壊れたボールペンは自分で修理して使う!【モンブランマイスターシュテュック164のリペアと各年代ごとの特徴】
お気に入りのボールペンが壊れてしまった時、皆さんはどうしていますか?
筆記具は学生・社会人において毎日使うものですので、消耗品と考えるか ずっと使っていく相棒(すなわち一生モノ)と考えるか、意見は分かれるところかと思います。(このブログを読んで頂いている方には後者が多いのかも知れませんが…)
少し前、フリマアプリにてジャンク品のマイスターシュテュックP164ボールペンを入手しました。出品者様によると見た目はまずまず綺麗な品だが、ペンの繰り出しができず使うことができないとのこと。
ジャンク品であれ何であれ、まず確認をするのは正規品かどうか。
その個体はモンブランブティックで買われた物で箱と保証書(シリアルナンバーもペンと一致)付き。見積もりにも出されたらしく修理は可能とのことでしたが、修理代が17000円ほどと高いため出品に至ったそうです。
ただ、画像で見る限りボールペンと言うよりはパーツ構成がペンシル?と思える部分もあり、半信半疑でしたが正規品とあれば部品取りでも何かの役に立つだろうと思いポチリ。
数日後、手元に届いたマイスターシュテュックP164を見て「なるほど」と。
これは部品取りではなくリペアして使える、ということで今回の記事はマイスターシュテュック#164ボールペンのリペアです。
ただ、リペアと言ってもたいそうなことはしておらず、同じく持っていたジャンクパーツを使って直しただけなのですが、その手順を記しておきたいと思います。
それでは直していきましょう!
ジャンクのマイスターシュテュックP164ボールペンの状態
手元に届いたマイスターシュテュックP164ですが、部品構成を見てみると胴軸・キャップ・クリップ・天冠・リフィルと一通り揃っているように思えます。
しかしながらキャップを回しても手応えがなく、繰り出しができない状態。
商品説明にあった通り、回転繰り出し機構に何らかの問題を抱えていそうです。
早速、天冠とクリップを外しキャップを引き抜いて中身を確認すると、こちらも商品説明にあった通りの状態が出てきました。
しかし今までのマイスターシュテュックボールペンとは何かが違います。
回転繰り出しユニットは黒一色の樹脂でできており、天冠を固定するための先は固定されていて回りません。
この状態でまずユニットが機能していない(リフィルを繰り出すための動作ができない)ことが覗えます。
一見、マイスターシュテュックのペンシル#165のような見た目ですが、ペンシルではない(ユニット先端にイレイサーが無い)ことは見ても明らか。やはりボールペン専用ユニットのようです。
黒い樹脂の部分には亀裂が入っており、胴軸と分離できる状態。
黒い樹脂パーツの中を見てみると、回転繰り出しユニットそのものがない(欠落している)ように見えます。そして、繰り出しユニットと胴軸を繋ぐ金属パーツは胴軸と完全にくっついている状態で軽く捻っても外せません。
これは私が今まで見てきたマイスターシュテュック#164の回転繰り出し機構とは違い、現行の繰り出し機構が採用されている個体のようです。(保証書の販売日は2013年11月)
まずはこの固着した回転繰り出しユニットを外すことから始めようと思います。
一世代前の繰り出しユニットを移植
このマイスターシュテュックP164を復活させるためには、繰り出しユニットを移植するしかありません。
そこで、以前に外観ヒビ割れボロボロのマイスターシュテュックをネットから拾い上げたことが生きてきます。外観ボロボロでしたが中身は無傷の回転繰り出しユニット、こんなところで役に立つとは…!
何とかこの破損した回転繰り出しユニットを外し、一世代前ではありますが同じマイスターシュテュック#164の回転繰り出しユニットを移植したい。
その前にお腹もすいてきたので、マクドに持ち込んでハンバーガーでもパクつきながらサクッと作業しようと思い立ちジャンクのボールペン持ってマクドへ。
ハンバーガーを食べ終えて手を洗い、いざ作業を…
と思ったものの、大の大人が持てる握力を振り絞ってもビクともしない胴軸。
1ミリも回らない…。
口の中乾きました。
ハンバーガーの余韻に浸る間もなく家に帰り、この固い回転繰り出しユニットの金属部分を外すために色々試してみます。
まずは両手にゴム手袋(これは固い物を外す時の基本)、それでもダメ。
胴軸に太い輪ゴムを何重にも巻いて、抵抗を最大にしてからゴム手袋の握力マックス捻り!
