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2019.02.07 Thursday

バイカラーニブのウォーターマン フィリアスはチープなのにゴージャス?な万年筆

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    前回に引き続き今回もウォーターマンの万年筆をフィーチャーしていきたいと思います。カレンは現代的なデザインが美しいウォーターマンのラインナップの中ではフラッグシップ的な万年筆でした。今回レビューするウォーターマン「フィリアス」はそれとはまったく対極にある万年筆と言っていいかと思います。

     

     

     

    見た目はクラシカルな万年筆の部類に入るのですが、私が大好きなネジ式キャップを持つチャールストンではなくフィリアスを選んだ理由は、ウォーターマンというフランスの一流メーカーの良いところと悪いところがいい意味で全て出ている万年筆だからです。どの辺りが良くてどの辺りがいまいちなのか、じっくり見ていきたいと思います。

     

     

     

     

     

     

    【プラスティッキーなのにゴージャスな軸】

    ウォーターマンフィリアスの最大の特徴は、その全体から出るゴージャスな雰囲気と相反するプラスティッキーな素材に他なりません。フィリアスはチープ&ゴージャス!このよく分からない一言に尽きます。クラシカルなウォーターマンの万年筆を買うならチャールストンかフィリアスなのですが、どちらが楽しめるかというとそれはもちろんフィリアスではないかと思うのです。

     

     

    まずはキャップを見てみると、ドーム型の印象的な天冠にゴールドのクリップ、クリップリングにキャップリング。ウォーターマンの万年筆のクリップはカレンもそうでしたが、ウォータマンロゴの下に細いスリットが入ったクリップとなっています。この辺りは現代的・古典的どちらの型の万年筆も統一されたデザインとなっていますね。

     

     

    キャップリングには「WATERMAN」のエンボス加工されたメーカー名と裏側には「FRANCE」の刻印。そして特筆すべきはその軸。マーブル模様なのですが、ちょっと変わったマーブルなのです。マーブルというとイタリア軸の万年筆がまず思い浮かぶのではないでしょうか。透き通った樹脂にパールの樹脂が混ぜられ、見る角度によってキラキラと輝きを放つ美しい軸…。しかしフィリアスの軸は同じマーブルでもかなり様相が違います。黒い絵の具と緑の絵の具をマドラーで混ぜたような、なにか小学生の頃を思い出すマーブル模様ではないですか!さらにその素材はプラスチック然としたプラスチック。モンブランやペリカンのような厚みのあるレジンというよりはプラスチックという表現がピッタリの素材なのです。それもそのはず、フィリアスは位置づけ的にはエントリーモデル。今は廃盤となっていますが価格も一万円以下で提供されていた万年筆です。素材のコストを極限まで抑えて、でも見た目はゴージャスに!という開発者の意図があったかは定かではないですが、見事にゴージャスデザインとチープ素材が融合しています。

     

     

    尻軸にも見るべきポイントがあります。エッジの効いた尻軸の黒い樹脂のデザインと、このゴールドの飾り。フィリアス全体を見たときに大きめのキャップと尻軸の飾りがなんとも言えないゴージャスなバランスを醸し出しているのです。尻軸の飾りの反対側を見るとお馴染みの分割線と飾りリングの切れ目。これはもしかしたら個体差なのかもしれませんが、フランスというお国柄が少し出てしまったような造りがアバウトな部分も見られます。まさにご愛敬というやつですね。

     

    フィリアスを初めて手に取ったとき、その軽さとプラスティッキーな質感に一旦は閉口するかもしれません。私もそうでした。しかしです!フィリアスを掌で撫でてみて、書いてみて、日々を共にすることで不思議なことに、気付くとなぜか手に取っている存在に…。じわじわと愛着が増していく万年筆なのです。

     

     

     

    【マーブル軸や大きさを他と比較してみる】

    それでは、軸全体を強烈に印象づけているマーブル軸をイタリア万年筆他のマーブル軸と比較していきます。

     

     

    手前からアウロラオプティマプリマベーラ、ウォーターマンフィリアス、PENBBS落日、ペリカンK200。ひとえにマーブル軸と言っても、並べると様々な種類のマーブル軸があることに気付きます。フィリアスの軸が青っぽく見えますが実際はもっとグリーンです。拡大してみるとパールなどは入っていないソリッドな樹脂が混ぜ合わせられていることがうかがえます。ちょっぴり昭和っぽい香りのするマーブル模様。カラーについて手元にあるものはグリーンですが、他にブルーとレッドがあります。

     

     

    続いて大きさを比較します。上からモンブランマイスターシュテュック146、ウォーターマンフィリアス、ペリカンスーベレーンM400。一般的な大きさ太さの万年筆としてマイスターシュテュック146を基準とすると、フィリアスはコンパクトな部類に入るのではないでしょうか。ペリカンスーベレーンで言うところのM600くらいの大きさ。軸径も太いため私的には持ちやすく感じます。

     

     

    ペンの部品構成は一般的なキャップ・首軸・胴軸・コンバーター(カートリッジ)です。キャップは前回の記事でも触れましたが嵌合式。キャップを閉める際はバチンと言う大きな音と共に衝撃もあるのでキャップの中でインクが飛び散り気味になります。これは廉価版嵌合式万年筆にはよくあることなので目をつぶるしかありません。どうでもいい話ですが、ウォーターマンのコンバーターはピストン部分に赤いラインが入っていてお洒落ですね。

     

     

     

    【良いところしかないペン先】

    私がフィリアスを入手する一番のきっかけはニブでした。ウォーターマンの万年筆のニブでバイカラーニブというと、エキスパートかこのフィリアスかといった感じでそれほど種類が多くないように記憶しています。(ヴィンテージモデルを入れるともう少しあるようですが…)エキスパートは細く軸のスタイリッシュな万年筆のためニブも小さめですが、フィリアスは長さこそコンパクトなものの軸径は太めの約12mmなため前項で比較したスーベレーンM400のような感覚で使うことができます。

     

     

    とにかくバイカラーニブ好きな私ですが、大型かつ軸と統一されたフィリアスのニブのデザインはなかなかのものです。低価格帯の万年筆でありながらニブに手抜きがないのは嬉しいところ。スチールペン先のため書き味はふわふわというわけではないですが、ニブが大きいとしなりも生まれるため、前回のガチニブ系のカレンと比べても明らかに弾力のある筆記感であることが分かります。

     

     

    ペン芯を見てみるとこれまたチープな造り。インクフローは上々ですので文句はないのですが、ペン芯のフィンがないプラスティッキーな感じはもう少しどうにかならなかったのかと思うばかりです。

     

     

    これもまたクラシカルなデザインだと言えばそれまでなのですが、モンブランやペリカンのペン芯を見慣れているとびっくりするほど薄いペン芯です。まあ、ニブが素晴らしいのでペン芯の安っぽさは消されるのですが。

     

     

    【まとめ】

    いかがでしたでしょうか。ウォーターマンフィリアスはチープ素材なのにゴージャスなデザイン!プラスティッキーな素材感に豪華な装飾と大きなニブを乗せた、かなり頑張った感のある万年筆でした。インパクト大のマーブル軸は透明感こそないですが、どことなく懐かしい感じがしつつ現代においては逆に斬新さを放っているようにも見えました。

     

     

    そしてペン先もチープとゴージャスの共演でした。大型のバイカラーニブは適度なしなりを生み筆記感も良好。ペン芯や尻軸付近など至る所に作り込みの甘さはありますが、総じて使いやすく愛着の湧く万年筆です。

    以上、ウォーターマンフィリアスのレポートでした。

     

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