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2018.11.25 Sunday

モンブラン マイスターシュテュック ユニセフ シグネチャー・フォー・グッドをリペア&カスタマイズする

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    みなさんは大切でお気に入りのペンが壊れた時、どうしていますか?

    リフィルが交換できない100円のペンならそのまま捨ててしまうでしょうが、このブログを読まれている方が持たれているようなペンならそうはいかないかと思います。今回は新しい筆記具のレビューではなく、筆記具のリペアおよびカスタマイズの記事です。

     

     

    事の発端は例のフリマサイトでいつものように何かお手頃なペンはないか探していた時です。格安で出品されているどこかいつもと違うモンブランのマイスターシュテュック164ボールペンが目に止まりました。よくよく見ると天冠部分が通常のものと違います。調べたところマイスターシュテュック・シグネチャー・フォー・グッドという限定のユニセフモデル。こういった限定モデルを見つけた場合、まずは冷静になってそのモデルが実在するものかを調べます。レギュラーモデル並みに限定モデルの偽物も多く存在しますので一旦冷静になることが非常に重要なのです。かといってフリマはスピード勝負のためのんびりもしていられません。調べたところ2009年モデルのマイスターシュテュック ユニセフ・シグネチャー・フォー・グッドであることが判明。キャップに大きなクラックが入っているのと出品画像では天冠の宝石がみあたりませんでしたが、掲載写真からある程度分解可能でネーム刻印あり、クリップリングには「GERMANY」とシリアルナンバー、2か所のPix®の刻印も年代と合致するため偽物の可能性は低いという判断をし急いでポチリ。

     

     

    手元に届いたマイスターシュテュック ユニセフ シグネチャー・フォー・グッド 2009年モデル (以降:ユニセフ2009)1980年代のマイスターシュテュック164。まじまじと見比べたところ、現行のマイスターシュテュック164とユニセフ2009のパーツの違いはどうやら天冠部分だけのようです。このユニセフ2009は予想通りかなりの痛みがありそのまま使うのは躊躇われる程でした。

     

     

    特にひどいのがキャップで、ネームは目立たないように文字の金色が抜いてあるものの反対側には縦に大きな亀裂。クリップにも歪みがありメッキ剥がれがあります。天冠にはこのモデルの特徴とも呼べるオリーブの葉の美しい彫刻がありますが、やはり中央のブルーサファイアが欠損していてありません。天冠が外れることは承知の上ですので早速クリップについては歪みを補正。他も一度分解してみます。

     

    左がユニセフ2009、右が80年代のクラシック164

     

    80年代のマイスターシュテュック164とユニセフ2009の繰り出し機構を比べてみると若干の違いがありますね。昔のマイスターシュテュックの方が造りがしっかりしている(というか部品が綺麗?)ように思いますがいかがでしょう。ちなみに構造は違いますが重さは同じです。

     

     

    キャップはキャップリングとクリップ裏に「Pix®」の刻印。この刻印は1991年頃から現行モデルに続く仕様となっています。※キャップにネーム刻印がありますので白棒で一部伏せてあります。

    おさらいとしてマイスターシュテュック164の1980年代と現行モデルの違いは、

     

    【1980〜90年代】

    キャップリング:MONTBLANC-MEISTERSTÜCK- 字体は製造年代によって細いタイプと太いタイプがある

    クリップおよびクリップリング:クリップ裏の刻印なし、クリップリングにはGERMANY刻印のみ

     

    【現行モデル】

    キャップリング:MONTBLANC-MEISTERSTÜCK-Pix®- 字体は太いタイプでPix®は筆記体

    クリップおよびクリップリング:クリップ裏にPix®、クリップリングにはGERMANYとシリアルナンバーのレーザー刻印

     

    ここまで見てきて思い立ったのが、無事な部分だけを手持ちのマイスターシュテュック164に移植するということ。残念ながら現行モデルのマイスターシュテュック164を持ち合わせていないのですが、80〜90年代のマイスターシュテュック1643本あります。その中の一本にこの天冠を移植できないかと思いました。同じモデルですが、仕様が少しづつ変更されているようですので現行の天冠パーツが80〜90年代のものに付けられるかは分かりませんが、とりあえずこのままユニセフ2009の美しい天冠を死なせておくわけにはいきませんのでチャレンジしてみます。

     

     

    とりあえず移植できそうなパーツは天冠。あとは以前から使っているマイスターシュテュック164の回転繰り出しが軋む感じがするので内部機構も交換候補です。それでは交換していきましょう!

    まず天冠ですが、比べると形状こそ違いますが天冠底面からのネジの長さは同じです。80年代のマイスターシュテュック164にもピッタリとはまります。専用の天冠ではないのでネジを最後まで締め上げると中央がズレてしまいます。これは内部機構を90度ずつずらして合わせるか、クリップがガタつかない程度まで緩めるか、薄いワッシャーを一枚挟むかすることで調整できそうです。

    天冠の通常版とユニセフ2009版の重量の差は0.3g程ですが、付けてみると意外とその差を感じます。少しだけ重くなったことが確かに感じられちょうど良い重さに。これはいい!!

     

    内部機構については、交換してみたところキャップ内部のレジンの形が違うのか適合しませんでした。しかしながら天冠の締め付けを調整したお陰かキャップを回転させたときの軋む感じは無くなったので、これはこれでよしとしておきましょう。今まで締めすぎていたのでしょうか。

     

     

    天冠の交換がうまくいったところで、次に何とかしたいのが真ん中にあるはずのブルーサファイアです。さすがに欠損していて手元にないものですので、この穴に合うものを探すしかありません!定規で天冠の穴の直径を測ったところ約1.71.8mmほど。カラットに換算すると0.0240.026ctsくらいのものでしょうか。ネットでのSFG天冠の画像検索結果と穴の形からラウンドカットのブルーサファイアがはめ込めそうです。

     

    あとは困ったときの某オークション。大体の品は出品されていますので色々品定めをしてみます。最小で0.2cts辺りの出品はいくつかあるのですが、なかなか0.1ctsを切るサイズの出品がありません。いや、それでも諦めるべからず。某オークションは検索結果からお勧めの商品を表示してくれる便利な機能?があります。約一日ほど暇を見て某オークションサイトを覗いていると

    来ました来ました!0.024ctsのブルーサファイア!商品説明と評価からも品質良しで信頼できそうな出品者様のようです。そうと決まれば早速ポチリ。

     

     

    数日後、手元に届いたブルーサファイア。あとはこれを穴に接着するだけの楽しいお仕事です。接着面を綿棒で綺麗に掃除し、粘度の高い接着剤を用意。細かい作業になりますので接着剤は針の先に少しだけ付けて慎重にサファイアを置いていきます。

     

     

    かくして、本来あるはずの無い80年代マイスターシュテュック164のユニセフモデルが出来上がったわけですが、これはこれでモチベーションが上がりますね。これを現行のPix®モデルでやるとユニセフ2009が完全復活するわけですね。実は私の職場にはマイスターシュテュック164を使っている人間が私を含めて3人いる(一人がプラチナ、私ともう一人が80年代の164クラシック)のですが、その差別化という意味でも成功と言えるのではないでしょうか。

     

    さて、今回はボールペン(部品)のリペアとカスタマイズの記事でした。万年筆のカスタマイズや修理は難しいですが、ボールペンは構造もシンプルですし比較的簡単に直すことができます。保証切れの愛用筆記具が壊れてしまった場合、引き出しにしまうのではなく自分の手で直してみることもまた長く使い続けるための一つの手段ではないかと思います。

    それではまた。

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