カランダッシュ 849 ボールペンの新旧モデル比較!
皆さんこんにちは。
新しい生活に向けて筆記用具を新調している方も多い時期ではないでしょうか。
このブログではしばしばビジネスに使えるベーシックかつシンプル&リーズナブルなボールペンを紹介することが多いです。
学生時代の筆記具と言えば主にペンシルやメカニカルペンシル(シャープペン)ですが、社会人は業種にもよりますがボールペンやローラーボール、そして万年筆が道具の中心となってきます。
専らPCをたたく仕事でも、よほどで無い限り手書きでボールペンを使うというシーンは出てくるのではないでしょうか。
そんな時、学生時代からの延長で使える筆記具があると非常に心強く安心感があります。
新しい生活に向けてガラッと筆記具を変えるのも面白いですが、使い慣れた筆記具でボールペンに乗り換えというのも選択肢としてありです。
今回の記事ではTwitterの「筆箱紹介」でもしばしば見かける「カランダッシュ 849」シリーズ。
カランダッシュを記事で取り扱うのはブログを立ち上げた当初以来ですが、久々に849ボールペンを掘り下げていきたいと思います。
というのも、最近手にした2本のカランダッシュ849ボールペン。
ネスプレッソのカプセルコーヒーの廃カプセルから造られた、限定の「ネスプレッソ エディション」。
このボールペンのコンセプトの詳しくはメーカーサイトをご覧頂くとして、当記事では最近の849モデルを手にして気付いた「849ボールペン新旧モデルの違い」について書いていきます。
それでは見ていきましょう!
カランダッシュ849ボールペンがお勧めの理由おさらい
まず、私が筆記具にハマりだして間もない頃、手にしたのがド定番の849ボールペン。
色はこれまたベーシックなブルーをチョイスしています。
何故にその時仕事用ボールペンに849を選んだのかということを軽く振り返っていくと…、
①慣れ親しんだ鉛筆形状(6角形)の軸!
②堅牢な一体型金属ボディ!
③ゴリアット芯の書き心地!
④価格がリーズナブル!
という4点が挙げられます。
まず①慣れ親しんだ鉛筆形状(6角形)の軸!
これは最初の記事で鉛筆と比較した通り、6角形は持ちやすい!ということ。
しかも849の表面は厚めのラッカー塗装が施されているため、非常に握り心地が良い。握り心地は「書きやすさ」に直結しているため、ボールペンを扱う上で大切な要素です。
次に、②堅牢な一体型金属ボディ!
こちらも書きやすさ・握りやすさに関係してくるのですが、軸の素材がアルミ合金で程良い重みがあること。加えて、通常のノック式ボールペンのように胴軸とキャップ、もしくは胴軸と口金パーツがネジで部品分けされておらず、1つのパーツでできていること。
金属製で一体型のボディ、すなわち「堅牢」であること。
やっぱりボールペンは落としたりすることもある(特にボールペンを本格的に使い始めた頃というのはよく落とす)のですが、軽量・堅牢なアルミ合金ですので室内落下であれば軸が凹むことすらありません。
これは非常に安心感があります。
続いて、③ゴリアット芯の書き心地!
これも快適な筆記には欠かせない要素。
カランダッシュのゴリアット芯(インク)は非常に滑らかで油性インクによくある書いていて「ダマ」になることがありません。
ちょっとだけ残念な部分として、ゴリアット芯はカランダッシュの独自規格のため汎用性がないのです。
※一部を除いたヨーロッパのメーカーのリフィルには互換性がある
が、、しかし!
これも以前の記事でやりましたが、リフィルアダプター(CD-01)を使えば、ゼブラのカラー芯や三菱ジェットストリームに代表する4C規格のリフィルを849ボールペンに入れて使うことが出来るようになります。
要するに油性ボールペンの書き味が苦手という方も、低粘度インクでさらにサラサラな筆記を楽しめるようになるのです。
④価格がリーズナブル!
