスケッチペンでしょうか。
あ、それからスマートフォンやタブレットのような電子機器に対応したタッチペンのリフィルもありましたね。
 

 
上の5本のペンで書いた文字です。それぞれの筆記モードでそれぞれの味があります。
文字の緩急がつけやすいのはファインライナーと万年筆とペンシルでしょうか。
 
意外と緩急がつけやすいんですよね、ファインライナー。
 

 

ローラーボールって何だか中途半端、と感じていらっしゃる方もまだまだおられるかも知れませんが、今、個人的に面白いのが断然ローラーボール。
 
そしてファインライナーも加わって、ローラーボール軸がますます面白くなっています。
何と言いましょうか、この筆記の安定感。
とにかく書きやすいのです。
 

 
筆記具を知らない人から見ても万年筆ほど大袈裟に見えず、それでいて万年筆のようにキャップを外して書くという優雅な行為、インク切れにはリフィル交換という手軽さ、ペンケースに一本あるとものすごく安心する筆記具なのです。
 
大人の身だしなみとして、サインする時に胸元からサッと出して書くにも非常に格好良いペンかと思います。
ということで、今回はモンブランスターウォーカーのアーバンスピード(ファインライナー)のレビューでした。
 
最後までお読み頂きありがとうございました。

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