ボールペン・万年筆・メカニカルペンシルなど、文房具好きの購入記を写真多めで比較レビュー。
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OMAS(オマス)×KRUG(クリュッグ)のコラボ万年筆をリペアして味わう!

皆さんこんばんは。
今回は万年筆リペアの記事となります。
 
ペンシルやボールペンと違って筆記具としての構造が複雑な万年筆。特に吸入式の万年筆などは、使うのはもちろんのことメンテナンスも愉しいもの。
ボールペンやペンシルと比べて保有本数は多くないですが、何かの節目に買いたくなるのが万年筆。
 
最近誕生日を迎えまして、その記念にと毎年 何かしらの万年筆を買っているのですが、今回はずっと気になっていた木軸万年筆(もちろん過去のモデル)をついに手に入れた、というお話です。
某オークションに本当にタイミング良く出品されていたため、ネットの画像を見るからに少し懸念点はあるものの、不具合があったらあったでどうにか直せば良いか…というノリで購入。
 
どういうわけか実用で万年筆を入手する際、何かしらの不具合を抱えているほうが安心して使えるうえ、リペアする際にその万年筆の構造も知れるため、一石二鳥と考えるようになってしまっているのです。
 

 
今回手にした万年筆は、最近ハマっているメーカーのOMAS(オマス)から、2005年に発売されたリミテッドエディションの「KRUG by OMAS」。
 
KRUG(クリュッグ)とは、フランスのシャンパーニュメーカー。
1843年にドイツ出身のヨーゼフ・クリュッグによって創業されました。クリュッグというと一度は飲んでみたい、一本ウン万円から販売される高級シャンパンで有名です。
異なる特徴を持つワインをブレンドすることにより最高品質のシャンパンを作ることが哲学とされており、「グランド・キュヴェ」や「クリュッグ・ロゼ」等の銘柄があります。
 
そんな一流のシャンパンメーカーと万年筆メーカーのオマスがコラボしてできた当モデル。
ボディに使われる素材は、クリュッグで30年あまり使われてきたオークの樽材。
不味いわけがありません。
 
冒頭で触れた、ネットで買うにあたって感じた懸念点。
ボディの木材にインクの滲みが一部見られることから、オマスの万年筆でたまに聞く「首軸か胴軸からのインク漏れ」を持った個体なのではないか、ということ。
 
決して安値でたたき売られていたわけではないのですが、インク漏れ個体だった場合、はたして自分に直すことができるのだろうか…という葛藤の末ポチリ。
 
手元に届いたクリュッグ by オマスは、予想通り首軸からインク漏れがあると思われる個体で、尻栓(インク吸入操作部)も、締まりきらず隙間ができているという愛すべき個体でした。
ペン先が綺麗だったのがせめてもの救い。しかし、大好きなオマスの万年筆、買ったからには快適に使える個体にしなければ!
 
ということで、今回はオマスのリミテッドエディション「KRUG(クリュッグ)」を、リペアと共にレポートしていきたいと思います。
長い記事になりますがどうぞお付き合い頂ければと。
 

 

 

 

まずは分解!インク漏れする首軸の修繕

まずは、手元に届いたオマスのクリュッグ(呼び方がややこしい)の問題点を洗い出してみます。
 

 
大きくは下記の3点。
 
①首軸からのインク漏れ
②尻軸が締まりきらない(2mmほど隙間が開いてしまう)
③木材のインク汚れ(首軸インク漏れに伴うキャップ内のインク汚れ移り)
 
と、なかなかの病状をお抱え。
手元に万年筆が到着して 症状確認後すぐに分解・リペアに取りかかったため、一部ビフォーの写真を撮り忘れてしまいましたが、なるべく詳細にレポートしていければと思います。
 

 
①のインク漏れについて、この矢印部分から発生していました。
この万年筆を入手するまでは、ネジ切り前後の金属パーツは一体型で、木軸と金属素材の間がパーツの境だとばかり思っていました。
 
構造的に何故ここでパーツを分けたのか謎ですが、ここを直すことで少なくとも①と③の問題は解決します。
取り外しにあたっては、御用達のパワーグローブ(普通のビニール手袋)を装備して捻ると簡単に外れました。
 

