【KUM編】鉛筆使い必携!ドイツ製ポケットシャープナー比較
前回に続きドイツ製ポケットシャープナーを見ていきたいと思います。
今回のメーカーはKUM。
【KUM/ロングポイント・ウェッジツイン】
KUMは1919年にドイツで設立さた、精度の高い金属&プラスチックの加工技術でシャープナー等を生産しているメーカーです。
今回レポートするのは、現在主流のプラスチック製シャープナーではなく、少しレトロなマグネシウム製のシャープナー2品。
私はどうしてもこのKUMのロングポイントが欲しくて仕方なく、探し回ったあげくやっと手に入れることができました。今となってはなかなかにレアものですので、どこかで見かけたら購入をおすすめします。
一方、2穴シャープナー・ウェッジツインは今でも現役で買うことができます。しかしこちらもなかなか見つけることができなくて、古びた文房具店のさびれた画材コーナーにてやっと見つけることができました。
なので新品にも関わらずかなりくたびれた外観でのゲットでした。そして翌晩、何気なく楽天のサイトを見ていると普通に同じウェッジツインが売られており、愕然としたのを今でも覚えています。
さて、前置きはこれくらいにしてロングポイントとウェッジツインの外観比較から見ていくことにしましょう。
まずは長さの比較です。
先ほどのDUXしかり通常の金属製ポケットシャープナーの全長が約2.5cmに対して、ロングポイントは約35mmほど長くなっています。これはつまり5mm長く削れることを意味しています。
外観はどちらも薄汚れていますね。これは使用歴がDUXより長いことに由来していますのでご安心ください。
ブレードのMade In Germanyの刻印とKUMのロゴがデザインのアクセントとなっています。
マグネシウム製とあって見た目よりかなり軽量で、重さは約10g。DUXの3分の1以下ですね。
ただ安っぽい感じは微塵もありません。スタイリッシュな銀色+感触もひんやりとしていて確かな満足感です。こちらもDUXと同様に側面が凹凸処理&適度にくぼんでおり、親指と人差し指でつまんだときのフィット感は申し分ありません。
それでは、ロングポイントで鉛筆を削ってみましょう。
当然ですが削りかすが長いです。DUXに比べ削り音が高いような気がします。
本体が軽いので力の入れ加減はDUXより難しいと感じます。
通常のポケットシャープナーで削ったものとの比較。どちらも硬度Fの鉛筆を使用しています。
画像の通り左がロングポイント、右がノーマルです。
長さを測ると5㎜ロングポイントのほうが長く、鋭角に削れています。これによって筆記ポイントが5mm長くなり、書きやすさにつながります。
一般的に、紙と手の間に距離があるほど文字の視認性はアップするため、製図ペンが使いやすいと感じる方にはロングポイントの削り具合いはマッチするのではないでしょうか。
私がロングポイントを手に入れたいと思ったのはまさにこの5㎜差の書きやすさにあります。
次にウェッジツインを見ていきます。
こちらは異なる2種類太さの鉛筆を削ることができる、一粒で二度おいしいシャープナー。左が通常サイズで、右が太軸用。綺麗な円錐穴です。
KUMはマグネシウム製の他に木製の2穴シャープナーも出していて、そちらもなかなかに良いデザイン。いずれ手に入れたいと思っています。
裏を向けてみると、このようにストライプにKUMのロゴ、そしてMADE IN GERMANYの刻印がなんともお洒落ではないですか!
この面を拝むだけでもウェッジツインを買う価値ありです。ちなみに購入した当初はこの面のちょうど真ん中に値札が貼られており、ロゴは文字通りヴェールに包まれていました。
劣化した粘着のねちゃねちゃと格闘した末、出てきたこのロゴにひどく感動したものです。
実際にウェッジツインで鉛筆を削ってみようと思います。
それにしても、こんな中途半端な太さの鉛筆があるのか!と思っていたらありました(笑)
左が通常の太さの鉛筆、右が太軸鉛筆。
ファーバーカステルの111周年限定記念缶についてきた4Bジャンボ鉛筆がピッタリとフィット!今のところこの鉛筆のためだけの穴と言えます。
2穴シャープナーの大きい方の穴ほど遭遇率の高くないジャンボ鉛筆ですが、お持ちの方はぜひ削られてみることをお勧めします。
KUMはマグネシウム製で軽く、値段もリーズナブルで手が出しやすいです。ウェッジツインなどはデスクの引き出しに忍ばせておくと、いざという時に役に立ってくれるはずです。
【おまけ・スタビロ/スワン】
冒頭で軽く触れている+αのシャープナーがこれ。
金属製ではないのですが、おまけレポートとしてスタビロのブランドロゴを模したスワン型シャープナーの登場です。スタビロと言えば独特な形の蛍光マーカー、スタビロ・ボスが有名ですね。
私も蛍光イエローを使っていますが、ボトルが幅広で実に使いやすいです。
さて、そんなスタビロのシャープナーですが、かわいいスワンの形をしています。これはこれでお洒落ですね。
見た目はかわいいですが、実に気持ち良く鉛筆を削ってくれます。
スワンのボディをまじまじと見つめていると…、
実は製造がKUMだということが分かりました。通りでよく削れるわけです。
スワンのボディですが、実際はもう少し濃い赤です。値段もリーズナブルですし、一つデスクに置いておくのも華やかでいいかもしれません。
【まとめ】
さて、今回は様々なポケットシャープナーを比較しました。金属製ポケットシャープナーの魅力は感じていただけたでしょうか。
・鉛筆のぬくもりを指先で感じる、シャープナーの金属の冷たさを感じる
・鉛筆が削れていく音を楽しむ
・芳醇な木の香りを楽しむ
・削りかすを目で見て楽しむ、削った芯の色を楽しむ
鉛筆とシャープナーで五感(味覚以外)を感じることができます。鉛筆を削る動作が好きな方は、削ることがさらに楽しくなることでしょう。
鉛筆を削る動作が面倒だなと思っている方も、シャープナーをひとついつもよりランクの高いものに代えてみると削る作業が楽しみに変わるかもしれません。
この先も増えそうな予感が拭いきれませんが、また新しいものや変わったものを手にしたときはレポートしたいと思います。
それではまた。良い文房具に出会えますことを。
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