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簡単墨入れ復元で新たな年へ!年末年始は一年間お世話になった筆記具のメンテナンス

2024年10月1日

皆さんこんばんは。
 
2022年も残りわずかとなりました。
今年も色々な筆記具を試し、また自分の理想の筆記具探しの終着に一歩近づけたように思います。
 
振り返るとヴィンテージやアンティークの筆記具との出合いが多かったように感じる2022年。
オノトやPixペンシルなど、80年~100年前の万年筆やメカニカルペンシルが現役で使えることに感動を隠せません。
 
我々が使っているペンもメンテナンスを続けて、大切に使い続けることで文字通り孫の代まで使える道具となります。
 
ということで、2022年最後の記事は「筆記具を労り、さらに愛着が湧くものに」をテーマに書いていきたいと思います。
 

 
さて、皆さんは一年間お世話になった筆記具のメンテナンスはお済みでしょうか?
筆記具は毎日使う道具。
 
メンテナンスと言うと仰々しくなりますが、柔らかい布で軸を拭いたり ブラシで表面の誇りを掃除したりと、誰でも簡単に行えるものです。
 
スターリングシルバーの筆記具を銀磨きクロスなどで入念に磨くのも良いですね。
 
今回は、私が主に仕事で使っている「LAMY 2000」とモンブランのボールペン・ペンシルを例に、メンテナンスをしていきたいと思います。
 

 

まずはLAMY 2000。
 

 
仕事ではブラックウッドのボールペンを軸に、勉強用にメカニカルペンシルを。
他にはモンブランのドネーションペンとカランダッシュのRNX.316を常用しています。
 
美しいヘアライン加工の同軸を持つLAMY 2000。
ヘアラインに沿ってブラシで丁寧にホコリを除去していきます。
 

 
使っているのはLeicaの熊野筆メンテナンスブラシ。
これも今年買いましたが、毛にコシがありとても快適にホコリを掻き出すことができます。
 
特にクリップと同軸の間やノックキャップ周りは丁寧に行いたいところ。
 

 
忘れがちなのが、キャップ下に装備された消しゴムの交換。
新年を迎えるに辺り、消しゴムも心機一転新しいものに交換しましょう。
 
ここの消しゴムは全てのメカニカルペンシルに言えますが、いざという時に出番が来る、言わば「最後の砦」的な立ち位置と認識しています。
 

 
3個入り440円(税込)で購入可能。(ヨドバシで購入)
LAMYの換え消しゴムは 立派なケース入りで、芯詰まりを解消できる針金付き。
 

 
今回新年を迎えるにあたり消しゴム交換をしていますが、LAMY 2000の消しゴムは金属の爪、針金、消しゴムの3つで構成されており、減った消しゴムは出して爪で固定することで最後まで使えるようになっています。
(針金を抜いて使うことも可能)
 

 

続いては各部を掃除してきます。
ボールペンの方はペン先が外れるのみですが、メカニカルペンシルは簡単に分解することが出来ます。
 

 
写真の奥がメカニカルペンシル、手前がボールペン(ブラックウッド)。
 
メカニカルペンシルはノックキャップを外し、ペン先から5cmほどのところにあるつなぎ目を捻って外すと、キャップ・同軸・内部機構に三分できます。
(LAMY 2000の本当につなぎ目が目立たないデザインは毎回感心しますね)
 

 
ノック部の内側などは特にホコリが溜まりやすい部分。
入念に綿棒でホコリや汚れを取り除きます。
 

 
綺麗になりました!
来年もよろしくLAMY 2000。
 
LAMY 2000はビジネス用途に特にお勧めで、私自身も予備を含めて数本所有しています。
仕事用に何か良い筆記具をお探しの方は、ぜひ使ってみてはいかがでしょう。
 

 

次は、モンブランの作家シリーズ「ボルテール」のボールペンとヴィンテージのPix L71 ペンシルの墨入れを行っていきましょう。
 
墨入れとは刻印を鮮やかに際立たせる手法で、古い筆記具だともともと入っている墨入れが消えてしまっているものや、汚れで刻印の溝が埋まってしまっているものなどが散見されます。
 