 
ついでに尻軸も外しておきましょう。
首軸を外した後に尻軸を外せる構造となっており、尻軸をインク排出方向に回し続けて尻栓を外し、あとは尻軸方向から割り箸などの細長いものを突っ込んで、首軸側からピストンロッドを取り出します。
 
②の尻軸が締まりきらない原因として、尻栓(木材部分)の接着が劣化で外れかかっていた事から発生していました。
尻栓も黒い樹脂部分と木材のハンドル部分をバラしておきます。
(この部分も接着が劣化しており、力ずくで引き抜いたらすぐに外れました)
 

 
分解後のパーツ一覧がこちら。
キャップ、首軸、ピストンロッド、胴軸、尻軸、尻軸(ハンドル部分)の6つにバラせました。
全てを分解する前に万年筆内のインクの残りはしっかりと出しておきましょう。
 
不覚にも一番の問題点である首軸の金属パーツを外した写真を接着前に撮り忘れましたので、図解を含め解説していきたいと思います。
 

 
まずは胴軸との接続部分がどうなっているか見てみます。
首軸内は、写真のようにペン芯とそれを収めるソケットで構成されているのは他の吸入式万年筆と同じ。
 
オマスの良いところとして、ペン芯の素材にインクとの親和性が高い「エボナイト」が使われている点。
1990年代あたりまでの「コストを惜しまず道具を作る!」という考え方をしっかりと受け継いでいるところに最高の万年筆を作りたいという拘りが垣間見えます。
 
写真では分かり難いですが、ソケットのさらに外側を金属パーツが覆っており、この構造がインク漏れを引き起こす引き金となっていました。
 

 
首軸の金属部分は、パワーグローブで首軸を胴軸から外す際に一緒に捻り外れています。
もともとこの部分は外れる予定ではなかったパーツだと思われますが、金属パーツの内側を見るとインクを纏った接着剤らしき薄い膜が劣化してポロポロと剥がれる状態。
 
ソケットと金属パーツの間に隙間があることで、ペン先からインクを吸入した際にインクが入り込み、結果丁度グリップする部分(金属パーツの継ぎ目)からインクが漏れ出していました。
 
そこで、図の案1のOリング設置か、案2の金属パーツ接着かどちらかを施すというプランを立てます。
 
Oリングは内径7mm、外径9mm、ゴム幅1mmのものが使えます。
しかしながら この対処を行った場合でも、胴軸側からのインク侵入は防げるものの、首軸側からのインク侵入を食い止める決定打にはならなかったため、案2の接着を採用。
 

 
今回(というかいつも)の修理に使う道具の紹介からさせて下さい。
定番のマステとワセリン、左上のオレンジオイルは木軸部分のメンテ用、インク質に塗布するシリコンスプレー、割り箸と爪楊枝、そしてボンドは木工用ボンド!
 
ここで今回、瞬間接着剤ではなく「木工用ボンド」を使う理由は、その独特な性質を利用してのこと。
木工用ボンドは粘度が高く、乾燥後は半透明のゴムような性質となり弾力性が出ることから 衝撃や捻りに強いという特徴があります。
 
また水性ボンドは、水やお湯や熱で接着力が落ちるため接着後完全に硬化する24時間以内であれば、ある程度融通が利くという利点があります。
 

 
首軸金属パーツの内側に薄めに木工用ボンドを塗って乾かし、ゴム質にしてからソケットに嵌め込んでいきます。
金属パーツはペン先側から差し込み、胴軸側に押し下げます。固くて押し込めない場合はお湯につけることで容易に動かすことが可能。
筆記具の修理に木工用ボンドはお勧めです。
 

 
ちなみにソケットも二重構造になっており、内側のソケットはペン先の取り外し専用工具を矢印の穴に差し込んで取り外し可能です。
(私はペン先を付けたまま作業しましたが、ペン先は外した方が作業しやすいかと思います)
 
