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アウロラ オプティマ 998 ボールペン比較

2021年9月11日

こんにちは。

日常生活のなかで「目標をたてて遂行に向かう」ということはよくあることです。仕事ではもちろんですが、プライベートにおいても目標は大切だと感じます。無論、私の筆記具道楽にも目標があるわけで、今回、その目標が半分達成できたかな?というボールペンを入手しましたのでレポートしていきたいと思います。

 

 

そのボールペンとは、アウロラ オプティマ 998。イタリアらしい華やかなボールペンで、握っているときの気持ちの高揚、満足感がいままで使ってきたボールペンの比ではないです。

「こんな美しい筆記具があったとは!!」

というのが第一印象です。いやー、ほんとに美しい筆記具です。手元にはアウロラのペンが万年筆を含めて3本あるので、この3本を比較しながら見ていきます。そして、同じティアドロップ型のクリップを持つあの筆記具とも比較。

アウロラの筆記具をお考えの方のご参考になればと思います。

 

 

 

 

【オプティマ998の外観・スペック】

 

まず目を引く美しいアウロロイドの軸。遠くから見ても一発でアウロラのオプティマであることが分かってしまうインパクト大の外観です。

 

 

アウロロイドとはアウロラが開発した、セルロイドの独特な匂いや耐久性面の欠点を補った独自の素材です。アウロロイドのブロックから一本一本職人によって削り磨かれ形成されたその軸は、もはや芸術作品。マーブル模様が作り出す唯一無二の柄が持つ喜びを増幅させています。分類としてはレジンと同じように合成樹脂なのですが、「アウロロイド」と聞くとなんだかすごい素材に思えてしまうのが不思議なところです。

 

「オプティマ」とは「最高級の」という意味らしいです。モンブランの「マイスターシュテュック=傑作」や、ペリカンの「スーベレーン=すぐれもの」といい外国語の名前はサマになりますね。しかも名前が自信に満ちています。日本のペンで「最高級」なんて名前のペンがあったら、いったいどうしたんだ!となってしまいますね。

これはまた日本の文化とは違う部分なのでなんとも言えませんが 笑

 

 

オプティマのボールペンを手に持ってみたファーストインプレッションとしては、意外と小さい!でした。万年筆のオプティマがどうも太軸っぽいという感覚があったので、あれ意外と小さいな、と。

ちょっと他のペンと一緒に並べてみましょう。

 

 

左からモンブラン マイスターシュテュッククラシック、アウロラ オプティマ、ペリカンK200です。モンブランのクラシックは持っている方も多いと思うので比較してもらいやすいかと思います。ペリカンのK200K400と同じサイズです。(ペリカンだけノック式ですいません…。K600を買ったら再度比較します!)

こう比べてもオプティマの「意外と小さい感」は感じてもらえるのではないでしょうか?

 

 

しかし、なんだしょんぼりという小ささ(長さ)ではないのがオプティマ。キャップ部分の太さ、クリップの形状、キャップリングの幅と装飾、ペン先のデザイン、これらのバランスが実によくできており、アウロロイドのマーブルの輝きと相まって所有感を存分に満たしてくれるのです。

 

 

【美しいマーブルレジンの胴軸】

 

先ほども触れましたが、アウロロイドの胴軸について詳細を見ていきます。見れば見るほど美しい軸です。マーブルといっても色々ですが、オプティマのマーブル模様はベースとなる濃いマーブルの軸に、淡いマーブルのかけらが閉じ込められているという表現がぴったりかもしれません。

手元の個体はベースの紺色の割合が多く、全体的に落ち着いた印象を与えています。淡いマーブルブルーの割合が多い個体だと、また違った印象になります。同じものが二つとない、マーブル軸の面白さでもありますね。

 