これは言わずと知れた価格設定。
ボールペンの通常モデルであれば3300円で買える(ネットならもう少し安い!)のは最大の魅力。
コスパが非常に高いボールペンなのです。
このような複数の利用メリットから、本格的に筆記具にハマるまではこればっかり使っていましたね。
※本格的にボールペンにハマってくると…、その後は言わずもがなです。
ということで、学生時代にカランダッシュのメカニカルペンシルや鉛筆に慣れ親しんだ人には849ボールペンがとてもお勧めというわけです。
カランダッシュ849ボールペンはカラバリが豊富で、必ず自分に合った色を見つけることができるようになっています。(これは断言しても良いくらい限定色含め本当に色の種類が多い)
そしてネットショッピングが当たり前となっている昨今、どのショップにも849ボールペンはラインナップされていて定番カラーから限定カラーまでその種類は多岐にわたるのです。
それに加えて、今は様々なフリマサイトもあるので自らの脚で実店舗を探し歩くこと無く、比較的簡単に廃番品や旧モデルを手にすることが出来ます。(これはサイトを見るタイミングにもよりますが笑)
カランダッシュ849ボールペンもしかり、新モデルと旧モデルがあるようですので、好みに合わせて購入するのが良いでしょう。
それではやっと本題に入りますが、最近入手した849ネスプレッソエディション2種類と旧タイプの849ボールペンを比較してきたいと思います。
新旧のモデルで変わったところ
早速、旧モデルと新モデルで変わったなーと気付いたところを見ていきます。
・クリップの形状
この部分について、正面から見たシルエットは同じですので2本並べないと気付かなかったのですが、明らかに変わった部分です。
左が新タイプ、右が旧タイプのクリップ(正面)です。新タイプの方が旧タイプよりもクリップが長くなっています。
※旧タイプの849は酷使していたためクリップ上の「SWISS MADE」が消えてしまっています
軸にホールドされている部分についてはどちらも同じ形状ですが、違いはクリップ根元。
旧タイプがフラットなのに対して、新タイプは五角形の立体的なクリップトップとなっています。
軸とのデザイン的なまとまりとしては新タイプの方が良いように感じます。
というのも、849自体とてもエッジの効いたデザインとなっているため正面に角の見える新クリップはとても収まりが良いのです。
ちなみに、849のクリップのベース部分であるここの角度を計ってみたところ135°で、八角形の内角と同じ角度となっていました。
流石はカランダッシュ!
どうりでクリップのデザインがしっくりくるわけですね。
続いてクリップを横から見た場合の比較です。
旧タイプは平たんなクリップ形状なのに対して、新タイプは根元が大きく開いたデザインとなっています。
この変更はクリップによるボールペンの抜き差しのし易さに関係していて、新タイプは厚手のコートやジャケットに対しても抜き差ししやすくなっています。
クリップの先にも違いが見られますね。
一方、平たい旧タイプのクリップはワイシャツ等薄手の生地の服に適していると感じます。
このクリップの変更点がいつの時期からなのか…。
849はずっと変わらないデザインだと思い込んでいたこともあり、しばらくの間849については(というかカランダッシュについては)ノーマークだったため詳細は不明ですが、現在も一部のサイトでは旧クリップの在庫も確認できるためここ10年くらいまでの間での変更点かと考えます。
すでに手放してしまったエクリドールはどうだったかな?と思いながらまじまじ見ていたのですが、皆さんの手元の849のクリップは如何ですか?
(確かエクリドールはクリップ先が反っていたような…)
よくよく見比べると「あー」と気付くクリップでしたが、変更点はもう一つあります。
それは、ノックボタンにある「カランダッシュのロゴ」
この変更点はもしかしたら有名かも知れません。
比較写真がこちら。
旧タイプは「CARAN d’ACHE」となっていて「d’」が小文字。
新タイプは「CARAN D’ACHE」となっていて「D’」が大文字。
さらに頭文字の“C”の大きさにも違いがあることが分かります。
また、刻印の深さも新タイプの方が深く、旧タイプは浅くなっています。
(これは個体差である可能性もありますが)
ロゴについてはどちらの方がどう、ということは無いのですが、新モデルの方はよりクッキリとした字体で遠目にもロゴが目立つようになっています。
ロゴと言えばクリップしたのロゴの字体も同じように変更されています。
ノック感が「シュコッ…」と静かで滑らかなのは新旧どちらも同じでした。
以上が新旧モデルで変わった部分です。
通常の849とネスプレッソエディションの比較
続いて簡単に通常の849(旧モデル)と限定モデルのネスプレッソエディションとの比較を行います。
結論から書くと、大きく3つの違いがあり、
①胴軸の仕上げ
②刻印の追加
③ネスプレッソカプセルのリサイクル素材と特別なカラー
の3点です。
①の「胴軸の仕上げ」についてですが、見た目からも分かるとおり胴軸表面の仕上げが異なり、
通常モデルがツヤのあるラッカー塗装なのに対して、ネスプレッソが梨地仕上げとなっています。
見た目はネスプレッソの仕上げの方が個人的に満点に近いのですが、正直握りやすさは通常モデルのラッカー塗装の方が上。
梨地仕上げはサラサラで少し滑りやすいです。
でも見た目が…。
見た目が最高なんですよ。
許しましょう!