こういった作業を行う場合は、マスキングテープをペン先(特にペンポイント)に巻き、作業中の万一の落下に備えましょう。
 

 
この作業で首軸の金属パーツとソケットの間は埋まり、インク吸入時にネジ切り側の方向にインクが浸入しなくなりました。
これで首軸のリペアは完了です。
 
続いてはピストン吸入機構の修理とメンテナンスです。
 

 

ピストン機構の修理と外観メンテナンス

さて、続いては尻軸含めピストン吸入機構の修理と軸のメンテナンスを行っていきます。
 

 
尻軸の吸入機構(ピストンロッド装着)の全容はこのような感じ。
吸入機構自体はプラスチック製で軽量。首軸側の素材がシルバー925のため、ここまで金属にすると重量が増えすぎるという判断でしょうか。
 

 
このインク吸入時のハンドルの役割を持つ木材パーツがスポスポと外れてしまうため、まずはこのパーツの接着から行います。
 
このクリュッグのオーク樽から作られた木材部分の厚みやデザイン、最高です。
あとで外観はレポートしますが、尻軸側のシルバー925パーツを取り付ける用のプラスネジが見えます。
 

 
首軸と同じく尻軸の接着にも「木工用ボンド」を使っていきます。
このプラパーツと木材パーツの隙間はほとんど無いため、薄くボンドを塗っていきます。
こういう作業は爪楊枝が向いていますね。
 

 
今回は乾く前に差し込みました。
余分なボンドはこのようにはみ出てきますが、通常の接着剤と違って乾燥途中段階で簡単に剥がせるのが木工用ボンドの強み。
 
ある程度乾くまで、紅茶でも飲みながら小一時間待ちます。
 

 
ある程度乾いたら、はみ出たボンドは爪楊枝でこし取るように剥がしていきます。
いやー、万能です木工用ボンド。
 
この部分はインク吸入操作の際に捻りの力がかかるのですが、ゴム質が圧着されているためびくともしません。
 

 
改めて、胴軸にピストンロッドと尻軸をセットしていくわけですが、ここはインク吸入量にも関わる重要なセクションのためミスは許されません。
ピストンが下りたとき、そしてピストンを上げたときに中でどのような動きになるのかシミュレーションしておく必要があります。
 
手順としては、
 
①尻軸を一定の位置までねじ込む
②インク室内にシリコンスプレーを塗布、ピストンロッドにワセリン(グリス)を塗布
③胴軸内にピストンロッドを(最下げ位置まで)入れ、尻軸を捻ってピストンロッドを上げていく
 

 
①の尻軸をねじ込む位置は、インク吸入時にピストンが一番下りた状態と同じ位置。
インクを最大まで吸える位置を計算して、胴軸内にピストンロッドを戻します。
 

 
②③の手順において ピストンロッドを胴軸に戻す際、ピストンロッドの溝と胴軸内のレールを合わせて差し込みます。(というか、溝とレールが合わないと差し込めない)
 
あとは、尻軸を回し締めてピストンロッドを上げていくのみ。
 

 
これで万年筆としての機能が快適に使えるようになりました。
オマスのクリュッグはネットの情報が少ないうえ、インク吸入機構が「ボタン式」などと書かれていることもあって混乱しましたが、実際は通常のピストン吸入式でした。
 

 
さて、最後の仕上げはキャップと胴軸の一部についたインク汚れ(インクの滲み)の緩和。
今の段階でもそこまで気になる程ではないですが、少しインク滲みを薄くしていきましょう。
 

 
キャップの問題箇所拡大。
首軸から漏れ出したインクがキャップ内側(木材の内側にプラスチックの内芯、さらにペン先をカバーするインナーキャップあり)の隙間に入り込み、キャップのパーツの内側から滲み出ている状態。
 
個人的にはそこまで気になりませんが、この樽材は水に強いオークであること。
また、無垢材であることを利用して、中性洗剤浸け込みでインク後の除去を狙っていきたいと思います。
 

 
ガラスのコップに中性洗剤(我が家はレモンの香りが爽やかなJOY)を入れ、水で適度に薄めます。
その中にインク滲み箇所が浸るように置き、40分~1時間ほど放置。時間は様子を見ながら適当です。
 