でもダメ…。
やはり道具を使うしかないと思い、金属部分にガムテープを巻いてゴム手袋をしたままペンチで力任せに捻ったところ、
…やっと外せました!
ガムテープを巻いても金属部分にペンチの傷が入りましたが、ここはもう必要無い部品ですので良しとしましょう。
破損した回転繰り出しユニット(左)と一世代前の回転繰り出しユニット(右)。
プラチナライン(P164)のキャップ内金属部品はシルバーで、通常の#164の部品はゴールド(真鍮)です。
こういう使用中の外観では見えない部分の色合わせにも拘っているモンブランは素敵ですね。
組み立て~仕上げはプラスチック磨きで艶を出す
見出しだけ見るとプラモデルを組み立ててるような感じになってますが、移植した内部ユニットをもとに組み立てて、元の姿に戻す工程です。
まずは一世代前の回転繰り出しユニットを現行のキャップ内部に収めます。
一世代前のユニットと現行のユニットの先端は形状が同じなため、同じキャップ内に収めることができるのですが、90年代以前のキャップとは天冠部分の形状が違うため適合しません。
クリップを収める部分はこのようになっています。
実際はクリップをキャップと天冠で“挟んで固定する”という表現の方が正しいですね。
キャップ内にしっかりと収まりました。
回転繰り出しユニットの先も固定され動作も良好。
胴軸との接続部分はゴールドになりましたがキャップの完成です。
よく見るとネジ切り部分の形状が少しだけ違うことに気付きます。
胴軸を結合したら回転繰り出しのチェック!
弾力のある適度な回転繰り出し動作で芯を出し入れできます。
ペン先がクッと固定される動作も心地よい、これぞマイスターシュテュックですね。
こうして無事にボールペンとしての機能を再度得たP164。
最後に樹脂磨きクロスで念入りに表面を研磨し小傷を滑らかにしていきます。
プレシャスレジンのツヤを蘇らせることも非常に重要です。
2013年前後モデルのマイスターシュテュックP164の特徴
今回手元に来たマイスターシュテュックP164ボールペンの特徴から、マイスターシュテュックの回転繰り出しユニットとクリップの刻印において世代分けができそうです。
モンブランマイスターシュテュック#164の回転繰り出しユニットとクリップリング・クリップ裏刻印の関係を大まかに世代分けすると次のようになります。
クリップの刻印について、シリアルナンバーが付き始めた頃からはクリップリングにはシリアルナンバーが、クリップリングとクリップ裏のどちらかにGERMANY(又はW.-GERMANYもしくはMade in Germany)が刻印されていることが分かります。
回転繰り出しユニットにおいて3種類が確認できますが、厳密にいつの年代を境に変更されたかは不明です。
今回ジャンクで手元に来たマイスターシュテュックP164の仕様を記しておきたいと思います。
(保証書記載の購入日は2013年11月となっていておそらく現行モデル)
キャップリングには「MONTBLANC-MEISTERSTÜCKーPix®ー」の刻印。
Pix®が付くのは近年のモンブランの特徴です。
クリップ裏には「Made in Germany」のエンボス刻印。
※過去記事「偽モンブランを掴まないための記事」の偽モンクリップにも同様の刻印がありましたが、大きく違うところはクリップリングにも「GERMANY」の刻印があったこと。
クリップリングに製造国(GERMANY)、クリップ裏にも製造国(Made in Germany)の二重刻印というのは変ですね。
クリップ裏に製造国刻印があるため、クリップリングには「シリアルナンバー」のみ。
刻印場所はクリップの反対側。
ちなみに一世代前にあたるモンブランマイスターシュテュックシグナムクラシック(ローラーボール)のキャップの刻印は、クリップリングに「GERMANY」「シリアルナンバー」、クリップ裏に「Pix®」となっています。