②刻印の追加
こちらはクリップと反対側の面に「MADE WITH RECYCLED NESPRESSO CAPSULES」とプリントされています。
「ネスプレッソのカプセルをリサイクルして製造した」ということです。
読んで字の如く、この印はネスプレッソエディションならではのもの。
どうせならプリント刻印ではなく彫り刻印にして欲しかったですが、手元にある旧モデルの「SWISS MADE」のようにいずれ消えてしまわないか気にしつつ使っていきたいと思います。
③ネスプレッソカプセルのリサイクル素材
ネスプレッソのコーヒーカプセルがカランダッシュ849と同じアルミ合金であることから発売された当限定モデル。
それに紛うこと無く、カプセルのリサイクル素材が使われています。
そしてボディカラーはそのカプセルのフレーバーに由来するカラーとなっているのです!
これはネスプレッソを褒めるしかないのですが、とにかくこのカラーが渋くて最高なのです。
▲ネスプレッソエディション2「マスターオリジン インド」
梨地の表面処理とカラーが良くマッチしています。
エディション1(2018年限定)「ダルカン」は深みのある青緑でペトロールに近いカラー。
エディション2(2019年限定)「マスターオリジン インド」はカーキのようなモスグリーンのようなグリーン系のカラー。
どちらも素晴らしい色で、私は特に「ダルカン」がお気に入り。
ペトロールにハマっているというのもありますが…。
定番ボールペンのカランダッシュ849で個性を出す場合、限定モデルを狙うのもひとつの手です。
相変わらずなリフィル交換のし難さ
カランダッシュ849の新旧変わらない点があります。
それはというと、「リフィル交換のし難さ」!
これは初めて849ボールペンを持つ方が陥りやすい症状で、ノックボタンを時計回りに回して外すまでは良いのですが、いざリフィルを入れ替えた後、なかなかノックボタンが戻らない!
慣れていてもなかなか入っていかない事があるので、これは構造上仕方が無いのかなと。
まあ、ゴリアット芯はインクも長持ちですし、頻繁にリフィルを入れ替える必要も無いのでいいんですけどね…。
ここでは、ノックボタンの構造や胴軸内がどのようになっているかを把握することで、「あ、今この状態だからノックボタンが入っていかないのか」とイライラせずに済むようにしていきたいと思います。
それではまず、ノックボタンの構造を見てみましょう。
849シリーズやエクリドールは(確か)共通のノックボタン構造をしています。
指で押す部分は金属製、支柱は真鍮製(?)、そして胴軸との接続部分のネジ切りは樹脂製です。
問題はこのノック機構でもある樹脂製パーツで、触ってみると分かるのですがスコスコと上下に動くようになっています。
849やエクリドールの構造上、胴軸内はリフィルを収納するために空洞になっているだけで、「ノック機構」というのはこのノックボタンが兼ねています。
続いて胴軸側の内部がどうなっているかというと…、
外観で言うところの、ちょうどクリップの付け根の辺りの内部にネジ切りがしてあるのみです。
このネジ切りにノックボタンの白い樹脂が噛み、ノックボタンが本体に固定される仕組みです。
▲キャップの白い部分がなるべく“伸びた状態”で差し込むのがいい
すなわち、ノックボタンの白い樹脂部分が一番降りている状態でなければ胴軸側のネジ切りと噛み合わず、ノックボタンをいくら回しても胴軸内に入っていかないのです。
ノックボタンを素早くセットするコツとしては、軽くノックボタンを胴軸側に押しながらゆっくり回すこと。そうすることで白い樹脂のネジ切りを胴軸側のネジ切りに早く到達させることができるのです。
と、分かっていてもなかなか入っていかない時がありますが、どこの部分とどの部分が結合するのかを理解しておけばイライラせず冷静に対処できるというわけです。
さて、今回はカランダッシュ849ボールペンの新旧を比較してきました。
昔から変わらないデザインではありますが、細かな部分でブラッシュアップされていたことがお分かり頂けたかと思います。
多種多様なカラーバリエーションの軸を安心安定な書き味で楽しむ。
この春はカランダッシュ849ボールペンを使ってみてはいかがでしょうか。
それでは今回はこの辺で。
長い記事になりましたが 最後までお読み頂きありがとうございました。
ディスカッション
コメント一覧
6角形なんだけどなぁ。
前の記事もずっと8角形って書いてるのはなんででしょw
匿名さん
コメントありがとうございます。
読み返してみました。
…本当ですね!
ナチュラルに、間違えています!!
(カヴェコとごっちゃになったのでしょうか…)
ご指摘ありがとうございました。
修正しておきます。