 
インク汚れが薄くなってきたなと感じたら引き上げ、すぐに軽く水洗い&ティッシュで水分を拭き、さらにドライヤーで乾燥。(塗れたまま放置すると内側からまたインクが滲み出てくる)
 
インク汚れも少し馴染んだかと思います。
まあ、普段使いの万年筆なのでこれくらいでいいでしょう。
※この中性洗剤を使った方法は、オークやチークの無垢材以外は行わない方が無難です。他の木材でされる場合は自己責任でお願いします。
 

 
いくら水に強い性質とは言え、木軸が塗れて乾くと表面が白っぽくカサカサになることも。
そんなときには木材用のメンテオイルが最適。
 
私はもともとギターのメンテ用として使っている「オレンジオイル」を愛用しています。
ほのかに香るオレンジの香りがとても爽やかで、オイルもしっかりと染みこんでくれます。
 

 
ティッシュに適量を取り、トントンと表面にオイルを馴染ませるように塗布します。
保湿できるうえ、香りもいい。控えめに言って最高のメンテオイルです。
 

 
これで全てのリペアが完了しました。
あとはオマス クリュッグを存分に味わうのみ。
 
次の項ではクリュッグのスペックやサイズ感を比較をもとに見ていきます。
 

 

KRUG by OMASのデザインとサイズ感

クリュッグが直ったところで、デザインのポイントを見ていきます。
 

 
クリップに彫られている柄は葡萄の蔓と葉。
全景はワイン樽を縦に引き延ばしたようなベスト型のシルエットとなっており、木軸部分はクリュッグで実際に使われていたワイン樽のオーク。
 
全体としてデザインのコンセプトがうまくまとまっています。
 

 
天冠にはクリュッグのクレスト。
この部分もシルバー925のため、一部黒く硫化しています。
 
紋章は盾の中に葡萄(左)と頭文字の「K」。王冠を被った獅子?の両側には葡萄の蔦と葉が飾られています。盾が使われている紋章は、筆記具メーカーだとファーバーカステルが思い浮かびますね。
歴史のある家紋です。
 

 
尻軸側には「OMAS」「ITALY」とともにシリアルナンバーの刻印。
843本限定の数字はクリュッグ創業年の1843年から取られています。この部分もシルバー925のため、激しめの硫化が…。
 

 
首軸と胴軸の間にはシルバー925の刻印が。
「☆ 144 BO」はボローニャの検査所で144番目に銀細工の認可登録を受けた工房(つまりOMAS)が製造した、ということになります。
首軸がシルバー925。個人的にはここが一番ポイント高し、です。
 
さて、ここからはオマス クリュッグのサイズ感を見ていきましょう。
 
オマスというと、以前レポートしたアルテイタリアーナのパラゴンのような大型の軸と、さらに大きなエクストララージサイズの万年筆、そしてミロードのような中型軸の万年筆というように、大きく3種類に分けられます。
 
それではリミテッドエディションであるクリュッグのサイズはどうでしょうか。
他のメーカーの代表的な万年筆と並べてみましょう。
 

 
左から、プラチナ万年筆「出雲」、モンブラン「マイスターシュテュック#149」、オマス「クリュッグ」、オマス「アルテイタリアーナ パラゴン」、スティピュラ「アメリゴ・ヴェスプッチ」。
 
携帯時の全長はほぼモンブランの149と同じで、同じオマスのパラゴンサイズより少し小さめとなります。
この中でも特に大きいのが、プラチナの出雲。モンブラン149サイズでも十分大きいのですが、さらに大型の万年筆となっています。
 
スティピュラのアメリゴ・ヴェスプッチは、こちらも特別生産品でチーク材がボディに使われています。
クリュッグと共に水に強く家具や建材としても人気の両素材。これが万年筆でも愉しめるのですからたまりません。
 
私が大型万年筆を好きな理由は、単に太軸が握りやすくて好きということ以外に、書く(描く)という行為自体をゆっくり味わえるようになるからです。
仕事ではせかせかとペンを走らせてしまいますが、大きな筆記具(特に万年筆)にインクを入れ、ゆったりと考えをまとめたり、スケッチしたり、書写をしたりと、「書く(描く)」という動作に、よりフォーカスできるような気がするのです。
 

