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軽やかな書き心地の極太ボールペン!【シェーファー レガシー ヘリテージ ブラックラッカーパラディウム レビュー】

2021年5月19日

またボールペンの記事が多くなりますが、今回は久しぶりに太軸のボールペンについてです。

 

手元にある太軸のボールペンではセーラーのプロフィット21とモンブランのマイスターシュテュック#161をメインに使っていましたが、それらを上回る太軸のボールペンを入手しました。

 

 




 

その名は

シェーファー レガシーヘリテージ ブラックラッカーパラディウム ボールペンです。

海外メーカーの筆記具は名前が格好良いのですが長いのが難点です()

 

実際に使ってみて、このレガシーヘリテージはボールペンの中でも胴軸が最大級に太いのではと感じました。

デザインも上品ですが、太軸からくる“書きやすさ”が一番のポイントかと思います。

 

それではその美しいデザインや、重太い軸でありながら軽やかな書き心地について、そして対応リフィルについて迫っていきたいと思います。

 

 




 

 

 

 

 

 

【シェーファーレガシーヘリテージボールペンのデザイン】

まずは、シェーファーのボールペンで頂点に位置するレガシーヘリテージのデザインやスペックを比較をしながら見ていきましょう。

 

 

レガシーヘリテージは「葉巻型」と呼ばれる、キャップと胴軸の間に段差のない寸胴なデザインをしています。このような段差のないデザインのボールペンは知るところクロスのクラシックセンチュリーくらいかと。

 

 

しかしレガシーヘリテージは手持ち部分の軸径が約12mmと極太軸でクラシックセンチュリーとは大きく取り回しが異なります。軸が太いと手に無駄な力が入らず軽い筆記感が味わえます。

 

 

キャップと胴軸の境目のない美しいデザイン。シルバーゴールドブラックのカラーも高級感があります。

太めのキャップリングには「SHEAFFER」の刻印のみでシェーファーの自信が覗えます。

 

 

このカラーリングはモンブランマイスターシュテュックソリテールドゥエスターリングシルバーと同じで、2本を並べてみても雰囲気が似ていることが分かりますね。

あとで詳しくやりますが、軸径はシェーファーの方が太いです。

 

続いてキャップを詳しく見ていきましょう。

 

 

クリップの右側面には「SHEAFFER」の刻印。そしてクリップの頭にはシェーファー筆記具の品質の証である「ホワイトドット」が。

 

 

クリップのサイズはよくあるショートタイプではなくセミロングタイプ。

左からインペリアルスターリングシルバーボールペン、レガシーヘリテージ、インペリアルスターリングシルバー万年筆での比較です。

 

 

天冠は丸形。

レガシーはてっきり四角かと思っていたのですが丸でした。

ホワイトドットとのデザインの一致も面白いです。それにしてもパラディウムコートの輝きが美しいキャップです。

 

 

まじまじと軸を眺めているとクリップエンド裏に刻印を発見!

よく見ると「LAITON(真鍮)の刻印であることが分かります。こうした各社上位モデルのボールペンには素材の刻印があることが多いように思います。

 

最後にスペックは、携帯時の全長が138mm、軸径12mm、重量が31gです。

重量の31gはボールペンとしては重い部類に入るのですが、持ってみるとさほど重さを感じないのがレガシーヘリテージ。

その分析については次項で。

 

 

 

 

【太いけど軽やかな筆記感の秘密は内部構造にあり】

重量30g超えの太軸ボールペンであるレガシーヘリテージは重量級のボールペンなのですが、その持った感じ・書き味はとても軽快で重さを感じさせません。

 

その秘密は何なのかを探るとそれはどうやら内部構造にありそうです。

 

 

キャップを捻り、本体を二分してみます。

構成は胴軸・キャップ・リフィル。

 

それぞれの重さを量ってみると、

胴軸:14

キャップ:15

リフィル:約2

胴軸とキャップの重さがほぼ同じだということが分かりました。

 

