クリスマスギフトに最適な高級ボールペンとは。【カルティエ マスト ドゥ(サントス ドゥ)レビュー】
さて、巷ではそろそろクリスマスツリーが見られるようになり、本格的なクリスマスシーズンに入ったと言って良いでしょう。
皆さんはもう、家族や友人、はたまた恋人へのクリスマスプレゼントはお決まりでしょうか?
家族と楽しむクリスマスと言えばケンタッキーですが、友人や恋人へのクリスマスギフトと言うとなぜかアクセサリー系を思い浮かべてしまいます。(私自身としてはアクセサリーをプレゼントしたことも貰ったこともないですが…)
記念としていつまでも残るという反面、後々残したくないという状況になると 年末あたりに某オークションでよく見かけるようになります。
アクセサリー系のクリスマスギフトと言われて、パッと思い浮かぶのがティファニーやカルティエ等のブランド。
本格的に筆記具を調査する前は、こういったアクセサリーブランドが筆記具を販売しているとは思っていませんでした。
オークションなどの新古市場において、バッグやアクセサリーブランドという認識でボールペンや万年筆をよく見かけるブランドでは、ティファニー、カルティエ、グッチ、ルイ・ヴィトン、エルメスがあります。
ティファニーやグッチはボールペン、カルティエやヴィトンは独自ニブの万年筆もちらほら見かけます。
エルメスは手帳用の小さなボールペン。
不思議とそれを探していなくても検索結果に出てきたりするアクセサリーブランドの筆記具。
今回は、その中から1990年代に販売されていたカルティエのボールペン「マスト ドゥ(deux)カルティエ シルバープレート ゴドロン ボールペン」を見ていきます。
カルティエのマストは様々なバリエーションがありますが、何故か私の手元に集まるのはストライプっぽい物ばかり…笑
「ゴドロン」と呼ばれる表面加工(表面装飾?)はパーカー75プラスヴァンドームの時にも出てきました。
光の屈折で様々な表情を楽しめる、胴軸に対して縦に真っ直ぐ入った深い溝が実にエレガント。
持った時に手を美しく見せるという効果もあるのでは、と思ってしまいます。
サイズは全長126mm(携帯時)、重量27g、胴軸径8mmのコンパクトなサイズ。
女性にも男性にも合わせやすい、シンプルなデザインが使う者を引き立たせるボールペン。
クリスマスギフトにボールペンというのはアクセサリー以上に良いのかもしれません。
ボールペンはアクセサリーよりも日常使いで身につけられ、仕事でもプライベートでも活躍する道具と言えます。
普段筆記具を全然使わないよ~という方も中にはいらっしゃると思いますが、20~30代のサラリーマンには使い勝手的にもデザイン的にも非常にマッチするのではと考えるカルティエのマスト。
バッグと違って“ブランドブランドしてない(ロゴがやたらと主張してこない)”のも嫌みがないという点で良いのではないでしょうか。
▲カルティエ マストⅡとファーバーカステル クラシック スターリングシルバー。
他のメーカーのシルバーな筆記具と合わせて、自分で使い分けたり大切な人とペアで持ったりというのも面白いかも知れません。
シンプルなゴドロンの加工はファーバーカステルのストライプとも相性が良い。
▲カランダッシュ エクリドール アルルカンとカルティエ マストⅡ
シルバープレートの軸と言えばカランダッシュのエクリドール。
エクリドールのシェブロンやアルルカン、リーニェ等とのペアも良い感じ。
マストⅡのリフィル交換はペン先を外して行います。
精密感溢れる金属加工。
対応リフィルはG2タイプ。
と言うことで、パーカーやファーバーカステル、アウロラ、ペリカン等のリフィルと互換性があります。
もちろん大人気の三菱uniジェットストリームリフィル(G2タイプ)とも互換性があり、カルティエの軸でジェットストリームの書き味を楽しむこともできるのです。
海外メーカーのリフィルは中字(M)や細字(F)がメインですが、画数の多い漢字を書くなら極細字(EF)がベスト。ペン先の加工精度も高いため書く時にリフィルの軸がブレることもありません。
個人的にとても感心したのがペン先パーツのOリング。
これが着いているメーカーはそれほど多くなくて、胴軸内の密閉性の向上とリフィル交換の際の操作性向上に役立っています。
続いて、マストⅡのミニマルなデザインを見ていきましょう。
胴軸と天冠のラインは同一でそれを隔てるのがクリップリング。
クリップのラインが非常に美しいボールペン。この辺はさすがアクセサリーブランドと感心します。
このクリップリング付近のデザインは、カルティエアクセサリーのメインラインと言えるリングにインスピレーションされたものもあり、交差するラインが印象的な「トリニティ」や有名な「LOVE」などもあります。
クリップの先はいわゆるおにぎり型。
クリップ自体の“しなり”は少なく、止め心地は硬めで薄手の生地にもしっかりと挟まります。
胴軸に対して平行に走るクリップの裏側には何やら刻印が見えますね。
クリップ裏がかなり汚れていますが、何とか読める範囲。
「MADE IN FRANCE」
その横には謎の刻印。
四角の中に…文字では無さそうですが、汚れもあり何が描かれてあるのか分かりません。
本体の素材は真鍮にシルバープレート。スターリングシルバーのホールマークような刻印でないのは確かで、とすると、デュポンの時のような品質保証の刻印か何かでしょうか。
クリップの先にはお馴染みカルティエのロゴ。
主張し過ぎず、それでいてクリップのデザインとしてもうまくまとまっている上品なロゴ刻印ですね。
胴軸と天冠はゴドロン、クリップは鏡面仕上げのコンビネーション。
ジュエリー的な美しさがありますね。
そして、さらに美しいのが天冠(ペン先繰り出し操作部)。
鏡面に「must de」「シリアルナンバー(6桁)」「Cartier」の刻印。
エッジが効いた金属的なデザイン。
この操作部は胴軸よりも深い溝が彫られており、反射による美しさにプラスしてしっかりとグリップできる操作感の向上にも一役買っています。
回転繰り出しの操作感は少し硬めで、しっかりとした回し心地。
回転角は180°です。
▲カルティエ マストⅡとカランダッシュ エクリドール アンモナイト。
直線的なイメージのあるエクリドールですが、マストⅡゴドロンと並べると丸みを帯びていると感じてしまうほどゴドロンのエッジが効いています。
高級ライターも彷彿とさせる天冠デザインではないでしょうか。
さて、今回はクリスマスギフトにも選べそうな アクセサリーブランドのカルティエから、過去モデルではありますが「マスト ドゥ ゴドロン」のボールペンを見てきました。
クリスマスらしいと言いますか、ジュエリーのように光を反射するエッジの効いたデザインで、かつ、刻印の精度やバランス(配置)も良いエレガントなボールペン。
パーカー、ペリカン、モンブラン他のようなコアな筆記具メーカーは、筆記具にある程度詳しい人でないとピンとこない場合がありますが、アクセサリーでも有名なカルティエであれば聞いたことがあるという人も多いのではと思います。
ブランドとしての知名度だけでなく 筆記具もしっかりと作られている事が分かりますし、何よりG2タイプの芯が使えるためインクについても選択幅が広く、ギフトとして贈っても使ってもらいやすいのではないかと思います。
現行品では「サントス ドゥ カルティエ」がサイズ・デザイン的に後継にあたりますので、大切な人へのギフトに有名ブランドの本格的なボールペンをお考えを方は、ぜひ検討されてみてはいかがでしょう。
それでは今回はこの辺で。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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