 
ペン先のサイズや形状もそれぞれで個性があります。
この中ではモンブランの#149がもっとも大きなニブを保有。クリュッグのニブサイズは他の三本とほぼ同等で、同じオマスのパラゴンよりは少し小さめ。
 
クリュッグの書き味は、後でも書きますが柔らかめでアルテイタリアーナのパラゴンよりよくしなります。
 

 
オマス クリュッグのスペックは、
 
全長(携帯時):144mm
全長(筆記時):133mm
重量:約37g
軸径:15mm
グリップ部:12mm
 
金属(シルバー925)の首軸、最近私がハマる万年筆のキーワードの一つでもあります。
35g超えの重量は、ずしりと手応えがあり筆記時の安定感も◎。
 
最後の項ではオマスの書き味について書いていきます。
 

 

やっぱりオマスのペン先は最高である

いきなり確信に迫ったサブタイトルですが、オマスのペンは自分に合っているなとつくづく感じるのです。
 

 
美しいニブデザイン。
クリュッグの頭文字「K」のバイカラーがシンプルでいて高貴な印象。たまりません。
その他の情報は、「OMAS」「18K-750」「M(中字)」。
 
すでに愛用しているオマスのアルテイタリアーナ パラゴンは同じ18金で字幅がF(細字)。
パラゴンのニブがコシのある書き味なのに対して、クリュッグはニブ自体と紙面へのタッチも柔らかめでまた違った個性を感じます。
まさに、グラスの底から昇るシャンパンの滑らかな気泡のようではないですか。
 

 
ペンポイントの形状が大きく影響していると思われますが、形を見ても素晴らしいペン先。
美しすぎるペンポイント。
 

 
そして、インクをペン先に十分に供給してくれるエボナイト製のペン芯。
オマスと言えばこの形のエボナイトペン芯なのですよ。
 
現代のペン芯は厚めの傾向ですが、このクラシカルな薄めのペン芯も柔らかな紙面へのタッチに一役買っていそうです。
 

 
パイロット色彩雫の「山葡萄」を入れてみました。
やはりクリュッグコラボの万年筆ですので、まずは葡萄色を吸って頂かないと…!
 
という安直な理由で山葡萄を吸わせてみたのですが、パイロットの色彩雫はインクの粘度が低いため少し字幅が太くなるようです。
※字幅が太くなると言っても、オマス万年筆の字幅は日本の万年筆のように表記より細めの字を出しますので、ヨーロッパのM(中字)そのままの字幅という感覚
 

 
続いてビスコンティのレッドを入れてみました。
このインク、久々に使ったのですがやっぱり良いですね。書き出しはルビーのような鮮やかな赤、刻が経つにつれて枯れた色合いに変化していきます。
 
粘度もオマスに合っているように思います。字幅Mでも、MとFの中間ような細めの字幅。
しばらくはこのワインのようなインクでクリュッグを使ってみましょう。
(シャンパンのようなインク、ではないのが何ともですが…!)
 

 
さて、今回は誕生日記念で購入したオマスのリミテッドエディション「KRUG(クリュッグ)」をリペアしつつレポートしました。
 
ネットにも情報が少ないため、クリュッグをお使いで軸の調子が悪いよ、という方はぜひともご参考に。
(何人いるんだよ、という話ですが…)
 
シンプルなシルエットでありながらコンセプトに沿った趣向を凝らしたデザイン、万年筆として備わっていてほしい機能(ピストン吸入機構)やペン先が乾きにくいキャップの精度、使われている素材の良さもさることながら、オマスの万年筆はやっぱり書きやすい、というか自分のフィーリングに合っているように思います。
 
一番の魅力は何より弾力のあるペン先。
これを体験せずしてイタリア軸を語るなかれ、と言っても過言ではないです。
 
次にオマスの万年筆を手にするのはいつになることか。
その時はまた愛情を込めてレポートしたいと思います。
 
それでは今回はこの辺で。
長い記事になりましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

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