胴軸内部にはリフィルのブレ防止用の樹脂スペーサー(筒)があります。
これはP164に限らず近年製造のマイスターシュテュック#164共通の仕様。
※キャップ側との接続部分ですが、ピントの加減で胴軸内側のネジ切りが無いように見えています。
ブラック×ゴールドのマイスターシュテュックもいいですが、ブラック×シルバーもまた格好いい。
しかしながら使っていて感じるのは、ボールペンにおいても70年代~90年代にかけてのマイスターシュテュックの方が造りが良いように感じること。
回転繰り出し動作もそうですが、口金から繰り出されるリフィルも少し現行品の方が短いのです。
使いにくいというわけではないですが、ちょっと気になった事でした。
今回はフリマアプリで手に入れたジャンクのマイスターシュテュックP164に、回転繰り出しユニットを移植して復活させる、という記事でした。
前オーナーと一緒に歴戦をくぐり抜けてきたであろう小傷だらけのマイスターシュテュック。
もう一度使うことができて感無量です。自分で直して使うということで愛着もひとしお。
もしも手元に壊れてしまった筆記具がある場合、修理代が高くつくとしまい込む前に一度復活を試みてはいかがでしょう。
やはり筆記具は使ってナンボ。いつかは壊れる時がやってきます。
そんな時も、少しの手間で直せる可能性があるということ、手放す前にちょっと待てと自分で踏みとどまることができれば、相棒との新しい未来が待っているかも知れません。
“破損文具にも愛を”
それでは今回はこの辺で。
最後までお読み頂きありがとうございました。
※iPhone・Androidスマートフォンをお使いの方は、ページ一番下の<アーカイブ>や<カテゴリー>から各記事に飛べますので、そちらもぜひどうぞ!
ディスカッション
コメント一覧
初めまして、マイスターシュテュックを調べる中でこちらのページに辿り着きました。
少し伺いたいことがありコメントさせていただきます。
以前、出張先でお恥ずかしながら酔っ払った際にポケットに入っていたマイスターシュテュック第三世代を洗濯乾燥回してしまいました。
結局、上部の繰り出しユニットがうまく嵌らずキャップからはみ出す形となってしまうのです。
第一世代、第二世代もそれぞれ所有しているのですが、移植を試みてもうまく嵌りません。
そこでよくよく見て見ると、第一、第二と第三世代でキャップの長さが違う(第三世代が若干短い)ことに気付きました。第三世代は1本しか所有しておらず比較検討ができないのですが、洗濯乾燥にかかったせいで縮んでしまったのでしょうか。
もし差し支えなければ第二、第三世代でキャップの長さに違いがあるかご教示いただければ幸いです。
突然のコメントで失礼しました。よろしくお願いいたします。
Komeさん
コメントありがとうございます。
私も昔CROSSのクラシックセンチュリーですが、同じくワイシャツのポケット挿しの洗濯乾燥でダメにしてしまった覚えがあり、妙な親近感を感じております(笑)
→クラシックセンチュリーは胴軸の繰り出しユニットの接着?が外れ全損に…。
さてKomeさんの洗濯された#164ですが、コメントを頂き気になって手元の164を全て(第一世代4本、第二世代2本、第三世代1本)調べたところ、キャップリングの端からクリップ部までの長さがそれぞれ、
第一世代:55㎜(#1641ソリテールも含む)
第二世代:56㎜
第三世代:56㎜
でした。こちらは逆に第一よりも第二と第三の方が1㎜長いです。
私も同じく第三世代は手元に1本しかないため比較ができないのですが、Komeさんの第三世代#164と合致しますでしょうか?
モンブランのプレシャスレジンも言わば一般的な樹脂ですので洗濯後の乾燥の熱で変形した可能性もありますが、その場合は全体的に歪み等がでていてもおかしくないような気がします。
ちなみに、私の手元の第三世代は繰り出しユニットの全長(胴軸側ネジ切りから天冠側ネジ切りまで)が61㎜なのですがいかがでしょう?