カラーラインナップはブルーの他に、ロッソ(赤)、グリーン、ブラックパール、バーガンディがあります。ロッソとバーガンディの違いは、ロッソが明るめの赤でバーガンディが赤ワインのような深い赤。ブルーとブラックパールにはトリムがシルバーのものもラインナップされています。ブラックパールもマーブル軸としては珍しい柄のため気になりますね。というか、すべての色の軸を揃えたいくらいどれも美しいのです!(カラーラインナップの詳しくはアウロラのHPで)

ちなみに万年筆のオプティマは胴軸に旧社名が刻印されていますが、ボールペンには刻印はなくプレーンな軸となっています。個人的にはボールペンにも刻印を入れて欲しかった。

 

 

不思議なことにアウロロイドといいプレシャスレジンといい、表面が艶やかに磨き抜かれているにもかかわらず、手に握ったときに一切滑らないのです。何か特殊な配合をしているのでしょう。この辺が一般的なプラスチックやレジンの筆記具との違いでしょうか。見た目の美しさだけでなく、筆記時のバランスの良さもオプティマの売りです。

軸の長さをエントリーモデルのイプシロンと見比べてみます。

 

 

全体の長さは130mm(リフィル収納時)。同じアウロラのボールペンであるイプシロンと比べてもその差は約8mmです。軸全体を比べても、この8mmの差は天冠の形状の差だけでなく、キャップと胴軸のバランスから見てもオプティマはイプシロンよりも短めに作ってあることが分かります。

 

 

筆記時の重心はイプシロンよりオプティマの方がフロントよりに調整されているようで、これによりオプティマの書き心地のいい筆記バランスが生まれていると言えます。重心はちょうどキャップと胴軸の間くらいです。

 

 

【クリップが特徴的なキャップを比較】

 

全体のバランスの良さに一役買っているキャップ。オプティマのデザインの特徴であるキャップには2つのポイントがあります。

 

 

・ポイント1:クリップ

オプティマを語るうえでこのクリップ形状は外せないでしょう。

 

 

キャップトップからなめらかに湾曲しながらキャップリングへと伸びるティアドロップ形のクリップ。横から見るとその優美さがひときわ目立ちますね。

アウロラのエントリーモデルであるイプシロンとクリップ形状を比較してみます。

 

左からオプティマ、イプシロン(ボールペン)、イプシロン(万年筆)。

こう見ると同じイプシロンでも、万年筆とボールペンでクリップ形状が違うことが分かります。ボールペンのキャップトップはどちらも黒い樹脂でペン全体の印象を引き締めています。

 

 

天冠もイプシロンの丸形とオプティマの円柱形で印象がガラッと変わってきます。このオプティマとイプシロンのキャップ形状を融合した形が88(オタントット)シリーズになるわけですね。ついでに同じティアドロップ型クリップのパイロット カスタム74とも比較しましょう。

 

 

クリップがうねるかうねらないかで横からの見た目も随分変わります。

 

 

驚くことにティアドロップの玉はどちらもほぼ同じ大きさ。デザインや使いやすさを突き詰めるとこの大きさの玉になるのでしょうか。

 

 

正面から見てみます。まるで兄弟のようなキャップですね。真面目なお兄さんと少し垢抜けた弟といった感じでしょうか。

どちらもトリムがゴールドだということも、二本を並べたときにしっくりくる要因なのかも知れません。

 

 

ペン全体の長さは約14mmオプティマの方が短いです。二本を並べると大きさの違いは明白です。重さもカスタム74はどっしりとしていて軸の回転繰り出しもねっとり。オプティマは回転繰り出しは軽やか、軸の短さと相まって軽快な取り回しです。操作感や筆記感は180°違う二本となっています。

 

 

・ポイント2:キャップリング

 

 

特徴的なキャップリングもアウロラを語るうえでは欠かせません。グレカ・パターンと呼ばれる幾何学模様が目を引きます。しかしこのグレカ・パターン、実のところそう呼んでいるのは一部のブランドのみで、実際はメアンダー(雷文)というものらしいです。曲がりくねったメアンデル川に由来しているそうです。