ボールペンを使っていて「重さ」を感じる一番の要因として、キャップの重さが胴軸の重さを上回ることによる筆記バランスのズレが挙げられます。

 

通常の高級ボールペンであればデザインや素材上、胴軸側がキャップ側より1020%ほど重くなるのですが、レガシーヘリテージは胴軸とキャップの重量比を1:1に近づけることに成功しています。

 

胴軸・キャップそれぞれの内部構造を見てみます。

 

 

胴軸は外側から、真鍮・樹脂・リフィルガイドパイプの3層構造になっていて、薄い目の真鍮に分厚い樹脂が特徴。

ボールペン全体を30g前後の重量にするために真鍮の厚みを薄くして、樹脂の割合を大きくしてあるのです。

リフィルガイドパイプは胴軸内に収まったリフィルのブレを無くすために設置してあるものと思われます。

 

次にキャップ側を見てみます。

 

 

こちらも構成は外側から真鍮・樹脂・リフィルガイドパイプ。

普通の上位モデルのボールペンはキャップ側の金属素材に厚みがあり樹脂素材が占める割合は少ないのですが、レガシーヘリテージはその逆で胴軸側もキャップ側もまったく同じ構造をしています。

 

 

外側の真鍮素材の薄さから落下による衝撃耐性には難がありそうですが、すき間無く配置された樹脂パーツにより快適な重量と、軸の太さによる快適な握り心地を実現していると言えます。

 

 




 

 

【レガシーヘリテージとセーラーリフィルの互換性について】

巷でよく噂される、というか使われている手としてシェーファーのボールペンにセーラーの芯を装填して使う方法。

 

 

確かに市場価格からするとシェーファーのリフィル(99234又は99235)880円で、セーラーのリフィル(№300又は№500)698円より割高です。※Amazonの価格を参考にしています

 

しかも日本ではシェーファーのリフィルを取り扱う文房具店も多くはないため、セーラーのリフィルの方が手に入りやすいというメリットもあります。

 

 

シェーファーのボールペンにも適合するとされるセーラー製のリフィルは、前述の通り「№300」と「№500」と呼ばれる二種類があります。

 

 

300はセーラープロフィット用、№500はセーラープロフィット21用として使われているのですが、その互換性があるとされるセーラーの二種類のリフィルは「シェーファーレガシーヘリテージ」でも使えるのか?

これを検証していきます。

 

 

まずは同じ太軸ボールペンであるプロフィット21のリフィルである「№500」から。

こちらは軸内に収めることができ、“使用することは”できました。

 

 

なぜ“使用することは”と強調しているかというと、リフィル先の径の違いから口金との間にすき間が生じてしまうため。

ペン先のすき間は筆記時のペン先のブレに繋がります。昨今ではリーズナブルな日本製のボールペンでも書く時にペン先がブレるなんて事はありませんので、実質、装填はできるものの快適ではない・本来の書き心地で使えないということになります。

 

 

続いてプロフィット用のリフィル「№300」はどうでしょう。

 

 

こちらも軸に入れるまではできるものの、状況は№500より酷く繰り出してもペン先が出ません。

この結果で分かることは、セーラーの№300のリフィル先径は№500よりも太いということ。

 

この状態で無理矢理書けないこともないですが、このまま使う意味もないですね。

 

ということで、シェーファーレガシーヘリテージについては、セーラーのリフィル「№300」と「№500」は使えませんでした。

 

ただ、すべてのシェーファーボールペン軸で試した訳ではありませんので、あくまで「レガシーヘリテージ」には使えないということになります。

 

 

ちなみにレガシーヘリテージに純正のシェーファーリフィルを入れた場合はこちら。

ペン先もすき間無くピタリと収まり、筆記時のブレもありません。非常に快適な書き心地です。

 

 

 