また、繰り出しユニット下部の白い樹脂パーツが上にズレていたりはしないでしょうか?→その場合、硬いですがなんとか下に戻せば嵌るようになります。
色々書きましたが補修されるにあたり何かの参考になれば幸いです。
Komeさんご愛用の#164がまたお使いいただける状態になることを願っております。
ご返信頂きありがとうございます。
まさか変形するなど思いもせず、急に嵌らなくなったことが不思議でしょうがなかったのですが、
よく見て見ると、(よく見なくとも)変形していました。
全長も繰り出しユニットは約61mmですが、キャップの全長は55mmでした。
ちなみに私の場合、それぞれ1本ずつしか所有しておりませんが、
第一世代:56mm
第二世代:57mm
第三世代:55mmでしたので、
測り方の違いかもしれませんが、第二世代と第三世代が同一長であるのならば
乾燥機にかかったことにより約2mmも縮んだ事となります。
しばらく放置していたものの、第三世代は記名入りの贈り物だったので、
なんとか復活出来ればと思いましたが、この様子だと修理も不可能そうですね。
残念ですが、諦めるしかなさそうです。
実はこちらの一件でポケット付きのワイシャツは全て処分したのですが(笑)
お高い勉強代となりました。とはいいつつ、こうなってくると悔しくなって
星の王子様モデルにでも手を出そうかななんて考えがついつい出てきます。
tanikeeeen様のブログは写真も多く細かな所まで載せていただいているので
非常に面白く、今後も楽しく拝読させていただきます。
わざわざお調べいただきありがとうございました。
はじめまして
突然のご連絡失礼致します。
マイスタ—シュテック164について調べていたところ、こちらの記事にたどりつきました。
偽物との比較の記事も拝見させていただき、詳しくわかりやすい内容で大変参考になりました。
(おそらく)古いマイスターシュテック164 ブラック/ゴールドを手に入れたため真贋を調べていました。
鑑定ができるわけではないとは重々承知をしておりますが、ここまで詳しく書かれている方が他には見受けられないためご連絡をさせていただきました。
もしホンモノ、コピー品に関してご意見をいただければ幸いです。
刻印や構造を見てみたところこちらの記事の70年代~90年代のものと同じ構造なのですが
繰り出し機構の樹脂が白+アタッチメントが黒でした。
他は
・シリアルナンバー刻印無し(GERMANYのみ)
・pix表記無し
・クリップ裏の刻印無し
・口金から繰り出した状態は現行のものに近いです。(短い)
リフィルを出した状態で全長139mmでした…
リフィルは現行のものに交換されているようです。
こちらの年代で繰り出し機構の樹脂の色が違うものは存在するなど考えられますでしょうか。
他の情報も合わせて本物かどうかなどご意見をいただければ幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
awaw2144さん
はじめまして
コメントありがとうございます。
古めのマイスターシュテュック#164を入手されたとのことで、#164は歴史が長いため様々なバリエーションを見ることができ、非常にワクワクするモデルだと思います。
正式な真贋判定というよりは、私の手元にあるいくつかの#164とawaw2144さんの#164の状態を照合しながら助言できればと思います。
まず、こちらの記事で「真鍮の繰り出し機構+赤い樹脂パーツ+ベージュのアタッチメント」を掲載していますが、その後、何本かのマイスターシュテュック#164を入手し調査したところ、awaw2144さんの手元にあるものと同じパターン「真鍮の繰り出し機構+白い(乳白色)樹脂パーツ+黒のアタッチメント」の内部機構があることを確認しています。
第一世代のパーツの特徴である、
・シリアルナンバー刻印無し(GERMANYのみ)
・pix表記無し
・クリップ裏の刻印無し
も同じです。
実際にすべてのパーツを見比べたわけではないので、ご参考程度に思って頂ければ幸いですが、
私の手元の「白い(乳白色)樹脂パーツ+黒のアタッチメント」個体は、クリップリングの形状に違いがあってリングが薄くエッジも丸めです。
その特徴から、おそらく赤い樹脂パーツ+ベージュアタッチメントのモデルよりも前(第一世代の前期)ロットの個体ではないかと推測します。
(全く同世代の個体差である可能性もゼロではありませんが)