 
手元の2本についてもボルテールの刻印には経年の汚れが、Pix L71の方は墨入れ自体が消えてしまっています。
 
もともとはボルテールのサインにはゴールドの墨入れ(MONTBLANCのロゴはスミイレ無し)が、Pix L71のロゴには白の墨入れが入っていたはず…。
 
黒い刻印(スミイレ無し)も渋いですが、できればこちらも元の姿に復元したいと思います。
 

 
墨入れに最適なのが巷でも噂の「クレヨン」。
今回はお手軽に墨入れできる素材として「ぺんてる」の水性クレヨンを使っていきましょう。
 
クレヨンには油性と水性があり、水性は塗ったあとのはみ出し処理がし易いという反面、油性ほどの保持力がないためウエットティッシュなどの軸メンテには弱いという部分があります。
 
油性は水を弾くため長い期間の墨入れ効果が期待できますが、はみ出た部分の処理が水性に比べて手間がかかること、粘り強い効果故に汚れが付着すると色が汚れで黒ずみやすいという点があります。
 
ということで、今回は手軽さとはみ出し処理のし易さから水性クレヨンをチョイス。
 

 
まずは下処理として、刻印の溝を爪楊枝や綿棒を使って綺麗にしていきます。
ここに汚れが溜まっていると綺麗に墨入れができません。
 

 
Pix L71には白のクレヨン。
発色も良く信頼できるクレヨンです。
 

 
早速、刻印の部分に塗り塗りしていきます。
塗りのポイントは刻印の溝にしっかりとクレヨンが入っているか、確認しながら行うこと。
 
Pix L71はエボナイトボディに焼き印のような処理のため溝が深く、墨入れが入りやすいのが特徴。
 

 
溝にしっかりとクレヨンが乗っている事を確認したら、乾いたティッシュでサッと拭っていきます。
この手軽さが水性クレヨンの良いところ。
 

 
このようにクッキリと白い墨入れが入りました。
エボナイトボディに白い刻印が映えます。
 
L71の発売当時にはこのように白くて美しい刻印が乗っていたことでしょう。
ううむ、美しい!
 

 
元々トップのゴールドの飾り刻印部分が一部凹んでいたり、クリップが曲がっていたりエボナイトが変色していたりと、様々な問題を抱えていた手元のPix L71。
 
ゴールドの飾り刻印部分は分解して内側から叩くことで修繕。
クリップも同様に直して、元の姿に戻りつつあります。
 
そして、今回の墨入れ復元で愛着がさらに増したPix L71。
これは一生モノとして使い続けたい一本です。
 

 


 
もう1本のボルテールにはゴールドの墨入れを行っていきます。
こちらは溝に汚れが付着していたため、爪楊枝で入念に汚れを除去しました。
刻印の中にオリジナルのゴールドの墨入れが少し残っているのが分かります。
 

 
先ほどと同じく、ゴールドのクレヨンを塗り塗りしていきましょう。
この作業だけでクレヨンを使い切るには何年とかかるわけですし、確実に溝にクレヨンが乗るように豪快にたっぷりと使いましょう。
 

 
サッとティッシュではみ出た部分を拭って完成です。
ブラックのプレシャスレジンに映えるゴールドのサイン。
堪りませんな!
 

 
2本のペンの墨入れが完了しました。
 
黒いボディに刻印が映えますね。
お手軽に墨入れ復元を行えるクレヨン。水性を使うか油性を使うかは軸の形状や素材によって換えてみるのも良いかと思います。
 

 

さて、今回はいつもお世話になっている筆記具の簡易メンテナンスと簡単に行える墨入れを行いました。
眼鏡ふきなどの柔らかい布で軸の表面を優しく拭い、ブラシでホコリを除去するだけでも綺麗になりますし、メカニカルペンシルでも簡単な構造のものは、分解することで内部ともども綺麗にすることができます。
 
毎日使う相棒だからこそ、ベストな状態で使い続けたいものです。
 
そして、墨入れによる刻印の修繕は愛着も増しますのでお勧めです。
身近にあるクレヨンでできるというのもポイント高し。
 
筆記具メンテナンスで新しい年を迎え、心機一転清々しい気持ちで仕事や勉強に向かいたいものです。
 
それでは今回はこの辺で。
 
今年も一年間当ブログサイトをご愛読下さり、ありがとうございました。
皆さんが読んで頂き、コメントを下さることでモチベーション高く続けることができました。
本当に感謝しています。
 
2023年も魅力的な記事が書けるように、私自身も筆記具との出合いを楽しみながらレポートできればと思います。
また来年お会いしましょう。

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