ぱっと見 お馴染みのラーメン鉢の柄に見える、という方もいらっしゃるかも知れませんが…。

 

 

キャップリングの上下にはグレカ・パターンが配置され、真ん中には誇らしげに「AURORA」の刻印、裏には「ITALY」の刻印があります。この文字部分も単なる彫り込みではなく、細かな縦線に浮かび上がるかのようにデザインされています。

 

 

AURORAとITALYの刻印の間には謎のM?っぽい刻印。素材のメタル?のMでしょうか…。よくわかりません。ブルーマーブルとゴールドのコンビが実に美しいキャップですね。

 

 

天冠は黒い樹脂で、てっぺんは平たいデザイン。カットされた天冠がオプティマ全体をぐっと引き締めています。

 

 

【ペン先を比較】

続いてペン先のほうを見ていきましょう。グリップ部の軸径は握りやすい10.7mm。

 

 

左からモンブランマイスターシュテュッククラシック、オプティマ、ペリカンK200。ペリカンのK200よりは細く、モンブランのマイスターシュテュッククラシックが12mmなので、握った感じはマイスターシュテュッククラシックに近いです。

 

 

見比べてみるとこの通り。デザインは、ペン先へ向かうほど緩やかに細くなり、ゴールドの細いリングと太めの黒い樹脂、口金もゴールドとなっています。単にゴールドの口金だけでない、間に黒い樹脂を配置することで高級感を持たせつつ洗練された首軸となっているのがニクいです。

筆記具を単なる筆記具に終わらせない、書くという動作を楽しませる趣向を凝らしたデザインといえます。

 

 

【軽快な回転繰り出し動作】

キャップ部分をひねり、芯を繰り出してみます。(私は胴軸側をひねって芯を繰り出すので上のような持ち方になっています)

ここで感じるのが、とても軽やかな回転動作だということ。回転繰り出し式のボールペンは何本か持っているのですが、系統的にマイスターシュテュックやカスタム74のようにねっとりとした回転動作ではなく、強めのスプリングによってシュッと回転動作しカチッと筆記ポイントで止まるタイプの繰り出し機構です。実にキビキビとした回転動作で、ペンの持ち出しから筆記開始までの時間がスムースに行えます。持っている方は多くないと思うので参考にならないかも知れませんが、デルタのプレステージを少し軽やかにしたような回転動作です。

この軽やかな回転動作はイタリアのお国柄ということなんでしょうか。(しかしヴィスコンティのボールペンは同じイタリアでもまた違った回転動作なんですよね…)

 

 

リフィルはパーカータイプになっていますので取り回しがききます。この手のリフィルはインク容量が多くて本当に助かりますね。言うまでもなく文字の走りも非常に滑らかで、軸の握りやすさと合わさり心地の良い筆記感です。各メーカー純正のリフィルは少々お値段も張りますが、互換性のある汎用品も数多いので自分の好みに合ったリフィルを選ぶといいでしょう。

 

 

【アウロラオプティマ998まとめ】

さて、今回は様々な角度から、時に他のボールペンとの比較も交えながら、アウロラのオプティマを見てきました。全体的な感想として、持っているだけで気分が高揚するデザインとキビキビした軸回転動作、筆記バランスも最高な一本。間違いなくこの先ずっと一軍ペンケースに在り続けるであろうボールペンです。

まずはこの美しい軸を拝むだけでも買う価値ありだと声を大にして言いたい。アウロラといい、デルタといい、ヴィスコンティといい、イタリアの筆記具のマーブル模様には本当に胸を躍らされます。ボールペンということを考えると決して求めやすい価格ではありませんが、書くことを特別な時間にするための、とっておきの筆記具としてお勧めできます。

 

まさに「最高級の」名に恥じないペンを、それとなく胸ポケットに忍ばせてみてはいかがでしょうか。

それではまた。

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