この年代のマイスターシュテュックの偽物は見かけたことがなく、当時、精巧に真似る技術があったとも考えにくいためお手元の#164は本物かと思われます。
あくまで文字の情報のみで、実際にawaw2144さんの#164を見たわけではないため、確度の高い情報として受け取って頂ければと。
私の手元の「白い樹脂パーツ+黒のアタッチメント」個体の写真をXでツイートしましたので、ぜひご確認ください。(下記URLです)
https://x.com/tanikeeeen/status/1829514057793339533?t=qZJD4aYH2w3FJ6CLHDaySw&s=19
第一世代の#164は作りが良いため、ぜひ、そのマイスターシュテュックの歴史とともに大切になさってください。
それでは、引き続き当ブログを楽しんで頂ければ幸いです。
ご返信ありがとうございます。
やはり存在する繰り出し機構なのですね。
わざわざお写真まで挙げていただいて大変参考になりました。
ご教示いただいて安心したと同時に愛着がより沸いてきました。
ご丁寧にありがとうございます。
これを機に、たにけん様の仰るマイスターシュテックは様々なバリエーションが存在するを、機会があれば感じていきたいと思います。
今後ともたにけん様のブログを楽しく拝見させていただきます。
ありがとうございました!
こちらのブログの影響で欲しくなりル・グランを購入してしまいましたw
フリマサイトで購入しましたが、細部のつくりも全て問題なくほぼ間違いなく本物かなと思っております。
私の購入したものは、
クリップリング GERMANY +シリアルナンバー
クリップ裏 Pix
キャップリング Pixなし
という組み合わせでした。
こちらに関してはそういうパターンもあるのかななんて思っております。
ただ、ひとつ疑問なのが天冠のねじがとれないことです。
前所有者様が長年使われたようなのでねじ部分の固着も原因として充分考えられるのですがどれだけ力を加えてもねじがまわりません。
そこでライトで光をあてクリップリングまわりをルーペで確認したところどうもパーツがねじで繋がっているような感じがしない、そもそも取れない仕様なのではという気もしてきています。
特に限定モデルという感じもしないですし偽物とも考えにくく、、。。
ル・グランのサイズだったとしてもボールペンの場合は基本的に天冠のねじはとれて分解できるものなのでしょうか?
Aさん
コメントありがとうございます。
当サイトを読んでル・グランを購入されたとのことで、感無量です!
特徴から、Pix®刻印が付き始めた頃のモデルではないかと推測し、#164の例にもあるように そういった刻印組み合わせもあるかと思います。
ル・グランについては、#164のように天冠を回して天冠を外し、キャップをばらすということは難しくなっています。
(過去に分解の履歴がある個体だとそのままいけるのかもしれませんが…)
というのも、#164と違い、#161(ル・グラン)は回転繰り出し機構側に雄ネジが設けられており、ホワイトスター側は雌ネジということで、#164とは逆の構造となっているからです。
これが外しやすさにどのように影響しているかは謎ですが、ル・グランの場合は、キャップの内部(回転繰り出し機構の中)から細いマイナスネジのような工具を差し込んで内側から外す必要があります。
※ただ、私が持っているPix®以前の個体では、このマイナスネジ工具を使っても外せませんでした。
となると、ル・グランは他の#161ベースの特別生産品のようにネジがメーカーによって接着されている可能性が高いです。
まあ、何か内部に故障を抱えていない限り、分解はリスキーですので分解方法を知っていても無理にやろうとするまではお勧めしません。
まとめると、ル・グランは(最近の個体以外は)「天冠が外せない仕様」とみるのがよいでしょう。
そのため、お手持ちのル・グランは偽物の可能性も低く、かつ 過去に分解された痕跡がない良品と考えます。
以上を踏まえて、愛着を持って使って頂ければと思います。
たにけん様
ご丁寧に返信いただきありがとうございます。
やはりル・グランの場合は難しそうですね。
実はこちらのブログの影響でカランダッシュやパーカー75も集めて大変出費が増えております。。
まさか自分がこれほど筆記具にはまってしまうとは。笑
引き続きブログ楽しませてもらいますね!ありがとうございました。