続いて色々検証中に気付いた点がもう一点。

同じシェーファーでも旧タイプのリフィル(リフィルの尻の形状が膨らんでいるもの)はレガシーヘリテージに入れる事ができませんでした。

 

そこでレガシーヘリテージとタルガで対応リフィルを比べてみます。

 

 

レガシーヘリテージは現行のリフィル(99234又は99235)のみ対応。

厳密に言うと先ほどのセーラーリフィルの一部も装填できなくはないのですが、上位モデルだけあって現行の自社リフィルを最大限快適に使えるようデザインされているわけですね。

 

 

一方、タルガはと言うと現行・旧タイプ両方が使用可能。

リフィルの尻の形は違えど全長は同じなため、旧タイプリフィルに最適化されているタルガはどちらのリフィルも適合します。

 

ついでにタルガにセーラーの№300№500を装填してみたところ、二種類とも入れることが出来、且つシェーファー純正と同じように使うことができました。

(こちらは№300がピタリと適合し、№500はペン先に若干すき間が生じる程度)

 

このことから、レガシーヘリテージとタルガは口金部分の内部構造に違いがあり、その構造の違いによりセーラーリフィルの使用可否が分かれていると判断できます。レガシーヘリテージの方が口金が分厚いんですね。

 

 

シェーファーのリフィル交換は、通常の回転繰り出し式ボールペンと同様にキャップ部を時計回しに捻って行うのですが、キャップをそのまま引き抜くこともできます。

この状態に何の意味があるのかは未だに不明ですが、取り扱いを間違えても破損させることがないと言う意味では良いのかも知れません。

 

 

 

 

【他海外メーカーボールペンとのサイズ・筆記比較】

最後は同じ海外メーカーのボールペンと比較していきます。

 

 

比較に使うボールペンは左から、ペリカンK420、モンブランマイスターシュテュック#1641、シェーファーレガシーヘリテージ、モンブランマイスターシュテュック#161、クロスタウンゼント。

 

全長は左から背の順になっているのですが、それぞれ個性がありますね。

キャップリングの位置も右上がりになっていて全長と胴軸の幅が比例していることがうかがえます。

 

 

各ボールペンのキャップを見比べると、シェーファーの段差のない葉巻型のボディが際立ちます。

 

 

アメリカ製(シェーファー・クロス)の胴軸は真鍮にブラックラッカー、欧州製(ペリカン・モンブラン)の胴軸は樹脂製となっていて構造にも違いがあります。

 

 

胴軸の太さをマイスターシュテュック#164(1641)と比較してみるとその差は歴然。

口金の長さはどちらも同じですが、繰り出されるペン先の幅はシェーファーの方が大きいです。

 

 

続いてプロフィット21、レガシーヘリテージ、マイスターシュテュック#161の胴軸です。

口金の形はプロフィット21に似ていますね。

グリップ部の軸径はレガシーヘリテージが12mmとこの中では最大です。

 

 

筆記感の比較です。

レガシーヘリテージは軸の太さから、力を抜いての軽い筆記が可能。

モンブランの太字が一番太く、中字ではクロスが薄め、シェーファーはクッキリと黒い細字が楽しめます。

 

 

 

さて、今回はシェーファー レガシー ヘリテージ パラディウムブラックラッカー ボールペンをレビューしてきました。

 

 

太軸好きにはたまらない太さ・重量感だと思います。

加えてパラディウムコートの上品な輝きとゴールドトリム、ブラックラッカーのコントラストが美しく、所有満足感も満たしてくれます。

 

カラーはブラックラッカーパラディウムの他に、全銀のパラディウムディープカット、キャップの黒いブラックラッカーパラディウムトリム。そして、全金のブラッシュゴールド、サンドブラストパラディウム、ルックオブレザー等々 変わり種もありバリエーション豊富。

 

シェーファーは値段もリーズナブルのため手が出しやすいのも良いですね。

それでは今回はこの辺で。

お読み頂きありがとうございました。